紙の本
小説として非常に面白い
2024/02/24 23:01
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
高橋和巳の代表作の一つとしていいだろう。宗教とは何か、世直しとは何かを考えるためにも必読であるが、小難しいものではなく小説として非常に面白いのである。
紙の本
宗教とは?
2021/06/20 17:56
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「邪宗門」は昔から読みたかった作品なのだが、結構な長編なので後回しにしてた、やっと読むことができた。宗教って何なんだろう、とこの作品を読みながら考えてしまう、作品中にもあるようにキリスト教徒は教義に反する書物の焚書を行い、宗教裁判の名のもとに科学者を火炙りの刑に処した、それはキリスト教に限った話ではなく、ほかの宗教でも同じようなものだ。
紙の本
人間とは
2016/11/24 12:52
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投稿者:東行 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大学時代に高橋の小説を好んで読んでいました。 30数年振りの再会です。
外部環境は現在とは違っておりますが、人間の深層心理は変わっていなく改めて
感動しながら大作ではありますが、読みました。
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戦時下の弾圧で壊滅し、戦後復活し急進化した“教団”。その興亡を壮大なスケールで描く、39歳で早逝した天才作家による伝説の巨篇。今もあまたの読書人が絶賛する永遠の“必読書”! 解説:佐藤優。
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大本教をモデルにしたある宗教団体を通し、戦中・戦後史を描いた大作。上巻には第二部の途中まで収録。
端正な文章は好み。読んでいて気持ちがいい。
貧困・病苦・弾圧……等々、作中で発生する出来事は決して明るいものではない、というかめっちゃ暗いw その分、登場人物が見出すちょっとした幸せが輝くのだろう。
『信仰は人を救うのか?』というテーマは確かに重いが、読み応えはある。
高橋和巳のイメージというと、『若くして亡くなった』『全共闘世代の支持を受けたが、その後は忘れられた』というのが一般的なところかな? 名前を知った時には既に入手困難だったので初めて読んだなぁ。
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図書館で借りてきて通勤の行き帰り、家に帰って落ち着いた時間にずっと読んでいたが2週間の返却期限までに200ページしか読めなかったのでそこまでのレビュー。
文体は平易で意味はスッと頭に入るのだが、所々最近は使われない言い回しがあり、昭和初期の空気感を出すのに貢献していたと思う。
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本書は1980年くらいまでは名著として知られ、文学に興味を持つ者なら誰でも読んでいたらしい。
恥ずかしながら自分は昨年まで本書の存在すら知らなかった。
そして、この一か月ほどの間に読み切ったわけであるが、この本を今まで読んでいなかった自分に飽きれるほどの圧巻の大作であった。
戦争へと突き進む不条理や、宗教と生活の関連など、多くのテーマが詰め込まれているが、娯楽小説としても十分楽しめる多面的な読み方のできる小説である。
東大教官の進める100冊?か何かにはリストアップされていたらしいが、再度広く知られることを願う。
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読み応えのある小説であるが、残念ながら読み通せず。
今度手にすることがあったならば、261頁の第15章(公判その一)から読むとしよう。
まあ、その機会はないと思うが。
2021年2月7日、追記。
著者は、早世されていることを知った。
1931年生まれで、結腸癌のため、1971年に39歳にて亡くなっている。
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とんでもない小説に出会ってしまった。
百万人以上の信徒を抱える新興宗教団体・ひのもと救霊界。
国家の弾圧によって教主が投獄され、教団内部でも分裂や対立が起こる。
教団に拾われた少年・千葉潔を軸に教団内の人物の心情が見事に表現されていて、どんどん作品の世界に引き込まれていく。
戦争に向かう不穏な時代、貧困に苦しむ農村部。
救いのない社会情勢が救霊会の特異性をより際立たせている。
崩壊した教団。大学生になった潔。細々と教団を守る教主の長女・阿礼。遍路の旅を続ける次女・阿貴。
