紙の本
ヘスターの危機
2017/12/14 22:27
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投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヘスター逮捕の知らせに、彼女の無罪を証明すべく立ち上がるモンクとラスボーン。被害者の家族はだれもかれもが秘密を抱えている模様。ディアドラの「空飛ぶ乗り物です」って台詞が印象に残ってる。
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1857年秋、看護婦のヘスターは新聞の広告に応じ、エディンバラの名家の女主人、メアリの旅行の付き添いを請け負った。メアリは心臓に持病を抱えており、薬の飲み忘れは命に関わる。ヘスターは指示通りに薬を飲ませたが、翌朝、彼女はこときれていた。殺人の罪を着せられ起訴されたヘスターの絞首刑を防ぐには、裁判で無実を証明するしかない。
緊迫感に満ちた傑作法廷ミステリ!
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力のこもった歴史ミステリです。
元警官で探偵のウィリアム・モンクのシリーズ。
「見知らぬ顔」「災いの黒衣」「護りと裏切り」に続く4作目。
看護婦のヘスター・ラターリィと、弁護士のオリヴァー・ラスボーンの3人で事件に当たるのが特徴です。
今回は特にヘスターの視点が多いですね。
女性が主人公のミステリがお好きな人にもお勧めです。
看護婦のヘスターは、仕事のつなぎに、新聞広告に載っていた仕事を引き受ける。
エディンバラの名家の女主人メアリがロンドンへ旅行する付き添いに、看護婦が求められたのだ。
ヘスターは指示どおりに心臓病の薬を飲ませたが、メアリが車中で亡くなってしまう。
殺人の罪を着せられたヘスターの無実を証明するため、モンクはエディンバラへ。
名門ファラリン家には、長男のアラステア、長女でしっかり者のウーナ、次女でひときわ美しいアイリッシュが皆夫婦で一緒に暮らし、末弟でやや反抗期のケネスもいた。
それぞれに何か秘密を抱えているような‥
一家に何があったのか?
弁護を引き受けようとしていたラスボーンだが、ヘスターはスコットランドに移送されてしまう。
はたして‥?
ヘスターのために全力をつくそうとする男二人!
原作ではこれは5作目だそうで、本国では既に二十作目まで発表されているそうです。
このシリーズ、そこまで好調なんですね!
日本人にとっては1850年代というのは遠いですかね‥
幕末の頃、アメリカだと南北戦争の頃ですね。
シャーロック・ホームズの時代よりちょっと前だけど、そんなに違わないですよ。
順調に翻訳発行されるといいですね~楽しみに待ってます☆
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記憶喪失の元刑事モンクと、看護婦のヘスター、弁護士ラスボーンのシリーズ。
エディンバラからロンドンへ老婦人の付き添いにやとわれたヘスターだったが、列車の中で婦人が急死する。
ヘスターは、殺人犯として捕らえられ裁判にかけられる。
19世紀末のイギリスの上流社会を丁寧に描いているのが魅力シリーズなのだが、ヘスターいなくて大丈夫なの??って思った。
モンクもラスボーンも有能なのだけど、常にヘスターが得てくる情報によるところが大きかったのに、そのヘスターが身動きとれない状態になるなんて。
しかも、エディンバラでの裁判になって、ラスボーンは弁護ができない。
四面楚歌の状態でどうなるとはらはらしてたら…。
人間、常日頃の行動がやっぱり大事だよねと思うよ。
で、やっぱり三人揃って、というかヘスターがいてこそ物語が動き出す。
事件そのものは、なんとも後味の悪いものだった。
ストレスって、とことん人間を歪ませるんだね。
で、三人の三角関係(?)みたいなのが、じれったく微妙になっているのが一種の清涼剤でした。
いやあ、この慎み深さがくせになります。
じれったいが、まだまだこのままでいてほしいです。