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みんなのレビュー72件

みんなの評価4.2

評価内訳

4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本

ハヤカワSF版「火の鳥」。銀河の果てまで巡礼の旅へ。

2003/06/04 13:56

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:NEO - この投稿者のレビュー一覧を見る

断言しよう、これは今まで読んだなかで最高のSFである、と。


この本を読まれる前に、ひとつだけ警告させて欲しい。
本書と「ハイペリオンの没落」を一緒に買われる事を、強く強くお勧めする。
私は「ハイペリオン」を読み終わった後、続きがあることを知り
激しく!地団太を踏んだ。
早く続きが読みたい! 悔しい! 続きがあるなら先に言ってくれ!
…などなど。


ハヤカワSFのファンである自分は、
ハヤカワSFだけで200冊以上の蔵書を持ち
さらに学校や地域の図書館から、本を借りて読みまくってきました。

ダニールとジスカルドの健気さに泣かされたり…(アシモフ)
小さな少女と一緒に、黄金の帆をかけて暗闇の海を渡ったり…(スミス)
死者を代弁したり(カード)、頭の中の宝石が話しかけてきたり(ホーガン)
…それこそ、「ハヤカワSF」を読んで、いろんな体験をした。

その中でも本書「ハイペリオン」を読んだときの衝撃は、筆舌に尽くし難いものがある。
一言で言うならば、「出会った!」


あらすじを簡単に説明するとこうである。
世界は崩壊しかけていた。
その世界を救うために「シュライク教団」の聖地であるハイペリオンへ
それぞれの理由を抱えた巡礼たちが、世界を、そして自分自身を救うために旅立つ話。


無理矢理、「ハイペリオン」の構成を漫画に例えるならば「火の鳥」に近いのではないか。
一つひとつのストーリーが、深くて、濃くて、考えさせられる。
道中、巡礼たちの過去が語られるのだが、まさしく「火の鳥」!

バラバラの話が、どこかでひとつに繋がっていく…
「火の鳥」の場合はそれがだったと思う。
んが、ハイペリオンでは(そこはSFだから)
という異形の神(?)で繋がる。

全身に無数の棘があるって、何だよソレ!と激しく突っ込みたくなるが
そこはグッ!と我慢して、続きを読み進めるのが賢い方法である。


最後に勝手なことを言うが「ハイペリオン」シリーズで最高!におもしろいのは
「ハイペリオンの没落」までじゃなかろうか。
以降の作品をつまらんと斬って捨てたりしないが、やはり前2作の衝撃には叶わないのだ。

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紙の本

物語のあらゆる要素を盛り込んだ、壮大なSF叙事詩の幕開け

2001/03/21 22:51

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:旅歌 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ハイペリオン・シリーズ四部作の第一作目として知られ、数多あるSF作品の中でも指折りに数えられる本作。文庫化を期に読むことができたわけだが、期待に違わぬ壮大なストーリィにあらゆる要素が盛り込まれ、読書の楽しみを存分に味わえる作品だった。旅歌は感想を書く際に、5点満点で便宜的な点数を打っているが、文句なしの5点満点であるばかりでなく、これが5点なら過去の満点作品のうちいくつかは格下げしなくてはならないとの衝動に襲われた。『ハイペリオン』以後は、評点が辛くなりそうな予感がする。自分にとっては、それほどの衝撃を与える作品だったのである。

 SF小説は嫌いではないが、好んで読む方ではないから現代のSFはまったく知らない。耽溺していた時期もあるが、それとて遥か20年前。これ以前に何を読んだか、記憶を手繰っても思い出せないくらいだ。あ、梅原克文さんのアレはSFではないんだよね…(^^;;;。そんな旅歌をこれだけ耽溺させえたのは、SF小説というよりも冒険小説的要素が濃く、そこらへんがものの見事に旅歌の琴線を直撃する内容だったからだろう。これぞ、雑食本読みの本分。題材や看板が何であれ、おもしろいものはおもしろいのだ。SFだからと敬遠している向きにはこれを機会に是非オススメしたい。

 物語の舞台は28世紀。作者は現代からここに至るまでの、歴史、文化、社会、政治、経済、科学技術、その他の社会構成因子を完全に構築済みだ。だから、冒頭から未知の単語が執拗に、怒涛のごとく氾濫する。SF小説になじみの無い読者は、ここでくじけないことです。用語なんて軽く読み飛ばして結構。そんなものは読み進めるうちに自然と頭に入ってくる。この物語のおもしろさは、そんなものを超越したところにある(と思う)のだ。人物リストもない不親切な編集には腹も立ったが、下手にネットを駆使して人物リストや用語集を探さないほうがいい。旅歌はスケベ根性を出したばっかりに、不用意なネタバレに遭遇して情けない思いをしましたから。

 この壮大なドラマは、惑星ハイペリオンへと向かう巡礼6人が、それぞれのハイペリオンとの関わりを綴る6の物語で構成されている。ホラーあり、ハードボイルドあり、叙事詩あり、冒険活劇あり、愛情物語あり、の多士済済の6つの物語。文体を変え、視点を変え、変幻自在に語られる。これら6編の中篇小説がオムニバス的に並び、幕間に時系列に沿ってストーリィが進むのだ。それぞれが独立していながら密接に絡み合う。そのどれもが示唆に富んだアイディアに満ちている。それも単なるアイディアで終わらないバックボーンの広範さと文学的深みが備わっていて、その上で縦横なストーリィが波乱万丈に展開する。SF小説好きだけの物語ではなく、多くの本読みに受け入れられるのは間違いないはず。今更の旅歌の戯言ではありますが。

