投稿元:
レビューを見る
私は大阪生まれ、奈良県在住ですが、歴史の読み方は一律では済まされないことを痛感しました。松尾鉱山はぜひ訪ねてみたいです。
投稿元:
レビューを見る
期待していたけど、少し尻すぼみ感があった。九戸康実の変わりぶりも違和感があったし、途中からファンタジーっぽくなってしまった。
投稿元:
レビューを見る
直木賞作家安倍龍太郎が九戸政実を描いた作品。この本を読んで東北はアテルイ、藤原三代、幕末に加えて4回中央政府に負けていたことを再認識。唯々諾々と中央に従うのではなく、東北の民の行く末を考えての身を賭した闘いに胸が熱くなる。石田三成が秀吉の朝鮮侵攻のため東北の領民を徴用しようとしていたことや火薬作りのため松尾鉱山の硫黄を狙っていたなど、藤原三代の財力を狙った源氏との共通点があり深い洞察を与えてくれる。また津軽為信の暗躍や伊達正宗との密約、南部信直との確執、蒲生氏郷との敵味方を超えた親交など歴史ファンも大いに楽しませてくれる。岩手県民必読の書として年末年始の読書に強く薦めたい。
投稿元:
レビューを見る
アテルイ以来の東北モノ。九戸政実は初めてみみにしました。歴史は勝者が作るということを改めて実感しました。
投稿元:
レビューを見る
3.8。面白い。でも面白さの七割は後ろ半分より。あと、書く人の少ない題材な為どうしても「天を衝く」と比べてしまい、エンタメ面で後者に軍杯が上がってしまう。無謀な戦いに挑んだ理由が具体的で良。大和朝廷の成り立ちからの説明も面白い。が、何か時々無駄に主人公の為だけに御都合なのが鼻につく。特にラスト。
投稿元:
レビューを見る
東北地方で起こった未だに謎が解明されていない『九戸政実の乱』。南部家の武将九戸政実が、わずか3千の兵力で豊臣秀吉軍15万の大兵力と立ち向かった無謀な籠城戦。
天下統一の為の奥州仕置き(東北地方の支配みたいな感じね)の真の目的が朝鮮出兵に必要な「寒さに強い兵」を東北地方の村々から集めるという人足狩りであったということ。
これを見抜いた藩主九戸政実がある秘策、これが九戸政実の乱であり、結果人足狩りによる奥州壊滅を防いだと言う物語。
素直に面白いと思う、が、ファンダジー感もあり、いやいや、やり過ぎだろwって感じだが、そう言う解釈も有りなんだと感動。
いやー、歴史小説は本当に面白いですね。それではまた。
投稿元:
レビューを見る
奥州の歴史物は、多分に人間の魅力で面白いのだろうか?九戸政実の豪快で繊細な人柄、南部信直の朴訥さ、薩天和尚の飄々とした佇まい、読んでいて浮かび上がってくるようだ。
途中、手紙の形で挿入される文が、大まかな歴史の流れを説明しつつ、この裏切り者が誰かという謎も残しつつ、最後に仕掛けに使うという技も見せて、とても効果的だった。
投稿元:
レビューを見る
朝鮮出兵を見据えて奥州平定を目指す秀吉、その軍は15万。九戸政実は3千の兵力で地の利と冬の積雪を頼りにこれに挑む。話は文官である政実の弟、政則の視点で進行する。遠い昔より中央から虐げられてきた奥州人の誇りを胸に圧倒的強者に立ち向かう姿は心地よい。最後は少し尻つぼみ。
投稿元:
レビューを見る
九戸家の4兄弟、政実、実親、康実、政則が秀吉の朝鮮遠征に備えて、厳寒地の状況をよく知っている奥州の民を徴収する計画があり、大群が九戸城に向かっている.同じ奥州でライバルの南部家との確執で話しが展開する.最終的には石田三成の民狩りの計画をよく思っていない蒲生氏郷の機転で政実が企画した和議が成立するが、九戸城での戦闘シーンは素晴らしい記述だ.非常に楽しめた.
投稿元:
レビューを見る
豊臣秀吉の天下統一後に、陸奥で起こった最大の反乱である九戸政実の乱について書かれた本です。
ただ、主人公は九戸政実ではなく、末の弟である久慈政則となっています。
優位な状況なのに数日で降伏したのかについて、反乱を決意した目的と九戸政実に託された想いが分かると、納得できる感じがしました。
もう少し籠城戦についての描写があれば、もっと盛り上がったかなと思いました。
↓ ブログも書いています。
http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-530d.html
投稿元:
レビューを見る
これを読んでから岩手に行きたかった。
仕事で岩手に行ったとき、たまたま「九戸政実プロジェクト」の方から教えてもらった九戸政実。日本史が苦手なので、全然知らず、簡単に説明していただいてもピンと来ず、その場を後にしたのでした。
その方たちの熱さに押されて、この本を読んで見た。すごい!東北の人の強さの根源を見たような気がする。
ここも独自の文化を持ち、知恵を持つ人たちが住んでいた山があるので、その人たちの力を背後に置く底知れない強さって想像できる。
日本史に疎い私でもぐいぐい引き込まれた。久しぶり一気読み。
投稿元:
レビューを見る
戦国時代最後の武将と言っていいでしょう。九戸政実の乱を描いたものです。
実際のところは、どうなのかはわかりませんが、秦氏とユダヤ王族の関係に由来する南部の北東北人、山の民についても連想する事が出来ました。正に歴史のロマンを感じさせますね。
歴史の闇、敗者の歴史には、脈々と違う民族の話しがあるんでしょうね。
九戸政実の乱は何故起こったのか。この本は明確に答えを明らかにしていただけたのではないかと思っています。
投稿元:
レビューを見る
なんか、最近物語の途中途中に手紙のシーンが入る小説を連続して読んでいる気がする。
さて、この手紙の差出人が最初なかなかわからなかった。
途中であーってなると、ついつい読み返してなるほどなと、納得する。この手のは嫌いじゃないw
冬を待つ城って大阪冬の陣の事かなーって相変わらず前置きなしで借りた本だけど、読むとこれが面白い。時代小説にはかならず傑人がいる。主人公は僧から還俗した武士であり、その兄弟は4人。4人の兄弟がそれぞれ物語を引き立ててくれるだのけど、その周りの武士や山の人、僧がまたすべて味がある人物ばかりで、実際はどこまでの人だったかはわからないけど当初の時代はなんとも傑人ばかりで面白い時代だったなぁと思いを馳せる。冒頭の三成の愚痴が冴える!
投稿元:
レビューを見る
2019.11.6完了
面白いことは面白い。
高橋克彦作品に通じるものがある。
ストーリー性が高いとはいえ、これだけ九戸党が評価され小説になるのだからもう少し注目されてもいいのではなかろうか。
ただ豊臣政権に勝てないのは火を見るよりも明らか。
まだ小田原北条氏の規模の方が豊臣政権に抗えるかもしれないから九戸党の扱いは小さいのかもしれない。
信長の野望での九戸政実の扱いが低く解せぬ。
投稿元:
レビューを見る
奥州仕置き九戸政実の乱。南部信直と政実の南部家跡目争いに始まり次第に豊臣中央政権との東北の民を守る戦いへと変化して行く。各章で差出人がわからない手紙に憶測を呼び引き込まれる。この作品では石田三成が殆ど登場しないのだが話しが進むうちに三成の影が見え隠れし見えない敵と戦うのが上手く表現された作品。