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思い出の「味」、捜します。
京都でひっそり食堂を営む鴨川親子。食堂を営業する傍ら、食の探偵事務所としても営業中。
あの時食べたのはこんな料理だった気がする…。そんな掴み所のないような話を聞いては、推理して再現していく。
ひとつひとつ可愛らしいお話だったけれど、ちょっと構成がつまらないかも。依頼者が来て、お昼を出して、思い出話を聞いて、期日に思い出の味を再現して種明かし。再現に至るまでの試行錯誤なんかは描かれていないので、あっさりしすぎている気がした。
豚カツの話は悲しかったなぁ。
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活字で京都弁は時折、関東人には読みにくいけれど…でも好きなんだよな。食に関する少ない情報から依頼人が食べたいものを探してくれるなんて、すごい。お店の方で食べた方が美味しいものがあっても、その人にとっては、探しているものがとても大切。それを思って探してくれる素敵な親子。こういうのもいいね
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京都の東本願寺近くで、鴨川親子が営む食堂、兼食の探偵事務所。娘のこいしさんが所長として話を聞き、父親の流さんがそれを元に解決をされます。探して欲しい食について、ただ正解を再現するだけではなく、付随する登場人物の本人も気づいていない背景も解決を与えられるような、そういう食事を答えとして出されています。物語通じてのスタンス、設定は面白く、そんな探偵があればちょっと行ってみたいなという気持ちになりました。食事に関しての細かい設定も重要な要素で、その美味しそうな描写に、やはり食は人を幸せにするのだなと思いました。
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京都ならではのおばんざいがいっぱい出てきます。
でも読んでるうちに思い出という調味料が効いてるお母さんのご飯が食べたくなります。
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看板も無く広告もちゃんとしない鴨川食堂。懐かしい食事の再現を望む人だけが訪れる食の探偵事務所兼食堂。料理人流と娘こいし。まるで漫才コンビのような名前の二人が解き明かす、今は消えてしまったお店の料理。捜し求めた味を得て人々の心を癒す。
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思い出の味を探してくれるという食堂の話。
元刑事の主人公が、退職して京都で食堂を営んでいる。
表向きは大衆食堂だがメニューはなく、定食から懐石料理まで好みのものを出してくれる。
そして、裏の顔は食の探偵事務所。
依頼人から頼まれた味を探し、再現する。
短編で、それぞれ依頼は鍋焼きうどん、とんかつ、肉じゃが、ナポリタンなど。
新しい一歩を踏み出すための依頼であったり、切ない思い出であったり。
構成は、依頼人が食堂にたどり着き、お任せランチを食べ、依頼をし、そして解決というスピーディーな書き方になっているので、中だるみがなくあっさり読める。
1作目で突然雪中梅が出てきてびっくりした。
新潟が何も絡んでないのに突然。
筆者は雪中梅を気に入ったのだろうか?
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偏見を恐れずに言えば、いかにも京都の人が書きそうな本ではある。
展開も、会話も予定調和が過ぎて、面白みがない。
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再読4回目。
好きなタイプ!読んでて疲れない長さで、展開にもあまり無理がない。美味しそうなものがいっぱい出てくる連作もの、大好物です。
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父娘が京都の東本願寺近くで営む食堂のお話。
そこは一風変わった食堂。
看板も暖簾もなく、情報は雑誌に載せた〈鴨川食堂・鴨川探偵事務所ーーー食捜します〉の一行広告のみ。場所も連絡先も載せていないその広告だけを頼りに必死に辿り着いてくれた人が、もう一度食べたいと願う料理を提供する。
聞き取りは娘、現場捜査は料理人の父。
そんな父娘の創る料理は、時には優しく背中を押し、時には暖かく見守る。再現された料理は、過去だけでなく未来をも提供しているんだろうなぁ。ふわっと柔らかな道標として。
初めての時に出されるおまかせ料理も何とも美味しそう。
食捜します。
私もその一言につられて本書を手に取りました。
何を創ってもらおうかな。
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様々な食を探すという連作短編集。
鍋焼きうどん、ビーフシチュー、鯖寿司、とんかつ、ナポリタン、肉じゃが…それぞれの物語が淡々と進んでいきます。
流(ながれ)さんが食を探し、娘のこいしさんが作る。
それにしても流さんは探し当てるのがすごいなぁ…突然旅行に行ってきてしまうんだから。
来年BSプレミアムでドラマ化になるそうなのでそっちも楽しみです。
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記憶はそれ単体で存在しているのではなくて、人との関係性やそのときの出来事を通して印象に残っている。食と登場人物の思い出について書かれた物語。
おいしいって味だけじゃなくて、誰と食べるか、いつ食べるか、当たり前だけど大切なことをあらためて感じさせてくれた本だった。
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思い出の料理を依頼者の記憶プラス捜査によって再現するという展開の連作短編集。
料理と推理、京都という3点セットは著者の別名義によるシリーズと同じ組み合わせだけに上手く使っているものの、短編ではそれぞれが浅いので物足りなくて星3つ。
いずれ長編が出ることを期待します。
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あえあすじ(背表紙より)
鴨川流と娘のこいし、トラ猫のひるねが京都・東本願寺近くで営む食堂には看板がない。店に辿り着く手掛かりはただひとつ、料理雑誌『料理春秋』に掲載される“鴨川食堂・鴨川探偵事務所―“食”捜します”の一行広告のみ。縁あって辿り着いた客は、もう一度食べてみたいものに出会えるという。夫の揚げていたとんかつを再現したいという女性、実母のつくってくれた肉じゃがをもう一度食べたいという青年など、人生の岐路に立つ人々が今日も鴨川食堂の扉を叩く。寂しさも辛さも吹き飛ばす、美味しい六皿をご用意しました。京都のカリスマ案内人、初の小説!
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主人公のこいしが、すごく上から目線で、えらそうで。とても京都人っぽさがでているような気がした(笑)。
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柏井壽さんの京都案内本はたくさん持っているけど、小説を出してるの知りませんでした。
今回、それがドラマ化と知り「だったら面白いだろうし読んでみよう!」と思い購入。舞台が京都というだけで風情漂って素敵。
「思い出の料理」を探し出すという、短編人情ミステリーです。
元刑事さんが、料理人…なんとも意外な感じですが。収入を得る為というよりは、余暇(?)に近いのかな。じゃなくちゃ、店閉めて日本全国「料理探し」に行けませんよね。