紙の本
膿を出し切る
2017/05/23 22:07
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投稿者:melon - この投稿者のレビュー一覧を見る
一度破綻をきたし、どん底にならなければ変化しないのだと改めて感じた。こうなる前に改革なんてできないんですよね。もうどうしようもなくなってから、本当に必要な事業は何なのか、それを真剣に考えるようになる。そうでなければとりあえずハコモノを作る、補助金を出す、税金や利用料は上げない。これは何も夕張市に限った話ではなく、普遍的な話でしょう。
ただし破綻をしたのならば徹底的にペナルティーを負うべきなのだ。ペナルティーを負うのは、破綻をきたすような運営をしたその自治体等もそうであるが、そんな状態のところの地方債などを買ってしまう投資家や団体もである。債権を回収できなくても、それはそこに投資した人たちも悪いのだ。
コンパクトシティは是非進めていくべきである。行政にとっても、移動する人々にとっても、どちらにもプラスに働く、win-winの関係である。
一方で乳幼児医療費無料化は本来望ましいものではない。周辺自治体もそうしているから競争上、必要な政策なのかもしれないが、これは囚人のジレンマである。本当に望まれていることは金額なのだろうか。無料化によって病院に患者が殺到して、受診までの時間が長くなるだろう。それは本来病院に行く必要のない者も、セルフメディケーションでは金が掛かり、病院に行けばタダだからと、病院に行くようになってしまうためである。本当に病院に行く必要がある人も、そうでない人の分まで順番待ちをしなければならず、行政としても余計な金が掛かってしまう。しかしこの政策を実施しないと、周辺自治体に子育て世代を取られてしまうから仕方なしに行わざるを得ない側面もあるのだろう。だからこそ囚人のジレンマなのだ。
夕張ではなく、都市部の話になるのかもしれないが、子供の医療費無料化は愚策であり、働くママ達を応援する意味でも、夜や休日の診療を充実させるほうに予算を投下すべきなのだ。子供医療費無料化はポピュリズムの一種である。
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20141202読了
2014年出版。著者は1981年生まれ、2011年より、財政破綻した夕張市の市長職に就いている。副題どおり、少子化、高齢化、そして債務…夕張市は、人口が減少していくこれからの日本社会の姿。そういう意味で「課題先進地」。市長になる前(東京都職員で夕張市に派遣されていた時期)と市長になって4年目の現在に至るまでの夕張の変化を追っていく。●行政が決定したプランを通告するだけでは、住民の側は賛成か反対かのみで議論が深まらない。選択肢を示し、決定までの過程を説明し意見交換するステップが必要なのは、住民自身の問題として受け止めてもらい、行政と住民がともに考えて結論にたどりつくため。こういった行政任せにしない態度づくりが重要なのは分かる。が、なかなかそうもいかないものだよね…しかしお尻に火がついたらやれるのだから、行政・住民の両者が本気になるかどうかにかかっているのだろう。ただ、こまめに住民と行政が対話をするシステムは、大都市よりも夕張市のような自治体(人口1万人以下)の規模が適正なのではという気がした。行政と住民が建設的に議論して、小さくても暮らしやすい街をつくり上げることができる、それがある意味、人口が少ないことの強みなのかも。●夕張市・北海道・国の「三者協議」は、専門性と継続性を維持するため、市長・知事・大臣という政治家を排除した、役人レベル(実務レベル)の話し合い。協議の中で政治判断が必要になったら、政治家が判断する。●コンパクトシティ計画がどのように進むか、気になるところ。住み慣れたところを離れる決断はなかなか難しいものだから。だからこそ、強権的に推し進めるのではなく20年という長期スパンで臨み、対話を重視する姿勢には好感が持てる。
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道民として、財政再生団体である夕張市での取り組みを知るために購読。
人口減社会である我が国以上の課題を先進的に抱える夕張は北海道・日本の将来を考える上でのヒントとなるだろうと思った。
当時に、道民としてまた国民として、夕張の事例を対岸の火事ではなく、私も当事者として考えていかなくてはならないだろう。
その中で、夕張において関心を持った点は以下である。
⒈財政再建と同時に地域再生に取り組んでいる点
⒉国・道・市の三者会談や市民参加など、関係者皆を当事者として巻き込んでいる点
⒊その中心で人々を惹き続ける鈴木市長のリーダーシップ
この本をきっかけにこれから自分に何が出来るか、夕張の事例をどう活かすかを考えていきたい。
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若くして夕張市長となった佐藤直道市長の熱意・取組に心を動かされました。夕張市が日本・世界の最先端の取組みとして成功していくことを見守っていきたいと思います。また、もっと日本の未来、政治とか問題意識を持たないといけないと感じさせた一冊でした。
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まさか東京都職員をしていた自分が破たんした夕張市長になるとは夢にも思わなかっただろう。
しかしその行動力はすごい。応援したいです。
まずはふるさと納税か?
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夕張は我が国で唯一破綻をした自治体だ。イメージは暗い。日本で1番高齢化が進む場所。
しかし本書を読むとそのイメージは一新される。
夕張には希望がある。
希望の種がたくさん蒔かれている。
種を蒔くのは著者である鈴木直道夕張市長だ。
彼の筆致は常に前向き。まるで絶望を絶望とも思っていないかのようだ。彼の言葉には勇気をもらう。
意志とビジョンをはっきり提示する。
これは有能な人間なら出来ること。鈴木市長もしかり。しかし難しいのはそのビジョンの実現へのプロセスである。
彼はそれを真正面と搦め手からと両面から攻めているようだ。国を動かすためには王道だけでは不可能。彼の繰り出す“作戦”は決してテキストには書いていない。彼の持つ発想と環境を最大限活かすこと。
これは社会をサバイブすることに必須のスキルだ。這い上がりたい人間は限りある環境の中でこそ自由を追求しなければならない。
そんな人物が前向きに見据える夕張は希望の街である。
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1/28読了。「地方創生」と「再生」のヒント満載。行政の仕事を本気でやるのは並大抵の気持ちでは出来ないものだと思う。若い夕張市長を応援したい。
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都庁職員という安定した地位を投げ打ってまでも夕張市のために働きたいと市長になった鈴木直道市長。自分とあまり年齢が変わらないのに、なぜそんなことを考えたのか興味があって読んだ一冊。行動力はもちろんのこと、しっかりと住民の意見に耳を傾けて、事業を進めていくところは素晴らしいなぁとただただ感心した。
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夕張の再生について興味があり、手に取った。
鈴木元市長、現知事の考えが報道などで語られることはあまりないが、この本にはその思いがしっかりと詰まっている。今後は北海道活性をどんどん推進していただきたい。
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東京都職員から夕張市長、そして2019年の知事選で北海道知事になった鈴木直道氏の、夕張市長としての本。
いろんな評価があるようだが、氏が東京都職員として派遣されていた期間で地域に溶け込み、自ら二年目を志願し、市民から市長への待望論があったということはまぎれもない事実であるわけで、積極的に動く人にはやはりチャンスが来るんだと思った。頭と体を動かす、ということが政治家には求められるのだと思う。
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コロナに立ち向かって活躍されている現北海道知事鈴木直道さんの夕張市長の頃までのノンフィクション。
年が近い方が書かれていることもあってとても読みやすかった。
政治を進める上ではアンチも存在するだろうが、反対する人に十分に説明して理解を求めるべく時間や労力を惜しまない様子に好感を持った。
なぜそれができないのか?なぜそれをしなければいけないのか?の説明は民間人でも顧客に対して必要なところだろう。
結構サラッと読めてしまったのでまた今度時間をかけて読みたい。