紙の本
議論の作法という切り口の対談集
2016/09/05 17:42
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投稿者:気まぐれネット購入者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルからするとハウツー本のような印象を受けるが本書は対談本です。
中国、韓国に論争で負けない力について別に章が構成され、それ以下は対談形式となっています。
内容的には、やはり著者が主張したい分野になってきます。でも、注目すべきはそれだけでなく、やはり論客としての力であろうと思います。
講演を聞くと良く分ると思います。決して熱くは語らず、むしろ淡々とした口調で講演されます。でも、ユーモアも忘れていません。各種の講演を聞く機会がありますが、眠くなる人は少なくありません。著者は飽きさせない語り口も上手です。本書の対談の章でも、その様子を感じることが出来ます。
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【「論破される前にお読みなさい」櫻井流“議論の作法”】論戦に負けない力、相手を納得させる方法、論敵を不快にさせない話術。ビジネスにも役立つ櫻井流「議論の力」のメソッドを大公開。
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事実に忠実であり続けること。
相手の言い分に十分ぬい耳を傾けること
自分が正しいと確信していることは譲らないこと
ユーモアのセンスを忘れないこと
日本人として誇りを基本とすること
中国はいかなる嘘をついても論争に勝つことが重要。それが彼らの価値観だから日本人と会うはずがない。
軍事力についても中国はソ連崩壊の轍は踏まないといいいながら現実には19年連続の2ケタ成長という軍拡が続いている。
日米は軍事同盟だけでなく資源同盟も結ぶべき。ロシアに資源供給を頼るよりもアメリカと契約した方が得策。
政治家は歴史家や思想家と違って、現実の中で結果を出していかなければならない。
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この本を読んで、「ヤバい!」と思った。
私は、議論の用意ができていない。
知識よりも、意識の準備ができていない。
これは、根本的にまずい。
今までの教育で、私は基本的に以下の姿勢を植え付けられてしまっている。
・相手の言うことをとりあえず聞くこと。
・途中で口を挟むのは、とても失礼なこと。
・人を疑ってかかるのは、悪いこと。
・それなりの肩書の人(学者とかジャーナリスト)は、正しい情報を伝えてくれているはず。
・人の本性は善だ
こんな基本姿勢で議論に臨もうとすれば、絶対に不利になるのは当たり前だ。
相手方は、とにかく自分の意見を押し通すこと、利益を最大限にあげることをめざし、
それは巧妙な策を使ってくる。
情に訴え、論理をすり替え、虚偽を交え、威嚇してくる。
そこで「正々堂々」を求めても無駄なこと、元より価値観が違うのだ。
そんな相手に、どれだけ自分の言い分を通し、利益を確保していくか、
この本は色々な示唆を与えてくれる。
とにかく、ぬるま湯につかっている私を含め日本人は、意識を改めないといけないと思う。
世界の中で、日本ほど甘っちょろい国はなく、このままでは絶対不利なのだ。
相手がずるい、とかではなく、むしろ日本が異質なのだ。
そんな日本の甘っちょろさも、国内であればとても素敵だと思うのだけど。
あともうひとつ。今の教育方針、これでいいのか?
もしかしたら、教育もダブルスタンダードで行うべきなのかもしれない。
国内的なすばらしく情に厚い部分と、国際的なしたたかな部分。
その両方を持ち合わせなければ、日本と世界、両方では戦えないはずだ。
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著者の講演会での臨時売店で購入。
議論を戦わせる際のノウハウ本かと思って読み始めたら、対談集でした。
確かな知識と洞察力などがなければ議論の場でしっかりした場に立てないということが分かります。
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題名から、『議論をする際のマナーや心構えやエチケット』に対して書かれているのかと思っていたものの、実際にはその時々の時事問題とそのキーパーソンとの対談集。
ただ考えさせられるのは、相手と十分議論をする為にはまずその客観的な事実に基づいた正しい知識が無くては話にならない事。そう言う意味では著者である櫻井よしこさんの凄さを感じられる一冊です。
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国際的なジャーナリスト、櫻井よしこさんの本。
題名は内容と違う。
議論の作法について書いているのは触りだけで、あとは諸外国(特に中韓)や、安倍晋三総理との議論の記録。
櫻井さんが意識している作法は以下。5は国際的な仕事をしているということを前提にあるので、自分の仕事、立場などに誇りを持つ、ということでよいと思う。
1 事実に忠実でいる
2 相手の言い分に十分耳を傾ける
3 正しいと確信することは譲らない
4 ユーモアを忘れない
5 日本人としての誇り
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議論に臨む著者の作法は、以下5点。
事実に忠実であり続けること。
相手の言い分に、十分に耳を傾けること。
自分が正しいと確信していることは譲らないこと。
ユーモアのセンスを忘れないこと。
日本人としての誇りを基本とすること。
りっぱである。しかし、たとえば中韓両国は「嘘をつく国」と決めつけている。先方も嘘だと思って言っているのなら「事実に忠実でない」ということなのだろうし、彼らは「兵は詭道なり」を地で行く嘘つきだ、ということらしいが。相手が嘘をついても自分は嘘をつかないこと、というのも綺麗だが、相手が嘘をつく、というのが大前提になっているのがどうにも気にかかる(って書くと、売国・半日よばわりされそうだが)。
本書は、著者によるいくつかの対談と、記述部分で構成されている。しかし対談の多くは議論ではなく、賛同的インタビューに見える。議論の作法も少しは身につくかもしれないが、言いたいことを伝えるための本、に見えた。ファンの人には、巻末の母娘対談も感涙、かもしれないが、やっぱり議論の本じゃないと思うなあ。