紙の本
昆虫のすごさがわかる。
2017/08/29 21:01
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投稿者:でぃー - この投稿者のレビュー一覧を見る
昆虫が苦手な人でも、この本を読めば、昆虫のすごさがよく分かる。雑学として、いろいろな知識を得ることができる。
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人は,その傲慢さ故に,虫けらが,などと思うが,その実人の営みの大半は虫の世界で既に行われているというこの驚き.昆虫の中に人を見てしまう,という境地にまでは至れないが,されども一寸の虫にも五分の魂,いやそれ以上に我々が見習うべき点がある(歴史を考えたら必然だけれども).
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世界には変わった生き物はたくさんいるけれど、昆虫はなんと言っても種類が多い。どこかで読んだことのあるものから聞いたこともないものまで、見事な生活ぶりを見せる昆虫の世界は、ほとんど識別できない自然観察者にも楽しめた
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タイトル通り昆虫はすごい。
もしかしたら人間社会じゃなくて昆虫社会に人間が暮らしているのかもしれない。
個人的に食用になる昆虫を調べてみたい。食べたいわけじゃありません。
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<目次>
はじめに
第1章 どうしてこんなに多様なのか
第2章 たくみな暮らし
第3章 社会生活
第4章 ヒトとの関わり
おわりに
<内容>
著者はアリとシロアリなど昆虫の多様性を研究する方。あとがきにあるように、そうした昆虫をめぐる啓蒙書が近年ないことからこの本を書いたとのこと。面白い。ただ、専門の関係か、どの章も必ずアリやシロアリの話があり、そこが一番詳しいのが偶にキズか…。
昆虫は必ず足が6本で、3つに分かれた節の真ん中から生えているとか、見ているようで知らないことがいっぱい。ディープな世界へと誘われます。
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新聞の書評欄でみて気になった本です。
地球上の生物種の大多数を占めるのが「昆虫」なのだそうですね。
著者の丸山氏は、昆虫の多様性の研究では第一人者とのこと、本書において、驚くべき昆虫の不思議をこれでもかと紹介してくれています。
本書を一貫している著者の主張のエッセンス、すなわち「私たち人間がやっている行動や、築いてきた社会・文明によって生じた物事は、ほとんど昆虫が先にやっている。狩猟採集、農業、牧畜、建築、そして 戦争から奴隷制、共生まで、彼らはあらゆることを先取りしてきた。」という指摘はとても興味深いものです。
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タイトル通りだ。
昆虫はすごい。
百花的に紹介してる内容であるが、所々社会性などの言葉に触れて説明している。
生き延びるための戦略がこんなに多様な生態を生むのか。まさに驚異的。
しかし、口絵のカラー写真だけでなく、当然中にも昆虫の写真いっぱいなので、苦手な人は手にとっちゃいかんな。
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昆虫。忌み嫌われることが多いが、私は子供の頃から昆虫が好きだ。昆虫の研究者になりたいと思ったことがあったくらい。昆虫好きなら是非読んでほしい。昆虫嫌いは…やめたほうがいいかも。これを読んでも昆虫好きには、ならないと思うので。
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読了。ファーブル以来昆虫は好きで知っている方だと思ってたけど、サイズが合うアリの巣があったら入りたいくらい無知でした。農業、奴隷制、牧畜、等々。昆虫凄すぎです。特にミイデラゴミムシには参りました(笑)。
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近くにいる自分と違う種類の蟻を殺してその体液を体中に塗りたくり、死体と一緒に殺した蟻の巣に入っていく・・・
そして女王蟻のところまで侵入し、殺して新しい女王になりかわってしまうアリがいるそうです。
アリの巣の壁になりきって、アリの幼虫を食べて暮らす虫もいるとか。
いろいろなことをやっていて興味深いですが、やっぱりちょっと気持ち悪い・・・
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地球上で最も多種多様な生き物たちの生態に迫る
私たち人間がやっている行動や、築いてきた社会・文明によって生じた物事 は、ほとんど昆虫が先にやっている。狩猟採集、農業、牧畜、建築、そして 戦争から奴隷制、共生まで、彼らはあらゆることを先取りしてきた。特に面白いのは 繁殖行動。相手と出会うためあの手この手を使い、贈り物、同性愛、貞操帯、 子殺し、クローン増殖と何でもアリだ。どうしても下に見がちな私たち の思考を覆す、小さな生物のあっぱれな生き方を気鋭の研究者が大公開!
