1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ななこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
重信房子の娘がモデルと聞いて、読むのを楽しみにしていました。読んでみて、どうだったか。たしかに想像を絶する生活で、衝撃的な内容ではありましたが、期待が大きすぎたせいか、ちょっと期待外れだったかもしれません。何を期待していたのかと聞かれたら困るのですが。でも、読んで気が済みました。
紙の本
読みやすい
2015/11/22 09:35
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピーチオレンジ - この投稿者のレビュー一覧を見る
厚く読みにくい作品かと思いましたが、さらっと読めてしまう作品でした。1日で読破。
最後がなんとなく物足りない感じだしましたが、さらっと読めました。
紙の本
らしくない
2015/10/31 00:01
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
桐野氏の作品は、はずれが少なく安心して購入しているのだが、今回は、してやられた、そんな気がしてならない。シチュエーションはユニークだし、帯に釣られて平積みから手に取りレジに向かったが、してやられましたな。
紙の本
かつての強烈なダーク感が薄れたのはありがたいのだが、薄まった分だけ生ぬるくなったように思える
2015/08/30 01:39
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:arima0831 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ナポリのスラムにひっそりと住む母と娘。
母は過去に日本で罪を犯して逃走中らしく、偽造パスポートで海外を転々と暮らしている。
娘は国籍もなく、母親以外の人間との交流もほとんどないままに十代を過ごしている。
母親の犯した罪とは何だったのか?
果たして娘に未来はあるのか?
桐野夏生はデビュー作だった村野ミロのシリーズが非常に好きだったのだが、第三作の『ダーク』の文字通りあまりなダークさに呆気にとられ、さらにその後の各作品に充満するどろどろ生臭い負の感情が鼻についてきて読むのを止めてしまった。
だから久しぶりに読んだ。
冒頭から漂う謎めいたダーク感は相変わらず。
しかし不思議な明るさが感じられるのは、舞台がナポリだからなのだろうか。
日本が舞台だと充満してくる重く暗い密度が、陽光に晒されて広がり、柔らかくなっている感覚は悪くない。
罪を犯した母の背景にそして娘の行きつく先に一体どれほどの闇が現れるのか、かなりぞくぞくしながら頁を繰った。娘の逃避行も、かなりの緊張感があって、これをどう着地させるのか・・・と息をのんで先を見守る。
次々に現れる複雑な登場人物達も面白く錯綜してきて、いままでなかった世界が構築されていたと思う。ストーリーの牽引力も文句なく、終盤までぐっと引っ張っていく勢いがあった。
だが読み終わると、かなりのアレレ感が残る。
正直残り三分の一になり、そして四分の一になり・・・と減っていくにつれ、話をどう収拾するのか不安になっていき、ラストまで「どうするんだよこれ!」と相当期待して読んだのだが、案外肩透かしな終盤。
確かに後味は悪くないのだが、ここまで様々なディテールを山盛りにしておいた割に、ラストに向かうストーリーはチャチャチャと上手に軽くまとめてしまった感がある。
そもそももとになった犯罪のスケールがどうにも小さい。
かつての強烈なダーク感が薄れたのはありがたいのだが、薄まった分だけ生ぬるくなったように思えるのはどうもなあ・・・。
ひょっとして初期の流れに戻ろうと模索中なのか?
だったらどっかで村野ミロも救済してやってくれないかなあ・・・などと勝手に期待してみる。
投稿元:
レビューを見る
久しぶりの桐野小説。ドキドキしながら読みました。
ナポリに暮らす、整形を繰り返す母親と無国籍の娘。ときおり訪ねて来る偽名のオトコ。この設定だけでももう何が起こるのか気になって途中では止められない。
謎と不自由ばかりの暮らし。母は何を隠しているのか、自分の苗字は?そもそも自分はいったい誰なのか?
