紙の本
明日は我が身
2021/05/02 11:53
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投稿者:さかれな - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の多くのサラリーマンが抱える問題を描いた作品
日本だけで無く先進国を含めた、超高齢化社会の弊害である。
1都市集中の官民、過疎地への無策、核家族化による気薄化
作品から6年経つた今でも根本的な解決には至らず、これからの世代に負担ばかり先延ばしにしている
直面する世代のみならず、Z世代にも是非読んで貰いたい
紙の本
介護問題という出口のない難問から出発して、一見関係のない雇用制度の問題への批判で逆転劇にまとめた発想が面白い。
2017/04/27 10:44
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投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
介護問題という出口のない難問から出発して、一見関係のない雇用制度の問題への批判で逆転劇にまとめた発想が面白い。
介護問題だけを考えたら、この物語の結末は悲惨なものにしかならないだろうと心配しながら読んでいたら、何と世界的規模での企業戦争を絡めた逆転劇を用意していた。そして、それは同時に、現在の日本企業の雇用環境に対する警告ともなっている。企業利益優先の雇用関係である。作品中で詳しく述べられているが、使い難い人間はどんどん切り捨てていく、企業利益絶対の競争というよりも企業内出世戦争である。古い日本の雇用制度、つまり「終身雇用制」時代には、弱者が生じた場合にはそれを周囲が支えることで補完し、何しろ退職まで守らざるを得なかった。しかし、経済活動がグローバル化するにつれて、他国企業との戦争を勝ち抜くためと称して欧米型雇用制度に改革?されて来た結果が現在の雇用制度である。本書は、介護問題という出口のない難問から出発して、一見関係のない雇用制度の問題への批判で出口を提示した点で素晴らしいです。
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201409/年老いた母が暮らす舞台が東北というのが描写に一層切なさが。この作品ではいい方向に展開していったけど、現実は主人公のよう(仕事できたり稼ぎが良かったり等)ではない人のほうが多いわけで。身内である弟の「嫁」にきちんとお金払える男性ってのも、実際そうそういないだろう。なので現実感には乏しい部分もあるけど、希望射す結末でエンタメ作品としては良質。
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ややハッピーエンドか
実際仕事なんて見つからないでしょ
認知症はひどくなる一方だし…
遠くの兄弟は金も手も出さないけど口は出すみたいな
空き家になった実家の問題も
問題提起はいいけど甘いです
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なんか、今の自分・未来の自分を重ねて見てしまった。
あと何年、こうしてのんびり本を読むことができるのだろう・・・。
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とってもリアル。自分に置き換えて読めば読むほど怖くなってきた。
実際介護のため退職を余儀なくされる人がいると雑誌でも見た。これは大きな問題だ。
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解っているつもりでも、普段は避けて考えないようにしているからね~。本当は真剣に向き合わなければならないことだが…。
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辛く重い内容だけど最後はハッピーエンド。
主人公もだけど主に奥さんがつらそう。
逃げ場もない、ゴール地点も見えない、報われない介護、つらすぎる。
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作者の名前は、良く拝聴させてもらっている。
社会派エンターテイメントと、書かれており、重たい本かも、、、と、思いつつ読んでみた。
あらすじは、取締役のポストを目前にしており、海外での活躍も期待されているサラリーマンの唐木英太郎と、妻と、名門私立中学校を受験しようとしている家庭に、介護と言う重荷がかかる事になることから、始まる。
東京から、離れた秋田に住む一人暮らしの母親が、雪かきで骨折してしまうのである。
誰が、面倒を見るのか?
弟夫婦にも、日々の生活にも大変な中、その子供は、優秀な成績なので、大学受験をさせるのに、手が離せない。
やはり、英太郎が、母親を東京に連れて帰り、妻と、面倒を見るのだが、痴ほう症が、出てきてしまい、妻も、ストレスで、クモ膜下出血で、入院してしまう。
仕事を取るか?、家庭を取るか?
