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長距離走者の孤独 改版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー57件

みんなの評価4.1

評価内訳

57 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

文学のロックです。

2005/10/08 23:10

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 よく、新潮文庫で、「夏の100冊」とかに、
選ばれている「長距離走者の孤独」です。
 高校のころからぱらぱら立ち読み程度を
しては、そのころから惚れこんでいました。
 今回漸くきっちり読めました。
 そのころから、あんまり難しい言葉のボキャブラリーが
あんまりなかった、私は、こういう、語り口調というか、、
ブロークンな感じの文体で、
社会的なことも、痛切に描くことに
憧れていました。
 現在でも、そんなに、難しい言葉は使えませんが、、。
 一言、良いですね、、。
 表題の「長距離走者の孤独」は、
感化院に収容されている、青年が、長距離の徒競争で
勝利確実の目前で、ゴールすることを、止めるお話しです。
エンターテイメントのノワール調で、下町と自分が、感化院に入るきっかけ
になった、犯罪について語られていて、
収容されると、感化院の院長が、演説をうちます。
「君達には、誠実であって欲しい」と。
この誠実と、いう言葉が、いかに、冷酷で非常な下町の現実社会
または、収容者にとっては、
偽善の塊みたいな、この収容施設で、シニカルに響くか、
その、ギャップを思い知らせるために、
一人のささやかな反抗として、主人公は、勝利に期待する、
感化院の院長の前で、ゴールしないわけです。
併し、その後、二位には、ちゃっかり入ります。
 で、おれは、早いから、これから、お前らみたいな、
遅い奴(体制側)には、捕まらないぞっと、密かに心の中で誓うわけです。
 How cool he is.
その他に併録されるている作品の中で、
良かったのは、
「フランキー・ブラーの没落」です。
少し、知恵遅れのため、自分より、年下の連中とばかり、
遊び、その集団でガキ大将になっている、フランキー・ブラー。
子供の親たちは、フランキー・ブラーなんかと、遊ぶことを、
禁じるわけですが、
 子供たちは、なんのそのです。
ちょっと強引なところもありますが、何処かにくめない、
フランキー・ブラーは、子供には、慕われています。
併し、知恵遅れのためか、家族の経済状態の所為か、
判りませんが、彼は、学校に満足に通っていないため、
 文盲です。
併し、戦争(第二次世界大戦)になると、父親が第一次世界大戦中
所属していたと、いう、連隊に所属し英雄になるのが夢なので、
世界情勢を知ることを諦めていません。
 年下の子分に、
「おい、もう一回スペインの記事を読んでくれ」
そして、子供たちも、ブラーが判っているのか、どうか、
訝りながらも、
ブラーに声に出して読んでやります。
その後、何十年もたち、戦争になり、ブラーが戦場に行ったのかどうか、
誰も知りませんが、その子分だったは、アラン・シリトーは、街角で
フランキー・ブラーに出会います。
なんか、ちょっと角が取れて柔和になったブラー。
映画館の前で、相変わらず、映画の題名が読めません。
優しく、題名を、読んでやる、アラン・シリトー
この間の、お互いの体面を傷つけないように、
言葉すくなく、言葉をかけ合うのが、最高です。
そして、アランは、ブラーが精神薄弱を直すために、
電気ショック療法を、受けている事を、知ります。
 悲しいお話しです。
 社会に埋没していき、ある意味社会の犠牲となっている
社会底辺の人間を描いています。

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紙の本

「怒らない」若者

2006/03/13 14:02

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nanako17girls - この投稿者のレビュー一覧を見る

シリトーは、いわゆる<ビートニク>世代だ。「W・バロウズ」「A・ギンズバーク」etc・・・・などの作家と同世代である。だから、シリトーも<ビートニク>として扱われてしまう。<ビートニク>とは、一般的に「怒れる若者たち」といわれている。かれらは何に対して怒っているのか?それは「自分を理解しようとしてくれない社会」にだ。1950年代の「UKカルチャー」の始祖的な扱いを受けている。のちに、映画、音楽、ファッション、などの若者文化に多大な影響を与えた。しかし、シリトーはわかっていた。「しょせん、それらも大人(=社会)に飲み込まれてしまう」ことを。典型的な例が「ピストルズ」のマネージャー「M・マクラーレン」だ。かれは街にたむろする若者を集めてバントを売り出した。そして「シド・ヴィシャス」というカリスマを作った。けっきょく、ビジネスなのだ。シリトーはそれに対して「やつらもズルいが、おれもズルい」と言いのけている。主人公がパクられたのは「しょうがない。おれの言い分とやつらの言い分の違いだ」「おれはやつらより、もっとズルくなってやる」それが何かは、本書を読めばわかる。なかなかなものだ。革ジャンを着て、ピアスをして、髪を逆立てるよりよっぽどマシだ。それこそが真の「反抗」ではなかろうか?

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紙の本

イギリス文学の名作

2002/07/08 00:35

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ポーリィーン - この投稿者のレビュー一覧を見る

労働者階級の「怒れる若者」たちを描いたイギリス文学の古典的名作。古典といっても普遍的なものを感じ古臭さは感じなかった。権力に屈しない姿が爽快で印象的な表題作の他に、日常の中の悲哀を描いた短編が同時収録されている。トニー・リチャードソン監督が映画化しており、こちらも傑作なのでオススメです。

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紙の本

気持ちはいっしょなんだけど、言葉が古いと共感できないことって...

2000/10/21 10:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:katokt - この投稿者のレビュー一覧を見る

 題名を誤解していた本、長距離ランナーの孤独かと思っていた。別に翻訳だけの問題で、大したことじゃないけど、こういうのってひそかに気になる。で、この本も書き出しというか、翻訳も含めた文体がいい。こういう本こそ訳の工夫で今の口語に近づけたいって気がする。たとえば

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紙の本

「よい子」にはない誠実さ

2023/04/18 20:21

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:マーブル - この投稿者のレビュー一覧を見る

『長距離走者の孤独』の主人公はいわゆる不良少年で、盗みをはたらいた罪で感化院に入れられている。そこでランナーとしての才能を認められ、長距離カントリーのレースへ出場するため日々トレーニングを行っている。そのレースの最後でまんまと反抗心を見せるわけだが。早朝のトレーニングで「まるでこの世で最初で最後の人間みたいな気持ち」を感じる主人公。それは確かに清冽で、飾りっ気のない感性。行動や言動に、褒められたところは見られないが、大人の言うことをよく聞くだけの「よい子」にはない誠実さが見られる。

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2005/05/07 16:19

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2006/08/05 17:49

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2005/10/12 23:10

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2006/02/13 19:35

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2006/08/16 12:38

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2007/10/27 13:35

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2008/02/07 18:01

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2008/05/06 00:00

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2008/06/29 14:34

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2008/09/12 00:07

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