紙の本
一種の黒船
2015/10/10 04:05
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽと - この投稿者のレビュー一覧を見る
科学とは対象ではなく、その思考法のことであると教えてくれる一冊です。もちろん、ユーモアや娯楽性を鑑みた仮定の置き方に疑問を持たれる方もいらっしゃるだろうが、私は楽しんで読みました。気がついた欠点としてはもう少し丁寧に論理過程を追ってほしかったところもあったぐらいでしょうか。
一言で表すとイグノーベル思考実験賞とでも言うべきものです。黒船とタイトルで書いたのは、長寿シリーズである空想科学読本に似ていると感じたからです。理科雄さんファンなら本書も楽しめることでしょう。
電子書籍
とんでもない疑問にできるだけ理論的に回答すると
2016/05/02 18:05
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こば - この投稿者のレビュー一覧を見る
xckdというサイトを運営している作者による、一般の人から寄せられたとんでもない質問に対する、理論的な裏付けのある回答。
ピッチャーの投げた球が光速だったら、とか、海水を急速に排水したら、とか、一見すると回答の付けようがない疑問に対して、見事に(ときにはこじつけて)回答しています。
作者のユーモアも含んだ回答に笑うだけでなく、とらえようのない質問に対してどのように回答を見積もっていくのか、という方法が参考になる、かも。
電子書籍で購入しましたが、できれば紙の本を手の届くところに置いておき、ちょっと手の空いた時間に2~3項目拾い読みする、というのがぴったりな本だと思います。
紙の本
知的好奇心をくすぐられます。
2015/11/18 11:08
3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐藤 - この投稿者のレビュー一覧を見る
科学の本ですが科学的ではありません。
当たり前ですが、ボールは光の速さで飛ぶことも、地球が一瞬で停止する事も有りえませんからね。
ですから、この本は「もし、○○が〇〇なら・・になるだろう」っといった作者の想像である文章になっています。
その為、文章が若干読みづらい部分はあります。
ですが、とても楽しい読み物になっています。
物理と科学の知識(たぶん中学2年~高校2年程度)が前提な部分がありますが、理科っ子なら好奇心でカバーできると思いますので子供でも読めると思います。
紙の本
「頭の体操」をとことん科学的に突き詰めた本。
2016/07/14 18:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の運営するインターネットサイトに読者から寄せられた「もしも光速に近いスピードでボールを投げたら、どうなるか?」などの質問に、著者なりの仮定を設けて、できるだけ科学的な思考過程で答えを紹介する本。質問はほかにも「どのぐらの出力のレーザーポインターで照らしたら、月が満月になるか」、「元素周期表を実際の元素の実物で作ったらどうなるか」、「太陽系の惑星、衛星のうち飛行機が飛べそうなのはどこか」など全部で70~80ほどあり、その中に誰にでもいくつかは興味が持てる質問があると思います。基本的には実現不可能な現象(冒頭の例みたいに)に対する思考実験をとことんやり抜くという内容で、考察過程はかなり科学的に詰めてあります。高校までに習う物理、化学、地学の知識でほぼ回答されているので、高校生ぐらいに本書に掲載されているような質問を投げかけて、各自で適当な過程を設けて科学的に考察して回答する、などの練習をさせれば頭の柔軟性とか、理論的に考えるとかのトレーニングになりそうです。これらの質問には唯一の正解など存在しない以上、回答者なりの仮定の設け方や思考の進め方があるのですから。穴埋め式の問題に慣れ切った硬直した思考パターンからの脱却には効果ありそうな気がします。
電子書籍
科学が好きになる一冊
2017/11/10 15:34
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投稿者:カズノリ - この投稿者のレビュー一覧を見る
実際できない実験だけど、もしできたらどんな結果になるの。
世の中そんな空想(妄想?)が溢れているけど。
この本はあなたの空想を満たしてくれます。簡潔で読みやすくユーモアもあり読んでて楽しくなる一冊です。
