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●米澤穂信氏推薦――「胸おどる舞台設定と、ロジックを扱う手つきの確かさに、ミステリを読む楽しみとはこういうものだったと嬉しくなる」
天文学者に招待され、孤島に集まった六人の男女を襲う殺人事件。犯人は、この六人のなかにいる……ライトノベル・ミステリの旗手が沈黙を破り久々に放つ、待望の新作長編。
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数年に一度、隕石が落ちる星読島とその孤島に住む天文学者、年に一度開かれる天体観測の集い、それぞれ事情を持った参加者。
これ以上無いミステリ的な舞台装置と読み口の良い文書。そして伏線を綺麗に回収するオチも見事で面白かった。
もう少し星についてのウンチクがあっても良かったくらいサラッと読め楽しめた。
アステロイドベルトなんていうとガンダムのハマーンを連想する。
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待望の久住四季新刊。ラノベ出身の作家さんらしく、キャラが立っており、その上で丁寧なミステリ。伏線がしっかり貼られ、ロジックも細やか。隕石がふるという孤島でのクローズドサークルという舞台設定をよくいかした作品。ラストの展開についても好みでした。リーダビリティも高くミステリクラスタに安心して勧められる一作。
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お初の作家さん。ラノベを書いてらっしゃるようで、キャラが立っててそしておよそ好ましい。孤島に星に車椅子の美人学者。言うことなし。
加藤とデイヴをサイモンとニックで読んでみて萌ええ。
シリーズ化して欲しい…。
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良作なミステリーだと思う。
キャラはいいし、設定もありきたりではなく
ひねってある。
展開も悪くない。
ただ、平均して水準以上ではあるけれど
突き抜けた何かがなにもないので
印象に残りにくい。
ライトノベルでミステリーを書かれていて
好事家から注目されていた作家のようですね。
ライトノベルレーベルで書かれていたから
目を引いたのかもしれませんが、
ミステリー作家がしのぎを削る主戦場である
ミステリー・フロンティアという土俵に上がってしまうと
いかにも凡百のミステリーのようで
埋没してしまった印象でした。
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天文学者サラ・ディライト・ローウェル博士は、自分の住む孤島で毎年、天体観測の集いを開いていた。ネット上の天文フォーラムで参加者を募り、招待される客は毎年、ほぼ異なる顔ぶれになるという。それほど天文には興味はないものの、家庭訪問医の加藤盤も参加の申し込みをしたところ、凄まじい倍率をくぐり抜け招待客のひとりとなる。この天体観測の集いへの応募が毎回凄まじい倍率になるのには、ある理由があった。孤島に上陸した招待客たちのあいだに静かな緊張が走るなか、滞在三日目、ひとりが死体となって海に浮かぶ。犯人は、この六人のなかにいる―。奇蹟の島で起きた殺人事件を、俊英が満を持して描く快作長編推理!
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数年に一度隕石が落ちるという星読島。そしてその島には個人所有の天体観測所「星読館」があり、天文学者・ローウェル博士が天体観測をしながら暮らしている。これだけですでに何か仕掛けがありそうな予感が膨れ上がる。さらに、天文好きが集うインターネット上のフォーラムのメンバーから厳選された数名が島に招待され、運よく隕石が落ちたら、彼らのうちの誰かがそれをもらうことができるというのである。天文にさほど興味があるわけではない医者で、物語の主人公である加藤盤も、ある事情から応募して運よく招待されるのだが、孤島と言ってもいい星読島で殺人事件が起こる。招待者たちには面識がなく、年齢も住まいも境遇もさまざまななか、犯人探しと疑心暗鬼に苛まれるのである。加藤盤が探偵役となって、事件を解明しようとするのだが、そこにまた新たな事件が――。判断材料が少ない中、答えにたどり着くが、それがまた二転三転するのも興味深い。真犯人は誰もが考えるだろう人物ではあるものの、その動機は哀し過ぎてやり切れない。なかなか魅力的な一冊だった。
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隕石が落ちる孤島というSFチックな設定ですが、中身はオーソドックスなクローズド・サークルもの。登場人物はライトノベル作家らしい個性的で軽めの造形ですが、ぶっ飛んだノリはないので馴染み易いです。
トリックは大掛かり、或いはガチガチのロジックという訳ではありませんが、見立てや発想の転換を盛り込み手堅く作られています。小難しさはないので、普段ミステリーを読まない人でも楽しめると思います。
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とても分かりやすく真っ当で綺麗な孤島ミステリ。そしてロマンチック。
紐解かれる謎と、この読後感の清々しさ。
哀愁漂うおっさんと天才美少女科学者と孤独な美人天文学者。様式美です。
個人的にはアクティブニート好きだけど。
タイトルが何より素晴らしい。ため息出ちゃう。はぁ。
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主人公が、年齢と経てきた過酷な経験のわりに、やけに軽~いのが最後まで違和感でした。
隕石というモチーフを取り上げた点に感心。孤島ものはワクワクするなあ。
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孤島ものだけどなんか違う。
隕石をみんなで取り合う話かな。
その中で人が死んでいく……という感じかと。
なかなか正統派のミステリだったかと。
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久住さんだ!と思って読みました。
いっそマジカルなびっくりをイメージしてたけど、思ってたよりしっかり普通にミステリだった。
てっきりデイヴが活躍するものと思ってたので、意外に思った。
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薬物混入トリックを「どうにかして」の一言で済ませるミステリは信用できない。
表紙がかっこいいので買ったけど、
「確かにラノベだわ」という感じ。
女性キャラのラノベ感がすごい。
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宇宙と地球を感じさせる小説はもともと好きなので、これも楽しんで読むことができました。
読後感も良いし、好きなお話です。
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孤島もの 論理と不可思議の精緻なダンス 希望と欲望の對峙と交り 推理物として、そして物語として面白い好著
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先輩に強く推す方がいらして、期待して読んだんですけど、そこまででもない、というのが僕の感想です。
確かに、大胆にも提示されていた伏線、そこから展開されるロジックは派手さはないものの、堅実で地に足着いており、好印象です。
ですが、真相を看破するきっかけとなる「実験」に信頼を置き過ぎてる気がします。そもそも水の入ったペットボトルと人体とでは、重量に差が有り過ぎるのではないでしょうか…
読み終えてみれば、物語に比重が置かれているように見えたものが、あらゆる要素が事件の伏線に奉仕していたという点で、良くも悪くも唯の本格ミステリといったところでしょう。