投稿元:
レビューを見る
ツ、イ、ラ、クの続編。というか、短編集???
本編で登場人物たちにどうしようもなく愛着をもってしまったので嬉しかった。
河村と準子のその後も書いて欲しかった。
でも、結婚をほのめかす一文が書いてあったな。
あの二人が結婚なんて想像つかないけど笑
登場人物のなかで、横浜の子がすきです。
投稿元:
レビューを見る
ツ、イ、ラ、クが好きだったので読んだ。準子が主人公だけでなくいろんな人が主人公で、彼女のまわりの人々はこんなことを考えていたのかとなっとくした。
投稿元:
レビューを見る
ツ、イ、ラ、ク好きなら寄っといで!!
表題作の「桃」は、32歳になった隼子が14歳の頃を思い出すお話。
切なくて、いやらしくて、キュンキュンしちゃう。
意外に良かったのは「汝、病めるときも、すこやかなるときも」の頼子ちゃんと塔仁原のお話。
奥手な感じの頼子ちゃんも、それなりに青春してたんだなぁと嬉しく思えたし。それと、口に出さなかったけど、女の勘がなかなか鋭かったのが驚き。
あ〜、続編出ないかなぁ♪
投稿元:
レビューを見る
ツ、イ、ラ、ク、は私のいちばん好きな本。でもこの本でいちばん心に響いたのは「青痣」。自分のいるべき場所、持つべきもの、何もかもが違う、ヒロインになれない自分、違うはずなのに変わらない日常、自分への過信と妄信、中学生の自分を見てるようでその傲慢さに切なくなった。
投稿元:
レビューを見る
「ツ、イ、ラ、ク」のスピンオフというのかな・・、
タイトルどおり「もうひとつのツイラク」なんです。
「ツイラク」の評価は★★★★プラス★1/2、本当はね。
(注:あくまでも私、個人の評価です)
でも、★1/2なんていう評価はシステム上ないので・・、
こちらも★4つにしました。
「ツ、イ、ラ、ク」を読んだら、速攻でこちらも読んでみて下さい。
スムーズに、楽しめると思います。
投稿元:
レビューを見る
3年前ほどに、なんだこれは!と思いつつあっという間に読み終えたツ、イ、ラ、クのサイドストリーというよりも全く別物の本。読んだ後、なんとも言えない複雑な心境になりますが、ひとつ思ったのは、生きるのってこんなに難しかったかな、ということ。またツ、イ、ラ、クを読み直そうと思います。
投稿元:
レビューを見る
すごく読みづらく、ところどころ飛ばしてしまった。
平仮名が多いし、面倒くさい比喩が幾度となく出てきて辟易した。
内容も、なんだか田舎の暗い話…という感じで、おもしろい!おすすめ!とはならない。
投稿元:
レビューを見る
『ツ、イ、ラ、ク』の登場人物たちによる連作短編集。
『高瀬舟、それから』は『ツ、イ、ラ、ク』の最中の出来事を河村の目線から辿る。
表題作の『桃』は正直物語として意味不明だったが、32歳になった隼子が河村と再会する前に過ごしている茫洋とした日々を切り出したのだろう。
この2作以外は、『ツ、イ、ラ、ク』の主人公2人を近くから、遠くから眺めていた人の物語である。
『青痣(しみ)』は隼子に嫉妬心を抱いている同級生が過去を回想する形で、詩的な表現が多かったが一番等身大で素直な物語だった。
『ツ、イ、ラ、ク』がどれくらい刺さったかで、この作品の評価は決まるだろう。
あとがきに書かれているように、読んでいないなら意味がわからない部分が多いと思う。
あの出来事の裏ではこんなことが動いていたのか、と合わせて読むと鮮やかに感じる。
投稿元:
レビューを見る
ツ、イ、ラ、クを読んですぐに読むべきだったなぁと思いつつ、まるで同窓会のようなゆったり感で楽しめる。
投稿元:
レビューを見る
「ツ、イ、ラ、ク」のサイドストーリー。
主人公2人が墜落していた頃、ささいな仕草や表情で周りの人間は気付いてたんだ。
隠していても意識してない所にそういうのは出るんだよなぁ。
夏目の歪んだ性癖の描写が怖いくらい真に迫っていて、
女性がこういう視点を持っていることに驚く。
作家というのは選ばれた人のみの職業なのだと改めて思う。
投稿元:
レビューを見る
「ツイラク」の後日談というか、スピンオフ作品。国語教師と14歳の女生徒の秘密の関係。ツイラクのときから女生徒はともかく、国語教師がいやらしく思えてあまり好みではない。
桃の味が、感触が、思い出させるあの頃のこと。
我が家にはお中元等で桃バブルが訪れるのですが、好きなのに最近桃アレルギーの可能性が浮上して悲しい。キウイ、メロンに続き、桃までも…!?悔しい、コンポートにしてやらう。
投稿元:
レビューを見る
ツイラクの登場人物のその後。
2年前に読んだ本だから、忘れてるかと思ったけど結構思い出せた。
なかなか強烈な内容だったから。
この続編。。いるかしら?
