紙の本
小学校の図書館で読んだ思い出の本
2015/10/17 21:39
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投稿者:美猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学校の図書館で何度も何度も読んで、後々になって買わなかったことを後悔していました。
寂しがりやのくまさんと北風一家、淋しくて切ないシチュエーションの中にほんのりと暖かさが宿るようなお話です。
文庫ではありますが、挿絵も当時のままで(白黒ですが)懐かしさが蘇りました。
子供から大人まで心に残る物語だと思います。
紙の本
心に残る作品
2015/09/13 21:50
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投稿者:ぺろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
くまの子のところに北風が訪ねてきます。最初は北風の父親、次に母親、最後に娘と間隔をあけてくるのですが音楽を習いたくて教えてもらってもトランペットで歯を折ったり・・・最後には北風の娘が忘れたハンカチで幸せな気分になって冬眠に入るという内容です。この本は小学生の時に図書室で借りて何度も読みました。かなり昔に読んでいても心にいつまでも残っている作品です。
紙の本
北風のわすれたハンカチ
2019/10/04 20:35
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
北風のわすれたハンカチは、悲しいところもありますが可愛らしいお話でした。小さいやさしい右手は初めて読みましたが、声が出そうになるほどショックを受けた場面があります。この話だけは苦手・・・
紙の本
巻末の対談が貴重
2016/08/15 10:02
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投稿者:道南 - この投稿者のレビュー一覧を見る
収録作品は他社の版で読んだことがあったのですが、巻末に著者1990年の対談が収録されているのを見て購入を決めました。
1993年に若くして亡くなられた著者の自作についての御発言が入手しやすい児童文庫で読める貴重な一冊です。
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数十年ぶりに読見ました。まったく古く感じない文体と、悲しいけれどあたたかなきもちにさせてくれるおはなし。
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本当に優しいお話たち。
音楽を習いたいくまさんと北風の少女の微笑ましい様子。ホットケーキは、そういうシーンにとっても似つかわしい。
2作目のまものの男の子と妹娘の姿が可愛らしかったのに、立ちはだかった継母が、その後どうなったのか。大人になった妹むすめが幸せそうなのが救い。まものくんも、よかったんだよね、あれで。
帽子からあこがれの少女を思い描いて崖をわたる子鬼くんが可愛くて楽しい。帽子の持ち主の少女もとってもいい子。
安房直子さん、大好きだわ。
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児童書です。
子どもの頃、図書館からアホみたいに何度も借りて読んでいました。懐かしくなって再読。
あの頃、何度読んでも心がザワザワする感じがしていました。めでたし、めでたしでは終わらない深いストーリー。それが心を捉えて離さなかったのかな。
大人になって読んでみて、これが児童書?と感じました。あんなに読んだのに、まるで新しい本を読んだよう。
やっぱ深い。メヌエットの表現も素敵。
児童書おそるべし。
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「北風のわすれたハンカチ」
お話
家族を人間に殺されて、独りぼっちのクマは、寂しくて、誰かに音楽を教えてもらおうと、家の扉にはりがみを貼ります。北風と、北風のおかみさんが、トランペットやバイオリンを持って訪ねてきますが、結局、教えてもくれずに、お礼のカンヅメとぶどうだけ貰って、出て行ってしまいます。
雪の日に、クマが涙をこぼしていると、北風の少女がお客にきます。そして、青いハンカチを取り出すと、魔法を使って、ホットケーキの材料を出し、二人分のホットケーキをこしらえて、楽しくおやつを食べます。クマは、この時間が、いつまでも続いて欲しいと思います。
北風の少女は言います。「ねえ、知ってる?雪も、おちてくるときは音をたてるのよ。」「雪は、ほと、ほと、ほと、ってうたいながらおちてくるのよ。」「風にだって、雨にだって歌があるわ。木の葉だって、あたしがとおりぬけるとき、すてきな歌をうたうわ。ざざざーって。お花もみんな、一輪ごとに、歌をもっているわ。」
クマは、この子が遠くへ行ってしまったら、また、何もきこえない、さびしい自分になってしまうのではないかと、悲しくなってしまいます。
北風の少女がいなくなってしまった後、青いハンカチがふわりと置いてあったのです。忘れ物のハンカチを大事にしまっておいてあげようと考えたクマは、自分の、片方の耳の中に入れました。すると、不思議な音楽が聞こえてきます。
ほと、ほと、ほと、ほと…それは雪の音でした。
さっきよりももっとあざやかな雪のコーラスでした。雪はあとからあとからふりつもります。そして、クマの家の中では、耳に、青いハンカチを、花のようにかざったクマが、一ぴき、幸せな冬ごもりに入ったのです。
クマの、さみしい気持ち、あたたかな気持ちがしみる、お話でした。
この他、「小さいやさしい右手」「赤いばらの橋」を収録。 まものや小鬼のまごころを描いたお話。
「小さいやさしい右手」の中で、小さいまものは意地悪な人間に、右手を切り落とされてしまいます。
20年後、裏切られて、自分の手を切ったのだと思いこんでいた、大好きだった女の子の、のちのおかみさんに、そうではなかったのだと知らされ、
「もうその人のこと、許してあげられない?」
許すということは、かたきうちをしないどころか、その人に良くしてあげること、と聞いたまものは、
おかみさんの言うことが、自分にはわからない。それは、ぼくがまものだからだろうか。と思い、
「……あなたのいうことがわかりたいと…ぼくは思う……。」と、とぎれとぎれにこう言い、なみだを流すのです。
なみだを知ったまものはそののち、光の王子の様な若者になって、軽やかな足取りで、森の奥深く消えていきました。
、、、まものの素直さに感動します。まったく意地悪な気持ちでまものの右手を切った、女の子のまま母を、許してあげることは、このお話を読んでいる私でも、難しい事と思いました。