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初めてこの方を見たのは、ついこの間の日曜日。
NHKでよくやる芝居ものを、たまに見たりするので、この日はバレエを久々に、何のきっかけもなく見ていたら、ボレロの音楽が流れ出し、「あっこれは!」と思ったのも束の間。乙女のような長い赤毛がかった髪を、ゆらしながら前後に揺れていたのである。この方は。
これは、バレエでは大変、少数の人しか踊れないボレロ、という情報だけは知っていて、とても興味津々で、どのような踊りをするのかこの気位の高いダンスとは、とじーっと傍観。静かな動きが多い中で、男性が取り囲み、今でいう腰回しダイエット、の動きにぴったりな動きで、腰をゆっくり大きくまわしている姿が、とてもエロティックで。でも主役の女性は、全然エロティックではなくて、モデルのような体つきで筋肉隆々、しなやかで、その中性さに余計エロティシズムを感じ、ジェーンバーキンを彷彿とさせる。
とにかく、色々な御託を並べても、衝撃であった。衝撃、ということだけであった。このダンスは明らかに、私に力を与えてくれた。
右上に(か右下か)モーリスベジャール追悼、と出たため、有名な振り付け師が亡くなったことを知ったが、そのダンサーがシルヴィギエム、という名前であることも知った。
とても良い踊りだと思った。後でバレエの女王ということを知った。
その後、やはり忘れられずに、シルヴィギエムのAV資料を探してみた。
ボレロは見つからなかったけど、あるものは全て見ることにしたので、まずは手始めに。
フランス人が撮ったらしいドキュメンタリー。カメラワークがとてもアンバランス的な要素で詰まってます。。。舞台はもちろん写ってないのですが、裏を垣間見ることができた。衣裳を着替える時、ぼろんと胸が出てキレイな形。。。ってそこまで撮っていいんですか!?ギエムは何も気にしていない様子。
スタジオでのレッスンも興味深く、指導する先生との会話の間が楽しい。足が常に痛いと言う。バレエのイメージというより、寺川修司のような、シルヴィギエムという職業でやってます、と思った。なんでもしてる。基本的なバレエから、中国の雑技団のような風貌・動きで踊っていたり。フリーで飛び回っているように感じる。妖精のように。
バレエダンサーの筋肉がどのようなものか分からないが、彼女はとてつもないと思う。服を着ればモデルのようでも、その動いている時の筋肉。アスリート並み。森林を自転車で駆けている時も、スカートでも気にせず、足をパッとあげてる。バレエのあの動き。なんだか落ち着かないんだろうと思うしなまるのだろうか。あと、化粧を自分でしていることは驚きました。シューズを自分で縫っていることも。世界ダンサーだからね。
完璧、彼女のファンになってしまっている。一度でいいからボレロを生で見てみたいです。