後半は少々読み難くなっていますが、あらゆる読者に分かりやすく書かれているので話題作りに読まれてはいかがでしょうか。
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質問者が知りたいことから、更に発展させて回答しているので、たまにへりくつを言っているように見えるところがありますが、思考実験として面白いので良しとしましょう。
簡単なイラストなんだけど、このイラストが実はこの本の主役じゃないかと思うくらい。
科学ファンでもちょっと好みは分かれるかもしれません。
自分は充分愉しめましたけど。
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2つのことを学んだ。1つ目は、独創的な質問に限界は無いということ。2つ目は、どんな質問にも必ず答えはあるということ。ウィットに富んでいるという表現は大げさかもしれないが、質問も答えも、つい「ぷっ」と吹き出してしまう。それでいて、「ほぉ~」と感心してしまう。地球から水を抜いたらどうなるか?は、つい読みふけってしまった(笑)
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「もし○○だったらどうなるか」という質問への科学的な回答集です。
端的にまとめられた素朴で素晴らしい質問に対して冗長的で退屈な回答(←個人的感想です。ねんのため)が付いています。
紙の本は売切れですが、電子書籍版もあるので、Kindleをお持ちの方はそちらをお勧めします。紙の本は辞書のように厚くて重いです。
私は、「もし元素のサンプルをキューブに詰めて、リアル周期律表を作ったたらどうなるか」という質問に「考えたことなかったけどやってみたい!」と思いました。
ちょっと考えれば劇薬やウランとかの放射性物質の取り扱いに困ることはわかるんですけどね。
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NASAでロボット開発をしていたランドール・マルロー氏の著書。
「野球のボールを高速で投げたら?」「海から海水を抜いたら?」「太陽が突然無くなったら?」などなど、約60個のありえない質問に真面目(?)に答えるという内容。
特に気に入ったのがヨーダのフォースを測定する話。ピーク出力は19.2kwで馬力に換算すると25馬力、小型の電気自動車に搭載されているモーターとほぼ同等の出力で、料金に換算すると1時間当たり2ドルで意外とリーズナブルだ。
以前に別の本で読んだ系外惑星の観測方法や、核推進力を利用した巨大宇宙船建造計画とか、知っている話題も載っていて非常に面白かった。ちなみにルークのピーク出力は400wらしい。
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苦手だった理系の本なのに
なぜか興味がわいてしまう。
本来、理解するのは難しかったり
人より時間がかかっちゃうかもしれないけれど、
キライではないのだろうな。
などと思いつつ購入。
カバー、本文あらゆるところに登場する
棒人間が可愛くて購入した、というのも
もう1つの本音でした。
もし、~をしたらどうなるか?
という質問に対して、全力で答えを出していて面白い。
その答え(結果)がスケール大きすぎて笑えてしまう
ものや背筋がぞくっとしてしまうような
ものもあり、読んでいる間は私の脳は大忙しになります。
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「もしもこうだったらどうなるの?」というありえない状況についての質問に、科学的な観点から少々飛んだ回答をするアメリカのウェブサイトを本にしたもの。質問の例は、こんな感じ。
・地球がいきなり自転を止めたらどうなるの?
・投手が光速の90%の速さの球を投げたらどうなるの?
・使用済核燃料プールで泳いだらどうなるの?
・地球の人がみんなレーザポインタを月に向けたら月の色は変わるの?
・元素周期表を本物の元素で作ったらどうなるの?
・地球にいる人が全員一斉にジャンプするとどうなるのか?
・マシンガンを束ねて下に向かって撃つと飛べるか?
・毎秒1フィートの速さで上昇するとどんな死に方をするか?
・地球の周回軌道に打ち上げられた原子力潜水艦はいつまで持ちこたえられるか?
・ステーキを空から落とすといい具合に焼ける?
・コップ一杯の水がいきなり半分空(真空)になったらどうなるか?
・いきなり体の中からDNAがなくなったらどうなるか?
