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圧倒的な言葉の力です。これだけまとめて、はるかぜちゃんの想いに触れると感動です。熱いものがこみ上げてきます。
これからも応援したいのですが、ちょっと心配。頑張り過ぎないでね。
以前から好きでしたが、子役としてよりは、モノ書きになって欲しいなと思っていたので、本書を見つけてすぐ購入しました。
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子役タレントはるかぜちゃんこと春名風花ちゃん(13歳)の、ブログ・Twitterの文章をまとめたエッセイ。
彼女は、9歳からTwitterを始め、子どもとネットの関わり方や、いじめ問題などについて、自分の考えをネットで発信し続けている。
僕が彼女の発言に注目し始めたのは、2012年の朝日新聞の記事「いじめている君へ」の頃から。
http://www.asahi.com/special/ijime/TKY201208160557.html
いじめられる側を慰めるでもなく、いじめている側を怒り糾弾するでもない。
いじめている側の想像力の無さを憐み、その行為の醜さに気付いてほしいと願う文章に共感した。
その他の発言も、子供の目から感じた、子供の自主性を大事にしてほしいという主張や、純粋で鋭い目線での大人批判が多く、とても興味深い。
以下、彼女の主張で共感したもの。
・性描写や残酷なシーンのある漫画を規制しようとする都条例に対して
「もしぼくたち子どもから、いっさいの汚いものや怖いものを隠してしまうと、ぼくたちは本当に人を傷つけないとわからなかったり、傷つけてしまってもその大きさがわからなかったりする大人になるかもしれないと思う。きれいなものや笑えるものだけみせて育てた子どもが、人にやさしい大人になるとは、ぼくは思いません」
「ぼくたちはいいまんがも、悪いまんがも、ちゃんと自分でえらべます」
「都条例ぷんすか(ω)」
・ネットいじめについて
ネットでいじめが多いんじゃなくて、ただ、みんなが今まで見ようとしなかったもの、目を背けていたものが「見えている」だけ。
「インターネットが危険」なんじゃない。インターネットが、世間にあふれる危険を可視化しただけだよ。
・性同一性障害や障がいに対する差別について
「一人ひとり性格も、好きなものや得意なことも、嫌いなものや苦手なものも、できることや身体のしくみも違うんだよ」
「自分と違う他人の特徴を、お互いに理解して、みんなで仲良くできればいいね」
と、何人の大人が言えるかできっと、世界は変わると思うんだ。
・ネット炎上やダメ出しばかりの世の中について
ダメ出しをするだけだと、単なる悪口や無責任な批判で終わってしまうけれど、何か納得いかないことがあるときはまず、指摘するとともに自分がひとつポジティブな解決策を提案(ポジ出し)することで、みんなで解決策を考えていくことができて、ちゃんとした問題提起にすることができるんだよね。
・子供らしく振る舞うことについて
子どもが人目を意識して子ども"らしく"したなら、それはもう子どもじゃない、不気味なもの。
彼女は、ネットでの誹謗中傷に傷つき、何度かTwitterを休止したりしてもしていたようだけど、より耐性が強くなって復活し、また発信を続けている。
なぜそうまでしてネットでの発信を続けるのか?
彼女は、ネットでの「匿名で誹謗中傷される残酷さ」以上に、「リアルの暮らしでは会うことのできなかったであろう多くの人達から受ける善意・優しさ」に救われるていると感じることの方が多いらしい。
そして���彼女が今は以前より楽な気持ちでネットで発言できているのは、「分かりあえない人の存在を認める」ことを覚えたからとのこと。
世界中の争ってばかりの大人たちに、13歳にしてこの境地に達した彼女の言葉を聞かせてやりたい。
彼女が大人になったら、政治家・評論家・作家・教育者などになって、世の中を変える人間になって欲しい。
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春名風花、はるかぜちゃんの本。SNS論といってもいいくらい、SNSの害を指摘している。
わたしはSNSをそんなに使わないので正確にはわからないという前提での思ったことなんですが、そんなにツイッターを批判しても、いまさらツイッターに翻弄されているひとなんてあんまりいないんじゃないか、というのが肌感覚としてあります。
SNSに害を与えられている、与えられた経験があるひとは、もうすでにSNSから逃走していると思うのです。
SNS批判をすると、批判の矛先にいるひとたちとおなじことをしてしまうということに陥ってしまうひとをよく見かけるのですが、この著者も例外ではない、そんなふうに思いました。
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「助けてと言うまで助けないで」っていうぼくの気持ちを、大切にしてくれてありがとう。「助けて」って言ったときに、すぐに飛んできてくれてありがとう。
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中学生になったはるかぜちゃんの思うところ。