結局、会社のプロジェクトから外され、閑職状態で英太郎は、辞表を出すことに、、、
ここまで、、読んで来たら、もう、最悪の事態迄、発展と、思いきや、ホッとさせる展開が待っていた。
最後まで、どうなる事やら、、、、と、暗い気持ちになりながら、読み進んだが、『良かった』と、言う気になった。
今は、女性も定職で、男性以上に仕事をこなすようになって、重要ポストについている場合も多くなってきている。
介護するのに、身内が出来ればいいが、養護施設に入れて、余計に、認知症の病気が進む場合もあり、昨今のニュースで、ベランダからの転落死や、虐待問題等を、考えると、人間、長生きも出来ない世の中になってきているのかもしれない。
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2016・1・7~1・10
介護の問題、切実だな。総務部文書管理室長の言葉、「…老人介護が社会問題として論じられるようになって久しいってのに、今に至ってもこれかね。…根本的な対策は、いつになっても実行されない。…」に同感。安心して、年寄りになれない。
でも、この人の作品、最後は希望を持たせてくれるから、好き。
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介護で退職したエリートのある意味サクセスストーリ!
こんなにうまくいくはずがない。
介護の実態についてはかなり不十分な記述内容と思われます。しかし、ここで書かれていることは、まさにいつ自分自身におきてもおかしくないことです。
そんなとき、この本の主人公のようにサクセスストーリのような展開ができるのか...
ストーリとしては、年収一千万以上のエリートビジネスマンの主人公の母親が田舎で骨折。一人暮らしのため、自分のマンションに呼び寄せるも痴呆が始まる。献身的に奥さんが介護するも、奥さんもくも膜下出血で入院。結局、会社を辞めて母親の介護を行うことに。この状態を抜け出す起死回生の策を思いつき、さらには再就職先は前の会社の数倍のサラリー!結局はハッピーエンド。
みたいなご都合主義的なストーリ展開です。
そんなうまくいくわけないし、そんなにお金もあるわけないし。ということで、ちょっといまいち。
そして何よりいまいちなのが、楡さんのこの手の小説で出てくる奥さんがなによりもすごい人。そんな奥さんいないよって思います(笑)
ということで、それなりにハッピーエンドで終わるのですが、自分自身に同じことが起こったら、間違いなく大変な状態が永遠に続くことになるだろうと思います。そして、自分が老いたときに、自分の子供が自分を介護するときになったらどうなるんだろうと頭を悩まします。
ストーリ展開がどうこうといちゃもんもつけられますが、問題提起には確実になっている物語です。
でも、今からなにか手を打てるのか?と思うと気持ちが落ち込みます。結局そのときが来るまでなにもできないのでは?
すごく考えさせられる物語でした。
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日本の家電メーカーで海外マーケット部門の部長を勤め、順当にキャリアアップを果たす主人公に降りかかった母親の介護という負担。そこから、彼の人生の転落がはじまる。進行する母親の症状、介護負担で倒れてしまう妻、没頭できない仕事、社内での信頼悪化。そして、閑職へ異動させられ、プライドを失った彼が選んだのは、退職だった。
同じサラリーマンとしては、なんとも衝撃的。これはホラー小説に分類されるべき作品だ。介護のために、将来を諦めてしまった人がニュースなどで報道されるが、ストーリーとして目の前につきつけられると、他人事ではない恐怖しか感じない。高齢化する社会では、主人公のような立場に誰もがなりうるのだ。
本小説は意外な助け舟によってめでたしめでたしで完結するが、実際、そんな都合よく行かないはず。不本意な「介護退職」を選んだことを死ぬまで後悔しながら、ローンの払えなくなったマンションを売り払い、息子に進学を諦めさせ、妻と母の介護に余生を費やす。それが現実だろう。そうはなりたくないと誰もが考えるが、本人の努力ではどうしようもないことがなんとも恐ろしい。
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最後の主人公の転職シーンはちょっと興醒めにの感は否めないが、それまでの物語の流れは考えさせられました。
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他の方と同じように、考えさせられる小説だった。出来すぎの展開だと思うが、あんなハッピーに転職活動が終わるのも、まぁいいかと思ってしまうくらい、主人公の男性には次々と、苦難が降りかかる…この人のように上手くいかない人がほとんどだと思う。そういうとき、どうすればいいのか?私にも降りかかる可能性はある。
でも仕事は絶対に辞めてはいけない、それは強く感じた。
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三國電産北米事業部長の唐木栄太郎は取締役の椅子も目前。妻と名門私立中を目指す息子と家族三人で、都内の自宅で絶好調の年末を迎えていた。そんなある日、秋田で独居する老母が雪かき中に骨折したと電話が入る。その時は、まさかそれが、奈落への号砲とは知る由もなかった…。