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街場の戦争論 みんなのレビュー

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みんなのレビュー42件

みんなの評価4.5

評価内訳

42 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

そうか、そうだったのか、と気づきます。

2015/10/21 08:46

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ganji - この投稿者のレビュー一覧を見る

ずっと気になってた著者だった。ようやく読むことができた。
 自分にない視点からの物の見方をたくさん学ぶことができた。今の時代を「負けた先の戦争」と「これから起こる次の戦争」との間にはさまれた時期だと設定し、現代の空気を独特の視点から切り取ってみせる。日本という国は敗戦の後の主権を回復していないこと、対米追従の中で国家としての意思決定ができない国であること、国家運営と企業経営を混同してしまい効率を最優先にしたこと、その結果として民主主義を壊して金儲け第一とする流れができていること、だからいずれ国のかたちが崩壊するだろうこと、特定秘密保護法も集団的自衛権の解釈改憲もそれらの流れから出てきていること、ところがその特定秘密保護法は本当に肝心な国家機密を守れない構造になっていること等々、まさに目から鱗の連続。もう少しこの人の著作を読みたい。

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紙の本

日本はこれから、どうする?

2017/04/21 13:11

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きよし - この投稿者のレビュー一覧を見る

内田樹は、2014年にこの本を出版しているが、それは日本に「次の戦争」が起こるのではないかという危機感からだった。
そして2017年4月の今、世界情勢は日に日に悪くなっている。

まず、内田は日本について、かなりシビアな見方をしているところがあり、僕たち日本人は戦争で徹底的な敗れ方をしたため、現在は主権国家でもなんでもなく、アメリカの従属国であるとしている。これは、内田がどの著作においても一貫して主張していることだ。

そして本書で特徴的なのは、内田が過去に「もしも」を持ち込んでいる点である。
もしも日本が1944年までに講和していたら、今の日本はどうであったか思考実験している。
それは、敗戦後も主権国家であり、「次はアメリカに勝つ」というマインドを保ち、敗戦責任の追及を日本人自身の手で行うことかできた、「ふつうの敗戦国日本」はどうであったかの想像である。

本土空襲が始まったのは1944年の暮れから翌年までであり、この空襲の死傷者は75万人。被災者は1000万人。原爆による死者は広島20万人、長崎14万人。
この数字を読んだだけで、僕は絶望を感じた。
そして内田は言う。44年までに講和が成立していたら、この死傷者被災者はほぼゼロであった。
そして、戦争の被害の大きさ、死者の多さによって、僕たち日本人は、戦争によって失ったものを考えることができなくなった。文字通り、誰もそんなことができる人はいなかったのである。

ここからは僕の意見である。しかし、だからといって、今の僕たちが敗戦を忘れていくことを正当化することはできない。
むしろ今、あの戦争は何であったのか?と問いかけることで、未来に遺せるものがあるのではないかと感じる。
2017年4月現在、日本も戦争と無関係ではいられなくなりつつある。しかし、日本は戦争の惨禍を忘れることなく、殺されることも、殺すこともしない道を選んでほしい。

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標的になるリスク

2019/07/02 23:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る

内田樹の『街場の戦争論』を読みました。
いつものように、鋭い指摘で、こちらがぼんやりと考えていることに筋道をつけてくれる内田樹です。
2つ、特に大事なことを言っていて、ひとつめは憲法九条について。
「交戦権を放棄した」国に宣戦布告する国はありません。
あっても、国連加盟国の中でそれを支持する国はありません。
九条があるかぎり、日本に対して「こちらが先制攻撃をしなければ日本がわが国に侵略してくる蓋然性があった」という言いがかりをつけることのできる国はどこにもありません。
ふたつめは、その逆のパターンです。
日本が平和憲法を掲げ、軍を他国に出さないことが軍事的抑止力になっている(つまり平和憲法がわが国を守っている)と指摘して、しかし、こう続けます。
 今後、集団的自衛権を発動して、日本がイスラーム圏でアメリカの軍事行動に帯同した場合、日本はイスラーム過激派のテロの標的になるリスクを抱え込むことになります。
つまり、内田センセイの見るところでは、安全を保障するための政策が危険を呼び込み、無防備でアブナイといわれている専守防衛の平和主義がいちばん安全だということですね。

