電子書籍
ビブリオバトル部
2015/09/30 22:10
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投稿者:ふる - この投稿者のレビュー一覧を見る
本が好き!ならぜったいに楽しめる作品だとおもう。
べつの誰かが語る本、というのはなぜこうも魅力的なのだろう。
山本さんの作品は「アイの物語」しか読んだことなかったけど、もっと読んでみたい。
少なくともこの2冊には、そう思わせる魅力が十分すぎるほどあふれてた。
紙の本
バトル物のテイストを入れつつ、織り込まれる山本節
2015/02/08 17:52
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エリック@ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いわゆる学園もの。
ただし、単純なラブコメではなく、娯楽小説ではあるものの、話の切り口とテーマは想像していたよりも複合的で、意外に深い。
結論を述べると、SF好きの人はもとより、広く読書自体を好む人にはこの本は間違いなく受け入れられる作品だと感じる。
早期の続巻発行が期待される作品だ。
主人公は高校生の男女で、メイン視点は老舗酒造の跡取り息子・埋火武人。
話の主軸としては、書籍のタイトルでもあり、主人公も所属している「ビブリオバトル部」が舞台となっている。
そもそもこのビブリオバトルというものは、実在するゲームであり、各々が他の人に読んでほしい書籍を5分間で自分の言葉でアピールし、複数人がアピールし終えたところで、アピールを聴いた結果で一番読みたいと思った本を、バトル参加者・聴衆が投票により決するというもの。
ビブリオバトルで特徴的なのは、ディベートのように相手を論破するのではなく、あくまで自分自身の紹介したい本・読んでほしい本を如何に魅力的に伝えるのか、ということでのみで雌雄を決する点であり、ディベートとディスカッションの要素を少しずつ持っている点がゲームとして興味を惹く。
同時に、この作品の面白い点は、ビブリオバトル自体の面白さを表現しているとともに、多くの過去や悩みを持つ思春期の登場人物の人間像を浮き彫りにしつつ、相互に関連性を持たせ、上手くストーリー展開している点だろう。この点が非常にユニークだ。
読了した後、自分もビブリオバトルをやってみたいと強く感じさせられた。
個人的には、著者・山本弘氏がグループSNEに所属していた時代の各長編・短編を好んでいただけに、相変わらず飛び出す薀蓄の数々と、山本節ともいうべき「青春謳歌すべし」というオーラが非常に好ましく映った。
登場人物紹介や表紙・挿絵からライトノベル色が強いように思われがちだが、実際、そういう要素が皆無ではないが、しかし、作品の本質は全く別なところにある。
現在、SF作家の肩書を得ている山本弘が、なぜ一見SFと関係ない本作を執筆したのか、という点にこそ、この作品の本質が隠れている。
一読するだけで、SF作家としての山本の狙いと期待が嫌と言うほど伝わってくる。
詳細はここでは明かさないが、興味のある方には是非手に取ってほしいところだ。
なお、仮面ライダーや特撮にかかる描写はお約束。これもまた山本弘らしい一面で、ファンはとにかくニヤニヤしながら読むべし。
評するに、この本はSF小説ではない。
しかし、SFというジャンルをもっと世間に広げたいという著者の思いが迸るSF入門編ではある。SFではないのに、SF入門、という矛盾を確かめるためだけでも構わないので、一読を勧めたい一冊である。
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初の本格的学園ビブリオバトル小説。
中高一貫の国際学園で、SFマニアの内気な少女がビブリオバトル部に勧誘され……。
紹介書籍は多種多様、リアルな参加体験を得られます。
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少々オタク気味なSFマニアで、とんでも本を紹介していた作者としては本当にすっぽりはまった題材。正直、ビブリオバトルなるものがよくわかっていなかったが、作者も後書きで書いている通り、エンターテイメントに降り過ぎてはいるものの、その面白さが、この作品でよくわかった。そのエンターテイメントに振るが故に、あり得ないキャラ造形、特に敵役の分かり易い人物造形もありだろう。それにしてもいじめを受けて転校した少女の割には心理描写の独白部分でのキャラは強気なので、少々。?。でも、そうでもしなければバトルなんかできないのでしょうがない。紹介されている本は、明確なキャラ設定により、オタクに寄り切らずバランスが取れているのが良い。次作も期待したい。
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年明け早々、よい物語に巡り会った。