投稿元:
レビューを見る
同じ中学時代を過ごした男女の当時と今を綴った六編の連作集。『ツ、イ、ラ、ク』(角川書店2003/10/31)の舞台設定を踏襲しています。
卒業写真
高校生まで過ごした故郷を離れ、妻の故郷でフィットネスジムのインストラクターをしている安藤健二の物語。中学時代の友情と淡い恋愛に馳せる思いを、大人になった今の視点で綴っています。
秘密の宝物のように、時々眺めては甘酸っぱい気分に浸る事の出来るのが少年時代の思い出ですが 僕たちは、往々にして、思い出を今と分離した過去として扱いがちですが 自分を形成した経験として、自分やかつての同級生の今の幸福を思う安藤の感慨が胸に染みました。
作中で中学時代の安藤が読むヘッセ(Hermann Hesse(独)1877~1962)の「車輪の下」(高橋健二訳、新潮文庫1951/11/30など)や「少年の日の思い出」(高橋健二編集、郁文堂……は、原文のみ。対訳無しの模様……)は、少年時代の思い出であり、このような思い出を持つ成人は描かれていません。一方この「卒業写真」では、例えば、ごく普通の「お父さん」と呼ばれる大人が描かれています。
きわめて普通の大人を形成するのにも、貴重な経験が必要。と、教訓として読んでしまうと、それは読み過ぎ。と言われるかも知れませんが。
高瀬舟、それから
「卒業写真」で安藤の友人として登場した野球部の副部長桐野龍。彼のガールフレンド森本隼子が実際に付き合っていた教師河村礼次郎との逢瀬。状況だけを書くと「ひでぇことをしている二人」と、「哀れな桐野」の対照性が強調されるのですが、ここでは河村の後ろめたさと、隼子の影のある家庭環境を背景に、二人の真剣さが桐野との疎遠を脇役にさせています。
汝、病めるときも すこやかなるときも
隼子たちとは小学校からの同級生、星澤頼子の独白。独白は、同じく小学校からの同級生で、後に彼女の夫となった唐仁原剛についてです。
自分の恋人や配偶者を語るときに、それを愚痴として不満を述べることも出来るのですが、この作品で頼子は愛情の対象として唐仁原を語ります。
訪ねてきた客に表向きののろけを語る、物語前半よりも、客の帰宅後に回想している中学生時代のなれそめの方が、より個人的で主体的になっていて、艶めかしくて好きです。
青痣(しみ)
やはり隼子と中学の同級生、帽子屋の娘、田中景子の回想。
特に利害関係の無かった同級生の隼子を密かに呪っていた中学時代の自分を回想して。
過去の自分を忘れるのでは無く、たとえそれが、思い出したくない醜い自分であったとしても、記憶に留めながら普通の大人に成長した景子の誠実さが心地よい一遍です。
蛇足で「箸の使い方」について。多くの人は様々な持ち方をしながらも「自分の使い方は正しい。」と信じているように思います。僕は、一本を親指の第一関節と第二関節の間と、薬指で固定し、もう一本を親指、人差し指、中指の三本で操作します。僕は「この箸の使い方こそ、正しいのだ。」と自信を持っていたのですが、かつて「君の箸の使い方ってヘンだね。」と言われたことがあります。そう言う彼の箸の使い方が僕には妙に思えたのですが……。
���た、魚の食べ方について、僕はこの著者のデビュー作「ひと呼んでミツコ」(集英社文庫2001/08/25)で骨を噛み砕いて食べる食しかたを初めて知りました。そう言えば、友人宅でごちそうになったとき(それはアジの開きでしたが)骨と皮を残す僕に向かって「楊君は、魚が嫌いなの?」と尋ねられて驚いたことが記憶に新しいです。
この短編を読んで気になったので、あらためてアジの開きを食べながら、自分がどのようにアジを皮と骨と身に分けているか注意深く観察してみました。結果として、満腹し、皮を皿の端にまとめ、骨をきれいに整形して、皿の上にはガイコツ状態のアジを復元できたのですが、ずいぶんと左手(素手)を使っていることに気が付きました(笑)
世帯主がたばこを減らそうと考えた夜
『ツ、イ、ラ、ク』で、森本隼子を襲った夏目先生の物語。
『ツ、イ、ラ、ク』では、救われない人物として、この夏目と、小西が登場するのですが、その一方に視点を据えた一遍。『ツ、イ、ラ、ク』を読んでいた僕は、「夏目の物語なんか読みたくないや。」と雑誌掲載時には購入しつつも未読だった一遍。
本書「桃」購入により、初めて読みました。隼子を襲う衝動に説得力がありました。彼の衝動に、同情しないものの、理解が出来た気分です。また、彼の哀しい性欲は、それでも二人の子をなした、結婚が当然だった時代背景を物語っています。
桃
最後は、表題作で森本隼子の回想。河村と再会する二年前の森本隼子。冒頭での上司とのやり取りから、隼子が活気のある職場で活発に働いている様子が伺えますが、中学時代の記憶を呼び覚ます桃を食べると……。
2005年に劇場公開されたコンピレーションムービー「female」冒頭の一遍(監督:篠原哲雄)「桃」の原作です。
「高瀬舟、それから」では、河村の視点で描いていた二人の逢瀬を、隼子の視点で描いています。
不倫の恋愛渦中にいる人は悲劇のヒロイン気分に浸り、家族や友人に祝福される恋愛結婚をした人は、幸せの中に身を置いて安定しているように思えます。でも、恋に落ちると言うことは、周囲からの祝福や、同情とは無関係に二人だけの情熱なのだ。純粋な恋愛を描いた一遍です。
投稿元:
レビューを見る
ツ、イ、ラ、ク、の続編、ということで読んでみた。
うーん、私の中では終わってる、ので、イマイチ。
どうせなら二人の続きの話が良かったかな。
投稿元:
レビューを見る
彼らと共に小中学時代を過ごし、20年を振り返っているかのような錯覚に陥った。その20年で、子供時代から大人にかけての男女の違いというものを克明に抉り出している。また時間の流れが哀しくなるくらい具に描き出されている。これらの描写は嘆息が出るほどであるが、それ故に私を物寂しくさせた。本書ではあの事件が起きたとき、他の人がそれをどう捉えていたのかが窺い知れる。当時は成長が不均一であっても皆大人になっているし、大人になって振り返るからこそわかることがあるのだとわかる。「汝…」の頼子の考え方に感銘を受けました。