 こうして、徐々に解き明かされる28世紀の姿、徐々に増幅するハイペリオンの謎、それらが疾風のごとく一点に収斂していく、物語としてかつて味わったことのない醍醐味だ。読み進めるうちにある構図が浮かんでくる。これが物語を解く鍵なんだろうか。途中から薄々感づいてはいるが、ラストに至ってまったく解明されない謎が読者を身悶えさせる。当時の読者をどれほど悩ませたか想像に難くない。その点、旅歌は幸せかな。四部作の第一巻を読み終え、間髪を入れず第二巻『ハイペリオンの没落』に進むことができるのだ。こんなおもしろい小説を今まで未読だった負け惜しみではなく…。めくるめく物語に翻弄される日々がしばらくの間続きそうだ。

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紙の本

『学者の物語』

2001/03/07 17:48

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:seimei - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ジョン・キーツの物語詩『ハイペリオン』『ハイペリオンの没落』を下敷きにしたSF叙事詩。スペースオペラ、サイバーパンク、宗教、神、神話、ハードボイルド、秘境探検、時間、機械、戦闘、恒星間戦争、怪物、詩、進化、《聖樹船》《終末の地球》《スキマー》《EMV》《FORCE》《森霊修道会》《最後の贖罪教会》《苦痛の神》《群狼船団》《ヘブンズ・ゲイト》《転移システム》《雲門》宇宙、未来… 全てが物語る“SF”そのものの物語。

 『ハイペリオン』では、七人の巡礼の内の六人の物語が、オムニバスの物語として語られていきます。

第一章 「司祭の物語」
 カトリック教会神父ルナール・ホイトが、考古学者であり、文化人類学者であり、聖テイヤール信奉者であるポール・デュレ神父の記録を日記形式で語っていく。秘境探検物の雰囲気を持った物語。デュレ神父はハイペリオンの謎の民族ビクラ族を探しに奥地へと向かう。そこでであったビクラ族の恐るべき生態。章の最後の圧倒的なイメージ、十字架、神父、雷鳴、恐るべき…物語。

第二章 「兵士の物語」
 導入部の巧さが光る作品。仮想戦術シミュレーションでの仮想戦場の舞台は1415年、ヘンリー5世率いるイングランド軍に長弓兵として参加していたカッサードはフランス軍の騎兵と戦っていた。そこである女と出会い、愛し合う。その後もシミュレーションの中で出会うふたり。カッサードが、戦いの果てにハイペリオンで見たものとは… この物語での“兵士”として、戦いまくります。宇宙船での戦い、シュライクとの格闘など、様々な戦闘シーンが楽しめます。

第三章 「詩人の物語」
 今は無き、地球に生まれ、400年の流転の生を生きる詩人の物語。黄昏の地球から始まる、絢爛豪華、雑多、ポップ、レトロ、サイバー、虚飾、汚物、詩が彩る物語。

第四章 「学者の物語」
 M・ワイントラウブの娘レイチェルは、ハイペリオンの〈時間の墓標〉の調査に行き、時間遡行症にかかり、どんどん、若返っていく。毎日の記憶を失い、幼くなっていく娘、それを見守る父と母。
 何という…物語なのでしょう。親、子、夫婦、父、娘、愛、絆、笑顔、言葉、その運命… 悲しみとか、感動とかを超えた、とにかく、泣ける話です。わたしにとって大切な物語の仲間入りです。「アルジャーノンに花束を」「リプレイ」路線の話が好きな方は、是非。

第五章 「探偵の物語」
 女探偵、M・レイミアのもとに現れた美形の依頼人。
「ある殺人について調べて欲しい」
「殺されたのは?」
「…僕だ」
 物語の核心のひとつである〈テクノコア〉にかかわってくる物語。依頼人はサイブリッド。人間の遺伝子ストックから象った肉体を持ち、〈テクノコア〉のメガデータスフィア・データブレーンに浮かんだ意識をもつAIだった。要するに、彼にとって殺されるとは、意識が中断され、バックアップに欠損が出たことを言う。かくして捜査をすることとなったM・レイミア。サイバーパンク・ハードボイルド・ラブストーリー。

第六章 「領事の物語」
 元ハイペリオン領事が語る、量子船に乗っているため、年のとりかたの違う、宇宙船乗りと、島の娘の恋物語。年をとる女、年をとらない男、不思議な逢瀬と、政治、環境、惑星、その結末。そして、領事の運命。

 最高の…物語です。特に、『ハイペリオン』第四章「学者の物語」は、たくさんの人に読んで欲しいです。まあ、これだけというのは、よくないかもしれないけど。

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紙の本

ハイペリオン上

2017/09/16 07:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yasu - この投稿者のレビュー一覧を見る

ハイペリオンシリーズの第1作目。惑星ハイペリオンを舞台にシュレイク教団の巡礼の旅の途中、巡礼者一人一人が巡礼の理由を話していく。怪物シュライクが解き放たれるときが近づく中、蛮族アウスターが襲ってくる。
転位、UI等、ひとつひとつで話ができる設定が魅力。

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