下巻ではどう展開させるのか、楽しみで仕方がない。
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3章ぐらい読んであまりにも悲惨な人々の人生に気持ちが悪くなる。全体を通してこの感覚は伏線となっている気がしたので、これにて読了としてしまう。実際には読み終わってはいない。積ん読にはできない書物だが、削除するにはもったいないと思ったので「読了」とした。
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上巻のみの感想
読み始めは旧字とか漢字は難しいし、仏教系の見慣れない用語が多くいまいち世界観に入り込めずかなり前に進むのに時間がかかった。しかしある程度入り込めてくると大きな展開がそこまであるわけではないのにも関わらず、本当にフィクションなのかと疑うほどの緻密さとこのスケール感の壮大さに圧倒されつつ読み進めた。下巻はドラマチックな展開が待っていそうなのでより楽しみだ。
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作り込まれた設定と難しい古い言葉とで、私自身は読むのに少し苦労したが、それでも最後まで読み続けさせられる吸引力のある本。
なんといっても、個々のキャラクターが魅力的。現代の暮らしとはかけ離れた集団生活の話ながらも、共感できる感情描写が随所にあり、登場人物が身近に感じられる不思議。
一部の凶悪事件のせいで漠然と怖いイメージを持っていた宗教についても、考えさせられた。
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背表紙の「日本が世界に誇る知識人による世界文学」(佐藤優)の一文に大きな不安と嫌な予感を覚えつつも、このブクログを含めた読書レビュー等の評価が高かったので興味を持ち読み始めたのですが…
…これ、下巻面白くなるんだよね?
レビュー書いた君達の事信用していいんだよね??
確かに上手くは書けている。
実在の団体や実際の事件や出来事、また組織や思想などを絡めてとても上手く書かれている。
だけどそれだけ。
こんなことがありました、そしてこんなことがありました、その繰り返し本当にそれだけ…
登場人物の心の動きなどが感じられるストーリーは何も無いから、だから登場人物の行動や行く末にも全く興味が持てない。何か驚いたり心動かされるような展開も何一つ無い…また作中で参照される思想や哲学なども、佐藤優という薄っぺらい妖怪がいかにも好んで引用しそうな、わかりやすいところを自分が分かるところだけ拝借してオリジナル解釈したような、そんな記述がいくつも見受けられました。ソクラテスよりソフィストの方が優れているという一文には乾いた笑いしか浮かびませんでした…
夭折したアーティストを過大評価してしまうのは、文学を愛する者だけではなく、感受性のある人間ならジャンルを問わず誰でもそうだと思う。
でもこれは早逝した才能への幻想というより、老害ジジイが50年経ってもジョン・レノンが〜とかほざいてる懐古主義そのものな気がする…
もしくは流行のファッションダサいと上から目線で中央線沿線に住み、一生ヒールの高い靴を履くことも無く、花どころか蕾すら付けることなく腐って死んでいくあの人種が好むカルチャーの臭いがする…
ケルアックを読んで、ジャック・ケルアックよりニール・キャサディにファンタジーを抱くタイプにはこの本はだめなのかもしれない。
あと本屋大賞という言葉に微塵も心惹かれない奴もやめといた方がいいのかも…
自分はこれなら埴谷雄高の死霊の文章やノリの方がよっぽど好きです…
水よりアルコール
薬より毒
あるものよりそこにないもの
文学に求めるもの
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まずは上巻を読破。
上巻だけで600ページを超える大作かつ力作。
著者の該博な知識と歴史的な事実を織り込んで、巨大な宗教組織が時の権力によって弾圧され崩壊していく状況を背景として様々な境遇を負った教団と関わりあう群像劇を圧倒的に描く第1部。
第2部では非合法化された宗教団体に留まる信者や獄につながれた団体の幹部たちの真冬の時代と主人公の団体復帰までを描き、今後の展開が待たれるところで上巻終了。
評価は下巻読了後に。
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たった100年前なのに、宗教の価値観ぐわんぐわんに違う。(「たった100年前なのに〜が違う」構文、どんな感想にも当てはめられちゃいますね!邪構文です。大学の出席レポートとかにおすすめです。どうせ先生読んでないよ。)
5.15事件もある。史実と織り混ぜてて、読むの疲れたよ。
元を正せば、あらゆる宗教ははじめは新興宗教であって、それが、1930年代、戦争に向かうにつれて、国家統一のため思想的弾圧を受けるのかわいそう