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紙の本

著者の挑発的な「あの戦争」と戦後論。

2018/07/18 19:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たまがわ - この投稿者のレビュー一覧を見る

すごすぎる本だった。
全五章のうちの最初の二章は、戦前の日本(大日本帝国)と戦後の日本の
断絶などについて記されていて、その内容は、まるで「右」側の人が書いたとしても
違和感がないような言葉も出てきたりして、読者の心を打つような内容だった。

第一章から三章までと第五章は関連性があり、戦争、戦後、自民党の改憲案、
日米関係、インテリジェンスなどの話題で、第四章はやや異色で、「働くこと、学ぶこと」。

この本全体を通じて、著者は(おそらく)あえて挑発的な書き方を多くしていて、
そのせいもあり、衝撃度が高かった。
全体にわたって、大いに納得することばかりだった。


以下は、本書からの抜粋

『 僕たちが今いるのは、二つの戦争つまり「負けた先の戦争」と
「これから起こる次の戦争」にはさまれた戦争間期ではないか。
これが僕の偽らざる実感です。

 今の時代の空気は「戦争間期」に固有のものではないのか。
その軽薄さも、その無力感の深さも、その無責任さも、その暴力性も、
いづれも二つの戦争の間に宙づりになった日本という枠組みの中に置いてみると、
なんとなく納得できるような気がする。』

『 戦争についてもっと知っておきたいと急に思うようになったのは、
それを忘れないためではなく、「次の戦争」が接近していることを肌に感じるからでしょう。』

『 ですから、僕たちはあらためて、あの戦争で日本人は何を失ったのかという
痛々しい問いを自分に向けなければならないと思います。』

『 ここに名前を挙げた何人かには問題意識に共通点があるように僕には思えます。
それは、誤解を怖れずに言えば、「もう存在しなくなった大日本帝国」と
いまここでの日本国の現実を架橋する手立てを見出さなければ、
日本人はたちゆかないという直感です。
「もう存在しない大日本帝国臣民」という仮説的な立場に立って、
そこから戦争と敗戦について語る人間がたとえわずかなりともいなければ、
戦前から戦後への「引き継ぎ」は完遂しないのではないかという文学的直感です。』

『「主権国家の国民であることの気分」がどういうものか、僕は知りません。
僕が明治生まれの父親についてたぶん最後まで共感できなかったのはそのことでした。
 
 父たちの世代の人々はかつて一度「主権国家の国民」だったことがあります。
明治一五年生まれの父にとって、久しく日本は「戦って負けたことのない国」でした。
日本は大戦間期においては「世界の五大国」の一角を占めていました。
そのような国の国民であるときの「気分」というものを僕は知りません。想像もつかない。』

『それは、安全保障についても外交でもエネルギーでも食糧でも、
自国の政策については日本の政府が決定権を持っていたからです。
「破れて滅びる」という選択肢を含めて、日本人は自分の運命を決めることができた。
日本人は一九四五年まで自己決定できた。今はできない。
日本人はその断絶の深さをもう少し深刻に受け止めてもよいのではないか。』

『 日本は主権国家ではなく、アメリカの従属国です。
そして、二重の意味で従属的です。
一つは今述べたように、重要政策について自主的に決定できないから。
もう一つ、もっと重要なのは、従属国であるという事実それ自体を隠蔽しているからです。』

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2015/01/14 22:50

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2014/11/24 10:02

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2014/10/26 15:35

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2019/04/21 22:44

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2014/11/05 13:41

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2014/12/31 17:11

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