江戸川乱歩映像読本 みんなのレビュー

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投稿者：まこぶー　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

概要把握にはいいと思いますが、もっと詳しく知りたかった気がします。特に各作品の出演者情報やエピソートなど。

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投稿者：hiroyuki　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

過去から現在まで、映画及びテレビドラマになった江戸川乱歩作品の紹介・批評本。入門編として、全体を網羅しているので楽しめる。

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投稿者：でんしゃずき　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

自分が生まれる前に制作・放送された，日本現代企画版「少年探偵団」，通称ＢＤ７が好きだ。大学時代，恵比寿のTSUTAYAで偶然知り，続けて見ているうちに引き付けられてしまったのだ。さてこのドラマ，「原作」とは「登場人物の名前以外」，繋がりという物が無い。当時，自分は既に明智・小林・少年探偵団，そして二十面相の物語はほとんど読んでいたはずなのだが，それでもこのドラマを「原作と違い過ぎる」と思った記憶は無い。「原作と違う」は良いとも悪いとも限らない，即ち中立の評価になるので，ドラマへの更なる高評価になっても良いのだが，それは気にならず，当時もそして今も楽しんでいる。

当然，本書を購入したのは同作についての記述があるからだ。ページ数も結構割かれている。そして，本書を読めば，そもそも乱歩作品で「原作に忠実に映像化された作品は少ない」という印象を持たれることと思う。乱歩及びその作品は，どうも脚本家・演出家を「動かす」らしく，その結果「原作そのまま」では映像化したくなくなってしまう様である。本書は乱歩に関連する映像を楽しみたい，という人への映像案内書でもある。視聴可能かどうかは別ではあるが。

少年探偵団と二十面相の物語は，原作自体が今も新刊で，または漫画版で入手出来るから読まれている，という面はあるだろうが，昭和５０年代前半頃までは本書記述の通り，「映像化され続けたので読み継がれてきた」，というメディアミックスの面もあるのだろう。「その時代ごとに登場人物以外」が更新されてきたので，「長命の架空人物」に成り得たと思う。だから，「原作に忠実」な「少年探偵団シリーズ」は「穴」，即ち「未開の大地」なのである。無論，前例が無いから企画が通らないとも考えられるが，もしどんな手段であれ実現すれば「画期的」と言える。作者存命，進行中の作品だった昭和３０年代で「さえ」，原作通りに「映像化」されたとは思えない。

さて，本書出版から３年以上が経った。その後，アニメでは「例によって」換骨奪胎したような「乱歩作品」が制作され，一方「原作との相違」という点ではＮＨＫが満島ひかりで撮った短編が秀逸な印象を与えた。そろそろ「増補版」を出す時期ではないだろうか。「続ＢＤ７」の企画書がもし出てくれば取り上げて欲しいものである。