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20150120
第1章 育児の目標
育児の目標は子供の自立。
第2章 子供の行動を理解しよう
子供の行動の大きな要因の一つは、注目を引くこと。
泣く、叱られるようなことをするなど
第3章 子どもを叱るのをやめよう
親と揉めるくらいなら自分の考えを親にあわせよう思う子どもはたくさんいる。
何も考えず親の言うことを受け入れている子どもも多いと思う。
理由は、親が怖いから。もう一つは、何か問題が起こっても親が何とかしてくれると思っているから。
→自分で考え、リスクを取って決断して実行する。その経験から学び次につなげる人になってほしい=自立。
だから親との考えの違いはたいした問題ではない。
親の言うことに従わないからといって叱っても、時間がたてば同じことをする。注目されたいから。
また、積極的に適切な行動をしなくなり、顔色をうかがうようになる。
こうなると心理的な距離が遠くなり、子どもを援助することができなくなる。
どんなに利にかなったことを話しても受け入れられなくなる。
叱らなければならないようになる前に、出来ることがたくさんあることを知ってほしい。
批判も自分には価値がない、能力がないと消極的になってしまう。
失敗をさせず、成長のチャンスを摘み取ってしまう。
注意したいのは、大人が何気なく発した言葉が批判と受け取られること。
子どもは大人と同様、所属感を得たい。ここにいてもいいと感じたいと思っていますが、親は子どもが親に叱られるようなことをする必要がないと思えるような働きかけをすればよい。
第4章 子どもをほめるのをやめよう
叱られることの目的は、親や先生の注目を引くこと。だから叱っても問題行動はやめない。叱ることをやめよう。
叱られるようなことをして注目を引こうとしなくてもいいことを教える。
そのためには子どもの適切な面にこそ注目してほしい。
但し、誉めることではない。
叱ること、ほめることの一番本質的な問題は、上下関係を前提にしていること。
待っていてくれたことに対して、子どもには良く待てたねー。偉いねー。と誉めるが下にみているから。
第5章 子どもを勇気づけよう
勇気づけは、子どもが人生の課題を
解決しうるという自信を持てるように援助すること。
貢献に注目することで、他者に貢献できる自分を好きになることができ、そのことで得られた自信をテコにして、自分が解決していかなければならない課題を解決するべく、そこから逃げないで立ち向かうことができるようになる。
子どもは課題に立ち向かうことができないと思ったときに、自分には価値がないと思ってしまう。
自分には価値がないから人生の課題に立ち向かう勇気がないのだ。その思いを正当化するために自分に価値がないことを持ち出してくる。
課題解決の能力を与えるというよりも、自分に価値があると思えるように援助することが先決。
他者の評価にとらわれない
子どもが人からの評価に左右されないように援助することができる。
勇気づけられた子どもは、他者からの評価にとらわれず、自分を実際よりもよく見せようとはしません。
短所を長所とみる
自分の価値を認めることができるためには、短所だと思ってきたことを、長所として認めることから始まる。
勇気づけられた子どもは、自分についてそれまでと違った見方ができるようになる。
暗い→優しい。飽きっぽい→決断力がある。
援助することが必要であり、干渉(不必要な援助)は×。
所属感が人間の基本的な欲求
→周りに貢献していると感じることで生まれる。
そのため、勇気づけの目標は2つある。
・自分には能力がある
・他者は敵ではなく仲間である
と知る援助をすること。
勇気づけられた子どもは、他者が注目を向けなくても不平を言わない。
貢献感があれば、自分には居場所があると感じられ、自分のことを受け入れることができるから。
他者が仲間であると見られる人は、援助する一方で、他者からの援助を恥じたりもしない。
第6章 子どもとよい関係を築こう
4つの条件
・相互尊敬
まず親が子どもを尊敬する。
尊敬→あなたのありのままの姿を見て、唯一無二の存在であることを知る能力。
減点法で見たら切りがない。加点法で見る。
・相互信頼
親がまず子どもを信じる。
何を信頼するか~課題の達成
誰の課題なのかを明確に。
宿題、朝起きる、子どもの部屋が汚い、忘れ物をしないように。
どれも子どもの課題なので、土足で踏み込めない。
私の課題、相手の課題、共同の課題。
何でもかんでも共同の課題にしない。
「何か出来ることがあったら言ってね」くらいの声かけはあってもいいが、こちらから介入すべきではない。
・協力作業
協力して問題を解決する。
・目標の一致
私は、あなたは何をしようとしているのか、目標を一致させる。
第7章 これからの育児
私たちができることは、子どもの貢献に注目すること。
他者から与えられるだけじゃなく、他者に与えることができるようになるなってほしい。
これを学んでほしいのであり、育児の目標。
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すごくよかった!