底辺と思われた自分の生活が、実はもっと悲惨な人生を歩んできた友たちとの出会いで変わっていく。いや、変えていこうとする、主人公マイコの芯の強さに救われる。
それにしても七海っていったい誰なんだ。実在するのか?とこれもまた謎。
しかし実在するあの狂気の宗教家はあえて出さなくてもよかったんじゃないのか、とも。あの事件を下敷きにしているとしても。
投稿元:
レビューを見る
なんだか分厚いので躊躇したけど、読み始めるとドンドン深みにはまっていく。
「おぉ」「おぉ」と、うなる反面、話のバランスが取れないことに違和感が。
そのうち、残りページ数が少なくなっていくのに、どんな展開が待っているのか想像もつかない不安。(残念なことに「ワクワク」ではない)
読み終えて、「最後、締切に間に合わせたんだろか?」と、少し心残りというか残念な気持ちで終わったというか…
投稿元:
レビューを見る
初出は文芸雑誌GINGER L.、ジンジャーエール。アラサー向け女性雑誌GINGERの姉妹誌に連載された小説は、今を生きるその年代がリアルにホットに感じるだろう事柄が盛沢山。ハラハラドキドキの連続だが重くなり過ぎずに読み終える。スカスカの行間は、読者の知識欲と努力で埋めるためにあるのかも。桐野夏生氏は安定した筆致で最後まで引っ張ってくれるから台風待ちの連休中、ふらふらと揺れる気持ちで読むのに最適でした。
投稿元:
レビューを見る
整形を繰り返し顔を変え続ける母とアジアやヨーロッパの都市を転々とし、ナポリのスラム街に住み着いたマイコ、18歳。
国籍もIDもなく、父親も知らず、友達もおらず、かろうじて小学校を卒業した後は、バイトと家の往復だけの生活を送っている。
ある日、「MANGA CAFE」と書かれたチラシを手にする日本人男性に呼び止められたことから、マイコの人生は変わっていく。
面白かった!!
屋根のある部屋で安心して寝られることが、どんなに幸せなことかと思い知らされる。
ラストは良かった。ほっとした。
(図書館)
投稿元:
レビューを見る
スリリングな内容に一気読み。なんだけど・・・まぁ桐野夏生さんの本はいつもそうなんだけど、どうにも主人公が好きになれない。自分が平和ボケしてるからか、理解に苦しむ行動が多々あり。
投稿元:
レビューを見る
とてもスリリングな話で一気に読めるのに、ラストは、いつもの桐野夏生の救いようのない謎めいた終わりでなく、中途半端なハッピーエンドに最大の謎の手紙の相手の存在が意味不明。女性誌の連載期間のせいか、女性誌だからのハッピーエンドか。残念。
投稿元:
レビューを見る
その時代にしか通用しない話題の盛り込まれた小説が増えた。しかもこの本で取り上げられているものは若干古い。なぜ今、と不思議に思う。
それから、マンガ、が出てくる。主人公はマンガを通して日本をイメージするのだが、このラインナップを読んでもその日本のイメージにはならないだろ、どう考えても。と思う。
作者は読んでるのか??この名前を挙げたマンガたちを。私はほとんど読んでるぞ。
後半部に行くほど情熱が薄れるのがわかる。なんとなくいろんな描写が雑になるから。非現実味も増す。主人公の意識が曇ってきているのを表しているととれば、非常によくできている、と言うべきか。
投稿元:
レビューを見る
主人公のマイコは謎の多い母と二人暮らし。無国籍である自分とどこか境遇が似ているからと、TVで知った七海宛に手紙を書くところから物語は始まる。初めて読む日本のマンガの虜になるマイコ。マンガで描かれる日本の「マンガチック」な現状。
エリスとアナの壮絶な過去。三人が暮らすナポリの街が何故か日本の近未来のようにも思えてくる不思議。
久しぶりの桐野夏生さん。相変わらず怖くて怖くて面白かった。
(11/1ブランチで紹介)
投稿元:
レビューを見る
ナポリのスラムに住む国籍の無い日本人少女、想像もできない話でついていけないかと思ったけど、母親の秘密とか、先が気になっていっきに読めました。知らないだけで、こんな生活をしてる子供達が世界にはいるんだろうと考えさせられました。
投稿元:
レビューを見る
手紙形式になっていたので、私には最後まで読めるかな?と思ったけど大丈夫でした。
現実的じゃ無いようだけど、こんな犯罪事件の関係者いるかも?と考えながら読んちゃいました。
しかし今の私の心境には重かったですね。
投稿元:
レビューを見る
一章は手紙になっていて読みやすく、続きが気になって一気に読んでしまった!
残りのページで伏線回収できるの?とドキドキ……結果、なるほど〜という感じ?何がほんと??とも思うけど満足な一冊でした。普通じゃない暮らし。から抜け出して一気に外の世界に染まっていく様はとても気持ちよく読めました。