ぜんぶ受け入れようとして傷だらけだった前の本http://booklog.jp/users/melancholidea/archives/1/4778312694にくらべて、今はしっかり怒るべきところで怒ってる。
まごうことなき子供だった前回の本から数年たち、わかりあえない存在を認めることを覚えて、細かい変化はあっても芯の部分は変わらず「はるかぜちゃん」のまま。
当意即妙に返せないから、じっくり考えて書ける文字が好きだけど、文字だけじゃわからないこともあるから実際にあって話すのをおろそかにしてはいけない。
と、不器用さを抱えたまんま誠実に生きようとする姿勢に石井桃子さんを連想する。
実を言えばブロガーのまつたけさんによる寄稿に一番共感した。
子供はるかぜちゃんの全員とわかりあおうとする姿勢にハラハラしたから、今の距離にほっとする。
あきらめろ(スルーしろ)という圧力にあらがおうとする姿勢は、表面を荒立てず「みんな仲良く」することを強要し、いじめを水面下にもぐらせる教育への批判とつながってる。
やり方が変わって、見るものや考えが変わっても、自分の中の基準がきちんとあるから揺れようが迷おうが安定してるんだろうな。
同一性を保ったまんま変化していくのが「成長」なんだと改めて思った。
ちょっと前に新聞で美空ひばりの記事を読んだ。
少女時代は大人のような歌い方を「気持ち悪い」とか「子供らしくない」とか「やらされてる」とか言われたらしい。
これ、そのまんま、はるかぜちゃんの叩かれかただ。
自分のイメージに合わない子供を叩きつぶそうとする大人は昔もいた。(しかも当時はネットがないから発言するのは「文化人」だったはず)
進化してないなあ。
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明快かつ誠実な言葉に圧倒された。SNSといじめについての真摯で懸命な訴え、賛否はともかく、多くの人に読んでほしい。
自分が小中学生のときにLINEいじめとかされてたら、とても耐えられなかったと思う。現実に苦しんでいる人たち、自覚なき加害者たちにも、ぜひ読んでもらいたい。
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はるかぜちゃんのSOSとしか思えないや
高い理想の前に逃げ出したい気持ちと、戦い抜きたい気持ちがせめぎあってて自分でどうしたいのかがわからなくなってしまっているような。
はるかぜちゃんがはるかぜちゃんとして頑張っている姿は皆を元気づけるけど、あなたがやりたくなくなったら、いつでもやめていいからね、と思う
自分の人生が一番大事なんだから
人は若いと言うかもしれないけど、でも悪口しか言えないかわいそうな人より何倍もましです
わかりあえるという幻想を抱くからつらい、とか言われるけど、わかりあいたいと思っちゃうよ
アンチは病的かもしれませんが、その病気はあなたが治してあげる必要はない、と言われたことがあるけど、その境地に至るのは難しいなあと思う大人の一人です
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「はるかぜちゃんのしっぽ(ω)」発売当初、サイン会で見たはるかぜちゃんを思い出すと、時間の流れを感じる。
そういう足跡を本人が本として残すというのは、すごいことだなぁと思った。
子供も大人も関係ないんだけど、やっぱり幼いほど目まぐるしく変わっていく。
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「正しさ」を追求しつづけるはるかぜちゃん。子供の頃のまっすぐさを失ったようなことを言ってるけどまだまだ全然こどものようにまっすぐだった。でもきっとただ何も考えてないこどもなわけじゃなくて、いろんなことをわかった上でまっすぐなんだろうなあ。強いなー尊敬するなー。
正しいのかはわからないけど、信念を貫いてほしいなあ
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腹が立った。本当に腹が立った。もちろんはるかぜちゃんにではない。Twitterで目立った1人の中学生に対し、それが気に食わないと誹謗中傷、ときには殺人予告まで持ち出す大人たちの醜さ。ある意味、13歳の中学生にこんなこと書かせちゃいけないよ、とひとりの大人として思った。中学生の純粋な心の声をきちんと真正面から受け止めることのできない大人は、絶対に読まないほうがいい。むしろ読んでほしくないとさえ思うが、本当はそんな人たちが読まなきゃいけないのかもしれない。
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彼女はいろんな黒い世界をみて、聞いて、知らざるを得なかったはずなのに、夢を見続けている。
それは強さだと思っていたけど、彼女はずっと戦って、怖がっていた。
それがどうしようもなく哀しくて、仕方なかった。
本当の恐怖を知っている彼女から溢れ出すいくつもの言葉はどんな大人の正論よりも真っ直ぐで鋭く、だけどとても受け入れてくれる言葉だった、彼女の言葉をもっともっと読みたい。