著者の子育て体験がすごく具体的なエピソードで紹介されていて、それがまた微笑ましく(著者としてはそういう目的で書いているものではないけれど)、読みながら、そして、読み終わってからも、子育てって難しくて大変だけど、とても楽しくて、素晴らしい仕事だと思わせてくれます。
最初のほうに、「子育てを始めて思ったことは、私は子育てについて何も知らない、ということでした」というようなことが書かれていますが、私もまさに同感でしたので、共感しながら読み進めました。
子どもとのよい関係の築き方について、そもそもよい関係とはどんな状態か・・・ということを、具体的なケースを通して、マニュアルではなく考え方を伝えてくれる本になっていると思います。
読み終わって、私も、自分の子どもを通じて、そして、自分の子どもを通じたほかの子を通じて、ひとりでも多くの子どもとよい関係を築いていきたい、そして、それによって社会を変えていきたいと決心しました(著者の表現をお借りして、「決心しました」としてみました)。それは、対子どもだけに限らず、いろいろな場面で私が出会うすべての人に対して、私がどうその人に接するかで私は社会を変えていけるんだ、という可能性をも感じさせてくれました。
ぜひ、本棚に置いておきたい本の一冊です。
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こんな子育ての本があったのか!
読み進めていくうちにぐいぐい引き寄せられていく。読み物としても面白い。そして著者の生の体験がさらけだされる。その体験内容も子育てをしたものなら誰もが経験する、親にとっては困ったことなのだ。ここで模範解答を提示するというよりは、アドラー心理学の叡智の光によって、その体験の意味を浮き彫りにしていく。
「もしも本書に特色があるとすれば、私が子どもたちとの関わりの中で実践しなかったことは一つも書いていないということです。」という言葉は、うそ偽りがない、と心底思った。
今後、何度も読み返すことになるだろう。
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子供を対等と考えて対話。
上から褒めるのではなく承認する。
そんな感じか。
キチンとした本を読んでないので分からないが、科学ではないらしい。
時代的に初期は分かるが、その後検証はされているのだろうか?
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全体としてアドラー哲学を分かりやすく伝えているが、随所に実際の著者の子育てを交えたストーリーがあるのがよかった。哲学は知っていても実際は、と考えが詰まってしまう所にうまく手をさしのべてくれる、そんな本だった。
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子どもを叱るのをやめようというのは分かるが、子どもを褒めるのもやめようというのは、目を引く事柄ながらも、理由を読めば納得。
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子どもを叱る場面が出てきて、しかしこれはただイライラをぶつけているだけではないかと思い、手に取ってみた。
アドラー心理学関連は読んだことがなかったので、この本で言われてることに、それは無理だろう、違うのでは、と思うことも所々あった。
感情的になる必要はない、子どもを叱るとき、それはただ親が心配から開放されたいだけなのではないか、その部分は納得できた。
叱らない、褒めないで、課題を自分で解決できると子どもが自分自身を信じられるように勇気づけることが必要、ここは頭ではわかるが実践するのは難しい。その根底にある、子どもと親は対等であるということが、理解しきれないから。干渉し過ぎたり、先回りして手助けすることが良くないのはわかるが、そうでもしなければ日々の生活がまわらない。
小さいうちは子どもに任せようにも、その帰結として風邪を引いた、家が汚れた、友達を泣かせた、となれば親が対処しなければならないことは多い。何もかも未然に防ぐことはできないから、少なくとも起こったときの対処、起こらないようにする対応は必要ではないのか。
また子どもの人生に口出しはできないと言っても、進路や結婚など、子どもには見えないメリットデメリットを意見することは必要ではないか。やり直せるとは言え、日本は事後修正が効きにくい事情もある。影響は子どもの人生だけに留まらないものもあるだろう。
星3つなのは、こうした疑問が残ったため。
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叱らない、褒めないなどという部分を読むと実践が難しい印象を受けるが、自分の課題と子どもの課題を分離する、子どもに共感する(子どもが関心を持っていることに親も関心を持ってみる)という部分はすぐにでも取り入れられることだと思った。子どもを叱ったりしてしまうのは、どこかで子どもを下に見ていて、コントロールできると勘違いしてしまっているからだ、ということは肝に銘じて子どもにも接していきたいと思った。
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子供との接し方で参考にしたい点がたくさんあった。
・何度も同じことで叱るなら、叱るという方法が間違っている。
・子供が叱られることするのは注目されてないと感じる時。叱られたくはないけど無視されるよりはマシ。
・注目を引こうとする態度には注目しない。
・褒めるのも上から目線(相手が待ってくれた場合、大人には「待てて偉いね」とは言わない)。褒めるのではなく感謝する。
・子供と大人は対等。たまたま生まれた時期が違うだけ。
・他者への貢献に注目する。
・子供といつまでも一緒にはいられないから一緒にいられる時間を大切に、を意識して接する。
・相手の行動には良い意図があると信じる。
・親は子供が育つのを援助する、邪魔はしない。
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相互信頼、相互尊敬。
まず自分が子どもを尊敬する。尊敬と愛は他人に強要できない。
子供と対等な立場で接する。