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カフカ、ドストエフスキー、漱石、ポーの小説を、各16ページで奇跡のコミック化! 柴田元幸、椹木野衣、柴崎友香氏絶賛、世界の名作がまったく新たに甦る驚愕のマンガ体験!
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◆カフカ「城」/ 漱石「こころ」より“先生と私” / ポー「盗まれた手紙」/ ドストエフスキー「鰐」◆黒と白の使い方が幻想的。黒は闇を思わせ、白は眩しくてハレーションを起こしているよう。煩雑な枝葉が意図的に削ぎ取られ、闇の中で物語の樹液(エッセンス)をひとしずく、口に含むような読了感。活字に埋もれていた言葉が、夢の中で聴く台詞のように官能的に蘇る。◆ポー「盗まれた手紙」の最後の言葉が、この本を象徴しているように思われた。“暗闇で 見えるものが ある / 考えて みたまえ 僕たちは 祈るとき 何故 / 目を つむるのだ”
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カフカの「城」、漱石の「こころ」、 ポー「盗まれた手紙」、ドストエフスキー「鰐」の4篇をコミック化。
本屋をうろうろしていると出会っちゃうんだなぁ…他三篇の中に漱石のこころが入ってるんだもの。あらすじをまとめるのではなく、世界観を表現している感じで、作品の手触りが伝わってくる(「こころ」以外は読んだことがないので、想像だけど)。画の質感が好きだなぁ。
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絵才かあるというのは羨ましい。文学作品を見事に、ビジュアル化する。しかし、その前にしっかりと読み取る力も要求されるはずだ。
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小説のコアの部分を、作者の言う「たましい」を、16ページで圧縮して切り閉じて描く。
城とこころと盗まれた手紙は、私はすでに読んだことがあった。鰐は知らなかった。
私の知っているはずの話は、見たことのない姿で、しかし確かにそんな風だった、と思える形で描かれていた。この技量を信頼するので、鰐もそうなのだろうと思う。
小説に、コミックとしての構図を与えること。映画ならカメラワークというべきところだが、コミックではなんというのか。
霧島の見開きには驚いた。こころとは、これほど官能的な作品であったか。
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「盗まれた手紙」の
『暗闇で見えるものがある
考えてみたまえ僕たちは祈るとき何故
目をつむるのだ』
という言葉すごい印象的だった
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原作の漫画化ではない。
原作となる小説「そのもの」を漫画で表現しようとしたものだと思われる。
だからシーンの順序は入れ替わる。「城」など長さがまったく違う。
自分は「城」は読み終わらなかったし「盗まれた手紙」は忘れたし「鰐」は読んでもいない。
だから試みが成功しているのかどうか判断することはできないが、とても良かった。
絵のタッチもすごくよい。