好きな作家の山本弘、ボーイ・ミーツ・ガールな学園ものという青春小説の王道、かつSF好きな主人公と最近よく耳にする『ビブリオバトル』。
ストーリーはいたって普通の青春小説であるが、本好き、特にSF好きにはたまらない仕掛けが満載である。
帰国子女、ハーフ、帰化人の子女が通う美心国際学園(BIS)に編入してきた主人公伏木空。
見た目は地味で鈍くさい。だけどかなり気合いの入ったSF好き。故に語り合える友がない。
そんななか、偶然知り合った造り酒屋のもう一人の主人公埋火武人の実家には祖父が残した大量のSF本。
戦前戦後、一時代を築いた70年代と各時代のSF小説の紹介がたまらない。
本好きなら共通の悩みというかむしろ諦めでもあるのが、本に関する情報の共有&交流ではなかろうか。
そんな本好きならではの境遇を持ち合わせた空に本好きな読者は感情移入させられていく。
そして出会うBISのビブリオバトル部。
こんな部活があったら絶対入っていたであろう、夢のような部である。
自分が好きな本を多くの人にプレゼンして、『読んでみたいと思った本』を投票してキング本を選定するビブリオバトル。
表彰されるのはプレゼンテーター本人ではなく、あくまで『本』である。
同じ本好きがあつまる部活では本に関する様々な情報を共有し合う。
登場人物のそれぞれが得意分野が異なり、SFに限らず紹介されていく情報を書評やカタログ的に読み進めても面白い。
本作は空が自分の居場所を見つけるところで終わるが、この物語はまだまだ続きそうである。
何年も待たずにすむように、せめて年に1〜2冊は刊行していただきたい(笑)
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この本だけでなく、紹介された本全部を読みたくなる。
一冊丸々読みたい本リストに挙げたい。
朝比奈先生の大人・子供のバランスが最高にいい、こんなオトナになりたい。
朝比奈先生のビブリオバトルも読んでみたいです
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やっぱり山本弘好きー!
読書のすすめとしても、ビブリオバトル入門書としてもイケる!
これを読んで、実際のビブリオバトルも見に行った♪ずっと気になってたので、いいきっかけになりました。
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本を紹介しあいどの本が一番読みたいかを競うビブリオバトル。
ビブリオ部に入ったSF好きの少女がノンフィクションしか読まない少年にSFを読んでもらおうと頑張ります。
科学でもSFでも写真集でも隠れた名作はあるのだと思います。もっと様々な本を読んでみたくなる一冊。
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ビブリオバトル。
幾人かが紹介したい本を持ち寄って発表。全員の紹介が終了後、観客がその中で読みたいと思った本の発表者に投票。一番票を集めた人が優勝。というざっくり説明。
そのビブリオバトルを部活動としている伏木空と埋火武人。SF大好き伏木空と、ノンフィクション以外は読まない埋火武人。読書ジャンルが両極にある二人を中心に、物語は進みます。
空の読書量に脱帽。そして、その記憶力に降参。
これまで多くの本を読んできて、記憶に残っている本は当然あります。でも、全ての本を憶えているかというと、申し訳ないがそうではないです。少なからず、読みたいと思って読んだわけなんですけどね。
本を読むというのは、物語との出会い。その一つ一つの出会いを、大事にしているんだなぁ、と。
社会人になって、趣味に使えるお金は増えたけど、時間は減ってしまいました。その分、一つ一つの出会いに対して、向き合う熱量が変化してしまったのかなぁ。とはいえ、いくつになっても新たな感動を呼ぶ物語との出会いはあるものです。昔より、趣味が増えたというのもあるのかな。
武人の祖父の書庫に羨望。そして、我が家にも設置。
本が好きで、さらに本そのものに愛着を抱いてしまっている人種が陥る問題は、収納をどうするか。読み終えたそばから処分するという人もいますが、自分はどうにもそれができないのですよ。以前はむりやり自室に詰め込んでいたのですが、さすがに限界。地震で雪崩もおきますし。一念発起して、新築した際に書庫作りました。
夢叶えたり。
朝比奈先生がいいですね。
趣味人。自分を構成する要素の一つとして、それを所持している人。さらに、後進の同好の士を先導することもできて、共鳴することもできる存在。
こういう人に自分もなりたい。
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ビブリオバトルをやってみたくなった。かなりマニアックなSFもあったけれど、さまざまなジャンルにわたって本が紹介されていて、満足♪
