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紙の本
安定して、ドキドキする。
2015/05/05 23:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:櫻真 - この投稿者のレビュー一覧を見る
待望の魚住くんシリーズ第4巻です。
前巻ではさちのの死に直面し、過去の清算をすることになった魚住。
鈍らせていた感覚が、痛みとなって魚住に降り注ぐ。自殺未遂も乗り越えて、ようやく一歩を踏み出した魚住と久留米だったけれど――
さて、この過敏症ではこの続き、初キスを済ませたその後の二人が描かれています。
キス済ませ、手が出そうになる久留米。
久留米の真意がわからずに、悩む魚住。
素直に好きだと伝えた魚住に対し、
「好き」だと口にできない久留米。
結局、久留米は態度で魚住に思いを伝えてしまうのですが、なかなか見ていられません。
久留米らしいと言えば久留米らしいのですが、少し心配になるほど真っ直ぐな久留米に、読者は赤面必至です。
そして、物語後半は謎多き女・マリの過去に焦点が当てられます。
これまでにも少しずつマリの性格や考え方、魚住との関係などは描かれていましたが、今回描かれたのはマリのルーツといったところでしょうか。
母親との関係、姉への想い。
悲しいかな、マリと母親の関係は現代日本ではよくあることかもしれません。
でもここにきて、ようやくマリは大切なものに触れることができた気がします。
久留米でも魚住でもましてやサリームでもない。
マリを大きく包める存在。
これから彼女にも、幸せになって欲しいなぁ、そんな想いになりました。
本当にこのシリーズは、キャラクターがイキイキしていて、時に悩み、けれど周りの力を借りて真っ直ぐ自分の足で進んでいく。読んでいて飽きることがありません。
ただひとつ不安要素があると言えば、同性愛への偏見が強すぎる方にはお勧めできない、と言った点でしょうか。
しかし、私自身もBLと呼ばれるジャンルは得意ではないので、絶対無理!とおっしゃる方でなければ大丈夫かと思います。
人が人を愛するのに、性別なんて関係ない!
その人がその人だから、愛するんだ!
そんな想いが強くなる、作品です。
次巻が非常に楽しみ。
紙の本
よかった!
2015/09/26 09:34
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投稿者:さと - この投稿者のレビュー一覧を見る
続きが気になってしまい、一気に読了。
魚住と久留米の恋も成就し、暗い道のりから少しずつ光が差してきたような、明るい話の展開となってきました。
次作で最終巻。
どの様なラストが待ち受けているのか楽しみです。
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