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紙の本

クレンツという安心感

2015/03/01 21:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:奈津子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

クレンツの描く登場人物は、物凄く知的です。現実社会でもああいった捻りの効いた会話が出来なければアメリカでは通用しないのでしょうか? 口下手な私にはムリだわ。

各章の終わりにピリっとした皮肉であったりジョークであったりとクスっとさせられる会話がある。この会話の妙とクレンツであるという安心感は、やっぱ凄いわ。私にとってクレンツは「積めない作家」アマンダ・クイックは「読み返し率トップの作家」

今回もロマサス部門で賞をとっているということで期待は裏切られませんでしたが、ヒーローもヒロインも「常識人」だったなとw まぁ職業はどちらも「探偵稼業に準じる職」みたいでいつものクレンツらしいです。

若い時に憎からず思っていた相手と13年後に再開して恋に落ちる話だから、「この恋が運命なら」という邦題も妥当ですね。ただ今回は、二人の恋模様よりもギリギリまで犯人を読者に分からせなかったミステリーを評価したい。

評価したいが、最後の誤訳か日本語ミスか??「犯人」という言葉が「知人」になっている点は、マイナス10万点!!

ヒロインの叔母がはまっていた思想「今このときを生きる」というのは、結局はその時その時の一瞬を大事にして生きなさいという、ごく当たり前の教えだと思います。作者は「禅」とか「ヨガ」とか言葉をちらしていましたが・・・・・・

ただ「今この時に存在している・生きている」とか言われても、意地はったりああじゃない、こうじゃないとグダグダするのが人間なワケだから、人生はとても難しいものです。

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2015/02/07 02:05

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