紙の本
オチがなくてもいいじゃない。
2015/09/13 17:39
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投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る
安部公房の作品は、この中に入っている「鞄」から読み始めた。
独特の気味悪さは、夢が題材と言われれば妙にストンとおちる。
だって、「不思議の国のアリス」みたいだもの。
他愛もない物・あるいは他人にぎゅぅっとフォーカス…、というか執着した描き方は短編の方が息がつまらなくて好きだ。
個人的には、昼と夜のあわいだったり、時間軸がボカされた描写は想像力をかきたてるので好きなのだが、
この作家の作品が「怖い」という人の多くは、木造建築の木目や壁の染みがこっわい顔に見えたり、
絶妙な具合で壁にかかっている鏡や窓ガラスの屈折に壮大な恐怖体験を見出すタイプではと思う。(総じて、大病はしたことのない体の丈夫な人が多いのも特徴。)
紙の本
夢のスケッチ
2002/07/29 23:02
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投稿者:boogie - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の夢を克明に書き綴った夢のスケッチ。
夢の不条理・超現実の世界を書き取ることで人間の心の奥深くを記述した著者の、他作品の萌芽がところどころにあり、安部文学生成の秘密を垣間見ることができる。もちろん他の作品を読まなくてもこれだけで楽しめる。
個人的には「公然の秘密」がとても印象に残った。
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鞄くらいしか読んでないけどすごい奇妙な話。不思議な世界観をお持ちですごいなぁ!独特だ!まるまる一冊読んでみたいです
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衝撃だった。生まれて初めて出会ったような印象を受けた本。とにかく凄い。日本文学がストーリー性として現実がひしひしと伝わる。マニア向けらしい。
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他の作品を読んでいないと理解の浅くなってしまう話もありますが、教科書にも載っている『鞄』など、短いのに深く考えさせられる作品は魅力的です。
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どこにもなくてどうしようかと思っていたら学校の図書室にありましたって本。不思議な感じ。笑う月と表紙がかわいい
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「夢」をテーマに書き綴られた短編小説集です。中でも「鞄」は私が安部公房を知った大切な作品でもあり、また私が編集長となって活動している「鞄文学」の由来でもあります。安部公房初心者にはまずこれを読んでもらいたいです。
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常に読者の度肝を抜くような安部公房の奇抜な発想の生成過程を覗くことができる、ファンにはたまらない一冊。安部公房の短編は極めてユニークであると同時に寓話的であり、人間の芯をうまく捉えることに成功している。
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夢についての考察本。安部工房氏の作品をある程度読んでいないと理解が虫食い葉っぱ状態。
でも夢を主体に語るので面白かったりもします。
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この本を読んで、夢日記をつけはじめました。
島田雅彦も夢日記について色々書いているけれど、ローリー寺西も、夢見工房(タカラ)で夢を操って王国を築いているけれど、この安部公房の夢の世界もかなり凄い。
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夢の話を集めた短編集。
安部公房のお話は、基本的に悪い夢をみているようなふわふわとしたものが多いが、実際に作者が見た夢を手掛かりに、それをいかに物語に反映させているかがよくわかる。
ただの夢の話、と考えるのはとんでもない。そこでは深い意識下での創作活動が行われているのである。
短編の一つ、「公然の秘密」にはこんな言葉がある。
「弱者への愛には、いつだって殺意がこめられている」
夢を考察すれば、それも創作になりえることがよくわかる。
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安部公房好きって言ったら変わってるって言われるかしらん。
短編集なので、この独特の世界の、入門にいいかもしれない。
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またまたですが、大好き☆安部公房な私です。
どれい狩り(ウェー)の秘話など、興味深い話が満載です。
特に「空飛ぶ人」はオススメ!
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安部公房版「夢十夜」といった感じだろうか。題材が夢だけに、小説なのかエッセイなのか、曖昧なものが多く、話の中に登場してくる主人公が作者自身なのかそれとも架空の登場人物なのか、判然としないこともある。安部公房という著名な作家が、夢の中で無名性に埋没している。彼も彼の多くの作品の主人公同様、夢の中で名前の要らない人物になる。
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安部公房氏の夢や小説、作家業についての思いが短編の中で紹介されている。
ただ他の代表作をイメージして読むと肩をすかされた感があると思う。
そのため評価は低めで。僕は好きだけど。