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確かにすごい。「すごい昆虫(紹介編)」なので、それで良しとするか、物足りないと思うか微妙なところ。
いろいろな昆虫のいろいろなすごさを網羅しているので、ちょっとした雑学として仕入れるにもいいし、大人になったら研究者になって○○の研究をしたいという出発点にもなりうるような書き方をしています。
例えば、これこれの分野はほとんど研究が進んでいないとか、ほとんど知られていないとか……未開拓(?)の研究テーマが紹介されてる部分もあるので。
個人的には、進化についての捉え方というか説明の語彙がちょっと特殊というか専門的なので、「何度も独立に進化している」という説明が上手く把握できませんでした。あと、文法的に「独立に」という形容動詞はないので、これは「独立した」とか「独立的に」とか「独自に」みたいな意味なのかなーと適当に判断してしまったので、その辺りはちょっと隔靴掻痒なところがありました。
もしかすると昆虫研究とか生物学的には普通な語彙なのかもしれませんけども。
他には、紹介が多岐にわたりすぎてて、ひとつひとつはサラッと触れて終わりなことが多くて物足りなく思ったところもありました。また、何かというと「人間」そのものや社会、現象に喩えることが多く、ちょっとこじつけとしか思えないようなまとめ方になった記事も幾つかあったので、そこは主旨とは違うと思いますが残念に思いました。
……自爆して巣の仲間を守る(または利する)アリの行為を自爆テロに喩えるのはさすがにどうかと思うの……
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背中に寒いのを走らせながら読みました。
昆虫は苦手ですが、昆虫社会の、もっと大きく言うと地球世界の仕組みを垣間見知ることができたのでは〜、と思っています。上手くできているんだなと…。
そんな目線で「寄生獣」を見ているとちょっともの悲しく思えてきたりして…。
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むしがいっぱい!(当たり前)
むしの特徴として、狩り、擬態、生殖、繁殖、機能と形、奴隷制、共生(寄生)など、巻頭カラーだけでもおもしろいと思った。
でもむし嫌いな人は要注意!(当たり前)
面白いと思ったところをメモメモ。
p18 昆虫の体は「頭部」「胸部」「腹部」の三つに分けることができる。「頭部」は摂食、「胸部」は移動、「腹部」は生命維持の機能と主な役割がはっきり分かれている。
p25 蛹は「体の構造の改造工場」!
姿かたちが異なるだけでなく、性質形状まったく違う生物に成長するというのは興味深い。まさに“生まれ変わったよう”な変化なんだろうけど、だけれど必然のことだということはなんか人間も同じことが言えないかな。
昆虫によっては成虫は一切餌を食べずに繁殖のみを終えて死ぬというのもおもしろい。
「完全変態昆虫の生活史を要約すると幼虫は餌を食べて大きくなるための期間、蛹は大きく変身するための期間、成虫は繁殖するための期間である」
p73 「男の甲斐性」
贈り物にも意味がある、という話。雄が雌に儀礼的であれ贈り物を贈るということは、その贈り物を獲得できる能力や体力を示しているとのこと。雌は雄に生活能力「甲斐性」を求める一方、雄は雌に若さや腰のくびれなど生殖に関わるさまざまなものを求めている。
「配偶者が篩にかけられることを「性選択」「性淘汰」という」
p173 奴隷狩り サムライアリはクロヤマアリを襲う。幼虫や蛹を奪い、奴隷として使役するためらしい。それに特化した機能を持っているというところが凄い。生粋の略奪者だ。
p181 自己家畜化
オンブアリやヤドリアリなどは完全に寄主(よりぬし?)に依存するらしい。「永続的社会寄生種」という。そのようなアリは他のアリが持っているさまざまな重要な機能を失っている。
「特筆すべきは脳などの中枢神経の退化である。つまり寄生に特化さえしていれば、頭を使わなくていいのである」
これは凄く興味がある話だ。p222でカイコの例があるけれど、カイコは「昆虫で唯一の完全な家畜昆虫で、イモムシである幼虫は、餌を探して歩き回ることもせず、成虫も飛ぶことができない。このような性質から、野外で生きることは不可能といわれている」とある。
総じて昆虫は合理的で、それぞれの環境に適応しながら体を進化させているのだなと思った。
進化、というかある面を特化させるという感じかな。それによって、他の機能が削られたり衰えたりするというところがとてもおもしろい。
遺伝子的な変化・進化で言えば、生殖や配合が人間よりもずっと短期間で行われ、かつ数も桁違いだろうから、そのスピードたるや推してはかるべし、だなあ。
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多種多様な昆虫を広く浅く紹介している。知らないことばかりで面白かったけど、もっと深く書いてほしい!と思うところも多かった。
人間の行動に喩えられている部分がたくさんあったけど、「恋する」の部分は一番人間に置き換えたらあかんやつだった。
他より高い能力のある個体だけが子孫を残せるということだけれど、これからの時代人間も一緒だよね…性淘汰される一方だよね…あらゆる能力が高い人間ばかりが結婚できて売れ残りは一生独身で死んでいくだけ…
そんなことを思って大変悲しくなりました。