紙の本
警察小説の旗手・堂場瞬一氏による新しい「家族」小説です!
2020/09/11 10:30
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「刑事・鳴沢了」シリーズ(全10巻)、「真崎薫」シリーズ(全3巻)、「警視庁失踪課・高城賢吾」シリーズ(全10巻)、「アナザーフェイス」シリーズ(全9巻)などの大人気シリーズを次々に発表されている堂場瞬一氏の作品です。同書は、シリーズ外の単発作品ですが、非常に興味深い内容です。大学にも行かず、家に引きこもっている孫・将を強引に自宅へ連れてきた元刑事の麻生を中心に繰り広げられる新しい「家族」小説です。持ちこまれる近所の事件を調べるため、将を「相棒」に任命した麻生だったのですが、前途は多難な状況に直面します。一体、この後、どうなるのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読みください。警察小説の旗手である堂場瞬一氏による読者を惹きつけてくれる作品です!
紙の本
定年後の人生
2016/01/21 07:50
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投稿者:焚き火料理人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私も定年まであと10年。定年後の人生を何となく想像することもあります。また仕事にかこつけて家族との時間も満足にとれていない中で、考えさせられる場面が多々ありました。人生後悔のないことなど無いと思いますが、定年後の時間の過ごし方としては麻生のような時間の使い方は、ある意味うらやましい。
毎度のことながら堂場さんは描写がうまい。
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投稿者:kon - この投稿者のレビュー一覧を見る
ひきこもりの孫を相棒として近所の事件を調べる新しい家族小説です。こんな小説珍しいですね。面白く読みました、通常の警察小説とは違いますね。
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やり直したいことだらけ・・・。
2015/03/17 20:49
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投稿者:yuko - この投稿者のレビュー一覧を見る
人生は、後悔の連続だ。
あの時、なぜあんなことをしたんだろう・・・。
あの時、なぜあとひと踏ん張りしなかったのだろう・・・。
ひとつひとつの積み重ねが今である。
ひきこもりになってしまった孫を引っ張り出した祖父。
荒療治が新しい一歩を生む。
あきらめたらそこで終わり。
もがきながらでも、半歩でも、前へ前へ・・・。
それぞれの明日へ、踏み出した一歩が爽快だった。
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引きこもりの孫を何とかしようと連れ出すのは元刑事の祖父。家族間の感情の縺れをそれぞれに持っている二人の思いを見守っている感じがする。みんな悪戦苦闘しながら生きている。共通の思いを持つ人が近くにいるのは安心できる。そんな人を身近に持ちたい。
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祖父と孫
素直じゃない二人の素直になるまでの話
家族だから、身近だから難しいんだよね
切りたくても切れない
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元警察官の祖父と引きこもりの孫が時にはぶつかり合いながら、時には協力してご近所で起きる色々な事件を解決していく。
事件の真相はあっさりだけど、その分家族関係に焦点が当てられていて、確かに今までの警察小説とは趣が異なる。最後、解説を読んで、なるほどと思うこともあり。
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これは、ロバート・B・パーカーの「初秋」を意識して書かれた作品なのかもしれない。とはいえ、ミステリ要素はほとんどない。舞台になる街が、よく知っている場所だったのでびっくり。
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家族小説、なのかな。
堂場氏が描くとこんな感じに。
警察OBじいさんも、ひきこもり青年も、堂場小説の主人公だね!とゆうキャラになってます。
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家族が再生にむかう物語。
ぶっきらぼうな祖父と、引きこもりの孫が、それぞれの視点で、それそれに考え、感じて、成長していく。
予想もしていなかった心温まる家族の話。
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読了。堂場瞬一、共鳴。★★★★★
自宅に引きこもりの21歳の男の元を祖父が訪れ自宅の小田原に連れてくる。
祖父は元警官で14年前に退職しているが、地元で防犯アドバイザーをして、地域からは慕われる存在。
男の家族はばらばら。母ー祖父の娘ーは、離婚後一人アメリカに行ってしまい、父は仕事以外関心がない。
祖父の近所で介護されている老人が亡くなったことに、そこの高校生が疑問を抱くき、祖父のところに相談に来る。
もう1つの事件と一緒に、祖父と男は真剣に向かいながら、家族のあり方を学んでいく。
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今回は刑事物というわけではなく、元刑事の麻生とその孫(引きこもり)が街で起こっている事件を解き明かしていく話。
こういう家族今では多いのかもしれない。仕事で家族とかかわりあいが減り、ひきこもってしまう子供たち。
麻生のような、まずは身近な人たちとかかわり、犯罪を減らそうという意識が皆に芽生えれば、突然人を刺す人もへっていくのではと思った。
自分もできることから。
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警察ものかスポーツものの人という堂場瞬一氏が描いた人情もの? でもないか
警察OBの老人と引きこもりの孫がご近所トラブルを解決する話と書くといい話っぽいけど
どうではなく、家庭の問題をぐさぐさとえぐってくる話であった
最後、主人公たち含めて周りの人は前向きになれたので、いつも後味の悪い事件だったぜ……と思ってしまう警察物より読後感は明るいものがあった
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引きこもりともいえないような状態で暮らしていた将。
突然現れた祖父・和馬によって拉致され母の実家に連れてこられた。
二人だけの奇妙な同居生活が始まり、将はこれまでの生活では考えられなかった出来事に遭遇していく。
老人介護がひとつの大きなポイントになっている。
将や健太の祖母への思いは、そのまま両親との希薄な関係のうえに成り立っている。
互いに理解することを諦めてしまったのか、それとも最初から寄り添う気持ちがなかったのか。
精神的にいっぱいいっぱいだとなかなか周囲にまで気が回らない。
それほどまでに介護とは大変なものなのだろう。
引きこもりっぽい生活を送りながら将は何を考えていたのだろう。
読み進んでいくと彼の思いが少しずつ見えてくる。
ひとつずつ前に進む、ひとつずつ自分が出来ることをこなしていく。
それによって自分が変わるだけではない。
確実に周りも変わっていくのだと物語は教えてくれる。
堂場さんには珍しい物語だなと最初は思った。
けれど読んでいくうちに「人は変われる。人は成長する」という堂場さんの思いが伝わってくる物語なのだと気づいた。
一歩踏み出す勇気、前に進む力。
そんなものを感じた物語だった。
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これは古本屋・・だったかな?
本の背表紙には、元刑事が孫の引きこもりを相棒に任命とあり、興味をそそられて購入。
元刑事のおじいさんと、引きこもりの大学生とのギャップのありすぎるコンビが面白かった。
最初はこのコンビで麻薬犯を追い詰めるかと思いきや、家族の介護の問題に切り込んでいくというふり幅に混乱させられた。
ひきこもり君と、おじいさんの近所の高校生との偶然にもおなじ境遇に、どこにでもある問題なんだなと感じさせられた。若いゆえに同じように苦しみ、同じように疑うところからも、サスペンスというより、問題提起みたいにとらえられた。