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とりかへばや物語 みんなのレビュー

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みんなのレビュー27件

みんなの評価4.0

評価内訳

27 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

あらすじを知ればきっと続きが知りたくなる、学校では教わらない面白古典の名作です

2009/07/09 14:28

19人中、19人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:らせん - この投稿者のレビュー一覧を見る

先日、現代語訳『とりかへばや物語』を読んだところ、たいそう面白かったので、次の日会社の昼休み、後輩にそのあらすじを語るわたくし。

私:『とりかへばや物語』ってこんな話なんよ。

1.権大納言には腹違いで男と女の子供がいた。
2.男の子(男君)は内気でおとなしく、女の子(女君)は男勝りで活発。顔立ちは双子のようにそっくりで、たいそう美しい。父の権大納言は二人の性格が入れ替われば良いと願うが長じてもその気配がなく、男君を“娘”、女君を“息子”として育てることになる。
3.権大納言の麗しい子息の評判が伝わり、息子を公達として出仕させるよう帝から催促される。
4.最初は出仕を拒んでいた権大納言も帝の要請は断れず、結局女君を男として元服させて朝廷に出す。ついでに男君も女として裳着(女の成人式)を済ませる。
5.侍従の君(女君)は美貌と賢さで朝廷のアイドルに。式部卿の宮の子息で、色好みと評判の宮の中将と親しくつきあうようになる。
6.帝が退位して新帝が即位。父権大納言は左大臣に、女君も三位の中将に昇進。 新帝には子がないため、先帝の一の宮が女春宮となり、春宮の後見役として、男君が典侍(督の君)としてお仕えすることになる。
7.おっとりとしてあどけない風情の春宮と、寝所を共にしてお仕えするうちに、男の本能でつい春宮と男女の仲になってしまう督の君(男君)。やがて春宮は督の君(男君)の子を身籠もる。
8.左大臣の兄である右大臣は、自分の四番目の娘(四の君)の婿に三位の中将(女君)を望む。
9.父の左大臣大いに悩むも、北の方(女君の母)に「四の君はまだ幼く、男女の営みも理解してないっぽいので結婚させたら?」 と言われ、覚悟を決めて結婚させることに。
10.晴れて夫婦になった権中納言(女君)と四の君だが、仲睦まじいものの当然夫婦生活はなし。
11.宮中一の色好みと評判の宰相の中将(宮の中将)が、四の君に懸想し、権中納言(女君)が宿直で留守の夜、夜這いをかけて四の君と密通してしまう。
12.四の君が宰相の中将の子を妊娠出産。生まれた子は宰相の中将そっくりで、不義の相手が分かるも、女の身であるため嫉妬もできない権中納言(女君)。
13.世を儚んでいっそ出家をと思っていた権中納言(女君)は、吉野の里に隠れ住む賢人(先帝の第三皇子で唐で勉強の後帰国した偉い人)の存在を知り、会いに出かけることに。
14.吉野の宮に、初めて兄妹取り替えの真実を打ち明けるも、心配することはないとアドバイスされる。しかも権中納言(女君)は女性として位を極めることになると予言される。
15.また吉野の宮には美しい娘が二人おり、吉野滞在中に姉の大君と良い仲になる権中納言(女君)。
16.色好みの宰相の中将は、美しいと評判の督の君(男君)にも懸想をして夜這いをかけるも、きっぱり拒絶される。
17.督の君(男君)への悶々とした思いを、権中納言(女君)に聞いてもらおうとやってきた、宰相の中将の悩みを聞いているうちに、男とは思えない色香にクラクラきた宰相の中将に押し倒され、ついには犯されてしまう権中納言(女君)。
18.しかも宰相の中将の子を妊娠してしまい、出産のためやむを得ず宇治にある宰相の中将宅に匿われることになる。
19.都では右大将(女君)の失踪で大騒ぎ。失踪の理由が、四の君が権中納言(宰相の中将)と通じ不義の子を産んだためと噂され、四の君は父親の右大臣から勘当されてしまう。
20.女君は宇治で男の子を出産。権中納言大いに喜ぶが、時同じくして四の君が再び権中納言の子を妊娠。こちらは難産で、宇治と都を行き来する権中納言。男の訪れを待つだけの女の身の辛さを嘆く女君。
21.失踪した女君を探せるのは自分しかいないと決意した督の君(男君)が、男姿に戻り女君を探しにいくことに。この時点で春宮も妊娠中だよ、どうするんだオイ。

私:「だいたいここらまでが前編なんじゃけど、面白いじゃろ」
後輩:「めっちゃ面白い。でも男の本能ですぐ春宮を孕ませちゃう男君が、なんちゅうかすごいですね」 
私:「荒唐無稽な話なんだけど、破綻することなく最後までまとまってるし、本来の性と社会での性が入れ替わった故に、悩み深い男君と女君の内面の描写もしっかり書かれていて、物語としてのレベルが高い気がするよ」
後輩:「色香に迷った宰相の中将に男の女君が押し倒されちゃうシーンはキャー♪ですね」
私:「うん、読んでて結構興奮した(笑) でもこんなキャーな話を学校で教えてくれんのは仕方ないわねぇ。授業では『源氏物語』とか先行する物語の二番煎じで、文学的評価が低い作品って教わったような記憶があるけどね」
後輩:「でも近頃夫が通ってこないと愚痴をこぼす妻の日記より、こっちの方が面白くて好きなんじゃけど」
私:「ほんまじゃね。だいたい学校で教わらんものほど、面白くてタメになるものなんよ(笑)」
後輩:「で、続きはどうなるんですか?めちゃくちゃ気になるんですけど」
私:「いやぁ、話せば後半も長いし、昼休みももう終わるから続きはまたっちゅうことで……」

結局、後輩の猛抗議で最後まで続きを語ることになり、「もしドラマ化するなら、配役はこの人がいい!」とか、しばらくは『とりかへばや物語』が大いに流行りましたとさ。

しかしこんなに続きが気になるような話を、今まで読んでいなかったのは不明の至りでした。
文学的評価が低かろうが、物語として面白ければ良いじゃないですか。
「もしも男女が入れ替わったら?」という物語題材として魅力的なifが堪能できる名作として、これからも友人などに布教していきたいと思います(笑)

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平安時代の性別交換

2021/11/30 02:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る

心理学者の河合隼雄氏が注目して
自ら一書を物している、風変わりな物語です。

設定が奇天烈であると同時に、現代の社会的性の
問題にも通ずる内容なので、数多の類似作品を
生み続けています。

でもそんな二番煎じに手を伸ばすぐらいならば、
本家を読んでみるに越したことはないでしょう。

総ルビと充実した解説が読む助けになるので、
それほど怖くはありませんよ。

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2010/08/29 14:05

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2011/09/10 21:49

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2011/09/22 02:37

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2011/10/08 17:44

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2012/01/15 22:56

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2012/03/25 21:07

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2012/09/02 13:39

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2013/05/01 01:53

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2013/04/05 15:45

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2013/12/25 22:52

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2016/07/05 14:44

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2015/02/19 20:07

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2015/04/11 18:46

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