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■歴史とは様々な事件,政争や戦争などの積み重ねからできている。文化,文明史との因果関係は強いため,巨視的にみるべき。
■どの時代も,その時代なりの歴史社会条件(背景)があり,時代精神,時代の価値意識,時代の限界もある。現代の目から過去を見る場合,現代の価値基準をもって評価するのは好ましくない。
■日本史を語るには日本人としての立場があり,独自の史説・史観がある。他国の立場から見るのは好ましくない。
■「侵略史観」は極めて政治的な色彩の強い史観であるため,戦後の日本の歴史教育では自国の「侵略」教育はしない方がいい。日本近現代史は「侵略」と「膨張」ではなく,史実に基づき「近現代をつくった」という視座に置くのがよい。
■「搾取史観」がよく語られるが,これを検証した結果,仏教の「布施」思想から強い影響を受けている日本は,近代アジアに対して「布施」を施したというのが正しい見方であろう。
■過剰な「反省と謝罪」の演出は,押し付けられた「正しい歴史認識」への同調にすぎない。しかし,むしろそれは歴史への冒涜であり犯罪行為だ。
■日本の近現代の戦争を否定や肯定することはあまり意味がない。歴史の「貢献論」をおくことに多くの関心を持つべき。