紙の本
累の補完的外伝
2018/11/25 22:18
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投稿者:ポンちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
「累」の本筋で所々母のエピソードに触れるところがあるのでこれを読んでおいたほうが、「累」の本編でも胸にすとんとおちるので、完結までに途中で読んでいた方がいいかなと思います。
紙の本
伝奇が好き
2019/05/28 22:55
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投稿者:ナナカマド - この投稿者のレビュー一覧を見る
まんが「累」の前日談。
プロの小説家さんによるものではありませんが、
スムーズに読めます。
伝奇ものが大好きなので、
とても面白かったです。
「累」は未読なのですが、
「誘」に登場した人物たちのその後も気になるし、
ぜひ読みたいと思います。
紙の本
誘が朱磐村を出ていくまでを描いたスピンオフ作品
2017/05/21 17:31
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投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る
松浦だるまによる漫画『累』の前日譚『誘』
累の母親、誘が朱磐村で経験してきたことや、村の忌々しい伝説と因習が描かれています(誘が「淵透世」として活躍するところは全く描かれてません)。『累』とは違って、『誘』はホラー小説のような雰囲気をしています。情景が丁寧に描写されているので、朱磐村の様子が生々しく伝わってきます。
本書では、十巻時点でも明らかになっていない口紅の秘密などについてかなり言及されています。もちろん、完全には明らかになっていません(口紅について言及されているときに、漫画『累』の第五巻で登場したものも出てきます)。
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醜い容貌に生まれついたがために、隠れて生きることを余儀なくされた少女・いざなの物語。恐ろしげな村の因習と、かつての鬼女伝説など民俗学ホラーの雰囲気もあって楽しめました。
ここではやはりいざなは異形の存在なのだけど。村人たちの方が明らかに恐ろしくて歪んでいる気がしました。だからこそラストに向けての展開は爽快にすら感じてしまいます。新たな世界へ歩みだす彼女のこれからが気になる……。
コミック「累」に続く物語なのですね。これはチェックせねば。
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累の前日譚。
本編でも出てきたいざな、そして羽生田の過去。本編でもちらちらと出てきたシーンがこういうことか、と。
誘、から、累、までの間も、漫画で描いてもらえるのが楽しみ。(累の中ででも。
ただマンガが好きだから手にして読んだけれど、小説としてはどうかなあ…。
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一日で一気に読んだ。「累」のスピンオフ、というか、その主人公の母親の生まれてからのエピソードである。
メジャーな有名小説より面白いかも。日本の各地方に古来から伝わる、忌々しい因習と、「累」のテーマにもなっている美醜を絡めた作品。昔からの言い伝えみたいなものって、深く入り込んでいくと、本当に不気味だったり残酷だったりするものも多いけど、まさにそれを上手く題材としてつかっているなぁと…。「累」の方を読んでから、気になったら一読の価値あり。
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漫画「累」を先に読んでいても後から読んでも楽しめます。少しラストが物足りない(海道のその後とか)部分もありますが、昭和の田舎ホラーっぽいテイストもあり面白かったです。母と子の因縁、誘、累、それぞれの宿命が繰り返すテーマとして漫画と小説両方読んで損はないと思いました。
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連載中の漫画「累」の主人公の母に関する漫画の作者自信の筆によるスピンオフ。設定の重要な部分が多く語られており読みごたえグンバツでした。何より漫画の作者さんがこんだけの小説を作ってるというのが、綾辻行人氏のオビ通りお見事としか言えない。
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全体の閉塞感と村人の歪みは怖いけど一つ一つの描写が美しい。千草の献身に胸を打たれた。いざなが人気女優になるまでと羽生田との再会も気になる。
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累を読んでから誘へ。
忌まわしき因習が大いに絡んでいて、日本のおかしい民俗色がべったり塗りつけられた面白い作品であった。田舎の性や生に対する考えや信仰心が、現代からみるととてもおぞましく、忌々しいものに思える。
口紅の秘密が明かされ、いざなと釿互、演技への目覚め、こらからの累に影響するであろう事がちりばめられている。
各人の心情描写が細かに描かれているので読みやすく、言葉の選択も美しかった。
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「累 かさね」のスピンオフ
漫画の展開が進んでから読んだので、誘が女優として成功するまで描かれているかと勝手に期待していたので、出発点で終わっていた為、消化不良。口紅の秘密については描かれていたので、そこは興味深く読ませていただいた。
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「累」の作者松浦だるま氏による累の母親・誘(いざな)の物語
まずプロ並に文章が上手くてびっくり。描写も秀逸で豊饒な世界観に引き込まれます。「累」はヒロインの成長を兼ねた演劇ものの側面が強いですが、「誘」は純粋な和風伝奇ホラー。因習に縛られた山奥の過疎村、醜さ故に迫害され隠蔽され育てられた子供、曲解され捏造された伝承の裏に隠された哀しい伝説と道具立てが揃ってます。
誘と欽吾の出会いなど、本編に繋がる重要なエピソードも盛り込まれているのでファン必読。ただ、誘の母親にまつわる謎は欽吾の回想の形を借りて本編に組み込まれると思っていたので、小説という媒体で発表されたのには意表を突かれました。
呪いの口紅の謂れや民俗学的考証など、本編では掘り下げられないミステリー部分に理由付けがされて、痒い所に手が届く感があります。
ですが「累の母親に躊躇はなかった。醜さ故に味わった悲惨さが累の比はなかったからだ」という原作の欽吾の見解にはちょっと疑問を感じました。
命を脅かされる事こそありませんでしたが唯一の肉親の叔母に虐げられ周囲の陰惨な虐めに耐え続けた累と、命を狙われてこそいたが、育ての親の無条件かつ献身的な愛情に包まれ成長した誘。はたしてどちらが幸せな幼少期を過ごしたのか…容姿に偏見を持たぬ得難い理解者と家庭のぬくもりを得られた後者の方が、個人的にはずっと救いがあると思います。それだけに千草がおかれた板挟みの環境が辛いですが……
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漫画も面白いけど、小説の技術もすごい!物語を生み出してあらゆる人に楽しんでもらう為に生まれてきたような人だなー。だるまさん。
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漫画『累』の作者本人によるスピンオフ小説。
累(かさね)の母親・誘(いざな)の物語。
『累』の世界観が存分に表現されており、漫画家が本業だとは思えないほどの高い文章力だった。
原作漫画のファンとして、いざな本人の心の変遷が見れたことを嬉しく思う。
『累』も既に完結。
今後、さらなる傑作を期待したい。