ジャニヲタあるある＋ みんなのレビュー

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投稿者：朝に道を聞かば夕に死すとも。かなり。　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

コンサートはハレの日で帰りにファミレスのウエイティングリストに好きな男の子の苗字。彼女たちの隠語では、「担当、自担」って言うんだそうです。コンサートの関係者席では自担の家族を見つけると「お義母さん」って言ってみたりする。

そのうち、CDを握手券と割り切ったり、バイト代を「円」でなく「公演」でカウントしたり、激戦の公演に自分だけ当たってしまうと気まずくなったり…マジすか？

で、ジャニヲタの隠語なんですが、カウントダウンコンサートはカウコン、銀テープは銀テ、ファンサはファンサービスといった具合に単に文字を略した隠語が多い気がします。隠語は外部認証性から遮断されていればいるほど特権意識になるのですが、ファン層がティーンから熟女までいて、アイドル自体非常に多いので、世代を超えてもわかりやすい伝達可能性が印象に残りました。

ジャニーズの衣装は楽曲と共に後輩に受け継がれていくものなので、自担の服を後輩が着ていると懐かしい気持ちになったりします。装置として考えても非常に計算されている。潤っているから衣装くらいは事務所で買えるけど、あえてしてない。

ちなみに、うちわ作りに便利な名前シールを扱うお店があるんですが、手作り派は「コンビニで買った惣菜を並べている主婦」のような叩かれ方をするらしく、ここらへんは女性らしいなぁって思ったわけです。コスプレもそういう文化あるんですが、男性にはちょっとピンときませんね。

ヲタ満載のシャトルバスでは誰担当がそばにいるかわかんないのでダメ出しやネガティブな話題を避け、車内の平和を守っています。コンサートのMC中はトイレタイムみたいなところがあるけど、そんな時間でも、自担が出ているなら、乙女ポーズでうなずいたり、フォロワーシップとしての「ふるまい」ってのをうかがい知ることができました。男性が見ても「なんだ、フォロワーシップのあるいい子たちじゃないか」と思えます。

ライトな感覚で「あるある」を書いていますが、「あるある」を通じて、「〇〇芸人」くくりみたいな、これまでの「ファン特有の閉じた空間」でない考え方がうかがい知ることができます。それくらいいろんな世代が関わっている。

通勤・通学途中、三駅くらいで読めそうな本なので、気分転換や知らない世界に軽く触れてみたいと思う方は、ぜひ。