著者があとがきで、「ビブリア古書堂」と「文学少女シリーズ」を参考にしたと書いていたが、人物の作り込みと書き込みという点ではちょっと弱い感じがした。でも、紹介される本のジャンルの広さと読み込みの深さは、この本に軍配。
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ビブリオバトルを題材にSFを紹介できないか、と書かれたそうな。あとがきでどのように作品を練ったか書かれていたのが新鮮。
高校生の女の子が古典SFを熱烈に語るっていうのはやっぱり違和感を感じるなあ。
ビブリア古書堂や北村薫の円紫さんシリーズでも主人公の女の子に書誌を語らせてるけど、どうしても背後の書いてるおっさんの姿が透けて見える。
絶対いないとはいえないだろうけど、女子の語り方じゃないなあと思ってしまう。
女子じゃなくて男の子が語ってたら読まれないだろうなとは思うけれど。
そういう小さなつっこみは別にしてもビブリオバトルってこんな風にするんだ、面白そう!と思わせるとても素敵な小説でした。
取り上げられる本はかなりマニアックだったけど、学校の設定からさもありなんとは思わせてくれる。
最後はこういう展開を持ってくるかと意外だったけれど、その題材も含めて中高生にはひろく読んで欲しい本だと思いました。
詳細なブックリストもありがたかったです。
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ビブリオバトルという題材、キャラ設定共々途中までは面白いんだよ(元SF少年としてはけっこう馴染みがあったしさらっと入ってた最近のアニメネタも笑えたし)途中までは。
でも中盤からは完全に山本弘の思想がまんま出てきて何だかなあ的な。
いや主張自体は間違ってないと思うしそれなりにバランスを取ろうとしてる努力は伺えるんだけどでもやっぱなあと思ってしまうのだった。
まそれはそれとしてアニメキャプテン・フューチャーの主題歌はたしかにいいやね、さすがにこれは知らんなと思ってたんだけど曲自体は聞いたことあったり。
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巻末の作中作リスト、読了済は6冊でした…読んでないなあSF。去年ダントツ面白かった華竜の宮はガチSFだけど、11/22/63は…どうだろう?あ、雪風もあったな。スペオペはあんまり…敵は海賊とか、ダーティーペアくらいか?アニメなら、カウボーイビバップは面白かったな。アシモフとかブラッドベリとか、いつかは〜と思いつつほったらかしてある古典の多いことよ…。
ビブリオバトル、参加はしたくないが、オススメ本の紹介スキルは欲しいもんです。作中で空ちゃんが思う通り、好きな本のことを誰かと語れる快楽つーのは、確かにあると思うので。SNSが普及して、本の感想を簡単にアップできる環境が整っただけでも嬉しい。なんたって、Windows98のネット黎明期に、初めて作ったHPが書評サイトだったもんなあ…業が深いぜ。
続編が出るようなので、また読んでみたいと思います。個人的にSFの魅力を拡散するなら、やっぱりラノベとマンガだと思う。角川スニーカーとか、花とゆめとか、10代が取っつきやすい本出してたと思うんだけどなー。
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ビブリオバトルというのは、名前だけは、聞いたことがありました。今度は、これが題材かと読み始めたところ、SFオタクの女子高生が、黄金期のSFを中心に熱く語る場面が続き、なるほど作者らしいと納得。主たる舞台となる学園があまりに理想化されているのが気になりました。敵役のキャラにもう一工夫あってもと思いましたが、設定が難しそう。男性主人公の祖父のSFコレクションみたいなものもどこかに現存していそう。続編も構想中らしいので期待しています。ビブリオバトルみかけたら聴いてみてもいいなと思いました。
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ビブリオバトル小説
ビブリオバトルがテーマなんだけどSFもテーマ
うんちくがすごい(流してるけど)
学園ものでもあり
差別やヘイトスピーチやデマの拡散や嫌韓についても語る
二つ名や必殺技?やキャラが立ってるのはおもしろいけど
ビブリオバトルは至って普通
普通なところがいいのかな
やってみたいって思うかも
ちょっと長い
SFうんちくにだれる
値段もびびる
紹介されてた本は知ってるのもあったけど
初めて知ったのもあり
読みたくなった
最近読みたい本がたまりにたまってて
夕方から夜寝るまで
異空間とか時間の流れがとまってる世界でゆっくり読書がしたい…
戻ってきても1分もたってないという
はぁ~