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「メソッド」や「フレームワーク」が流行るとその反動なのか、それぞれに対して「方法論批判」が展開される。なんでそうなるのか?と不思議に思っていた。それは、多くの流行する方法論は、プロセスのパーツ、パーツを語っており、前工程、後工程を理解しないと、「そりゃ、うまくいかんわー」的な導入が一流企業と言われるところでもあるようだ。
今回読んだこの本では、「イノベーション実現メソッド」として、1:インサイト→2:課題→3:ソリューション→4:ビジネスモデルというプロセスの全体像を提示して、それぞれに必要な方法論と実践方法とケースが書かれている。キーとなる図表も多く、イノベーション実現のある一定の方向性は導き出してくれそうだ。
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リーンスタートアップ的な不確実性が高い中でイノベーションを起こすための参考書的な一冊。最近はこの手の本を多く読んでいるせいで(一個前に並行して読んだキャズムも本書で言及されていた)どれも似通っている印象を持ってしまうがこれは具体例と実際的な話に焦点が絞られている一冊であり、その分有用性が高いと言える。
書いてる内容はイノベーションのジレンマだったりリーンスタートアップだったり、名著の内容をかぶる部分も多いのだけど、理論よりは実践的な話に主軸が置かれているので、その辺りの本と合わせて読んでも損は無い一冊である。
仮説の出し方、その検証方法等は他の本でも充分に触れられているところだけど、本書ではその後の拡大フェーズでの、特に人とコミュニケーションに関する部分に踏み込んでいるのが特徴的だと感じた。実際に20人くらいを超えてくるとコミュニケーションパスの複雑度が一気に増加してそれまでとは全く違った環境づくりが必要になってくる。とは言えベンチャーがイノベーションを生む上で必要なカオスも同時に必要であり、矛盾した状態を上手く作り出せるかがポイントになる。本書ではその辺りの具体的な記述があり真面目に読むと結構な時間を取られてしまうがその分の価値はある一冊になっている。
本書にある「真実だと思っているものは有力な仮説でしかない」という一節は自分自身の哲学にかなり近く、本書を読むことでまた帯を締め直す感覚が得られた事を嬉しく思う。
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インテュイットやその他の企業の事例より、イノベーション(事業の作り方)の原則を学ぶ。
基本的な原則は、課題を特定し、それを解決するために必要な仮説を特定し、コストをかけずに実験を行い、できる限り時間をかけずに学習するということ。