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『砂の粒・孤独な場所で』に続く金井美恵子の自選短篇集。
前作同様、短いながらも濃厚なものが詰まっている。
表題作以外では『暗殺者』『手品師』『不死の女』『両性具有者(たち)』が面白かった。『不死の女』のシュールな光景、ル=グウィンのSFを彷彿とさせる『両性具有者(たち)』が特に気に入っている。
『金井美恵子全短篇』に収録されたっきりのものも、文芸文庫で拾い上げて欲しいのだが、どうなのだろうか……。あと、そろそろ新作も読みたい(小説の方ね)。
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忘れられた土地
帰還
恋人たち
不滅の夜
降誕祭の夜
暗殺者
手品師
静かな家
不死の女
夜には九夜
指の話
真珠の首飾り
アルゴス
薔薇のタンゴ
両性具有者〈たち〉
赤ちゃん教育
マティーニの注文の仕方
原色図鑑
著者:金井美恵子(1947-、高崎市、小説家)
解説:中原昌也(1970-、港区、音楽家)、前田晃一
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「マティーニの...」にボルヘスが出てきて嬉しい限り。世界の構造そのものを問うような視点も、アカデミックな文体も、思えばまさしくボルヘスの影響少なからんところだろうと腑に落ちた。