・太陽系の他の惑星でセスナを飛ばすことができるか?
・どのくらい超新星に接近したら致死量のニュートリノを浴びることができるか?
・マリアナ海溝の底から水を抜くとどうなるか?
・暴風雨に含まれる水分がすべて寄り集まってひとつの巨大な雨粒になって落ちてきたらどうなるか?
・中性子星と同じ密度の弾丸を発射するとどうなるか?
答え。たぶん、どうでもいい。
お気に入りを挙げるとすると、中性子星密度の弾丸や元素周期表、コップ半分が真空になる話などか。
まあ面白い感じなのだが、So what?でもある。でも、たぶんそれでよしなんだろな。
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「もし、こうだったら」。誰もが素朴な想像をしたことはあるだろう。そんな想像を著者は科学的に考えて思考実験してくれた。最初の疑問は実にくだらない。でもそれにきちんと答えて、回答をもらえるのが楽しいのだ。「空想科学読本」という本があるのだが、本のコンセプトはこれに近い。面白おかしく説明しているのが共通している。本書の方は怪獣が登場したりはせず、もっと身近な物理現象を極端にしていくとどうなるかを題材にしている。そういう意味では物理とかに興味がある人の方がとっつきやすい。
この本を中学1年生の息子に読ませてみた。「空想科学読本」を全巻読むほどの科学好きではある。で、感想は、「面白い。3回読んだ。一番おもしろかったのは、人類総がかりでレーザーポインターで照らしたら月の色は変わる?の話だった」ということだ。
そう、子供でも読めるので、夏休みの自由研究の題材に困ったら、この本のテイストで何か考えるのはいいのではないかと思った。実験はできるが考えることはできるので、これも自由研究の1つにできるに違いない。
最後に、私が面白いと思ったのは、コップの中の水の半分が急になくなったらどうなるかの話だ。派手さはないが地味に面白かった。
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ゆとり世代で物理は中学止まりの文系には難しすぎました!!
非現実的な質問に対して、真面目なのか遊んでるのか分からない科学的考察・解説の壮大さと、その質問ゆえに湧き出るアホらしさが面白かった
けど、残念ながら理解は出来ない
そして果たしてたどり着いた応えが合ってるのかも分からない 大体核爆発が起こるのも謎…
結局知識不足で説明の途中から理解が追いつかなくなるので、ふーんって軽く捉えて読む感じになってさまった
著者は物理学専攻でNASAで働いてた経歴の持ち主らしいので、理系や物理が好きな人には面白いんじゃないかなぁと思う
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副題にもなっている「野球のボールを光速で投げたらどうなるか」(実際の質問は「光速の90%でなげたら」だった)という質問をはじめ、ウエブに寄せられた突飛な質問に著者が自身の科学的知見に基づき、ユーモアを交えて回答している本。著者のランドール・マンローはサイエンスライターなのかと思ったら、現在はウエブマンガ家をやっているとの事(本書内のイラストも著者)。ただ、大学では物理を学び、NASAでロボット工学者として働いた異色の経歴をもつ。回答内容には数式を用いることもあるので、バリバリ文系の私には理解できないところもあったが、そこを差っ引いても十分面白い内容だ。冒頭の質問以外では、「元素周期表を現物で作ったらどうなるか?」と「地球にいる全員が月に向けていっせいにレーザーポインターを照射したら、月の色は変わるか?」が面白かった。回答は本書をご覧ください。
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著者の運営するインターネットサイトに読者から寄せられた「もしも光速に近いスピードでボールを投げたら、どうなるか?」などの質問に、著者なりの仮定を設けて、できるだけ科学的な思考過程で答えを紹介する本。質問はほかにも「どのぐらの出力のレーザーポインターで照らしたら、月が満月になるか」、「元素周期表を実際の元素の実物で作ったらどうなるか」、「太陽系の惑星、衛星のうち飛行機が飛べそうなのはどこか」など全部で70~80ほどあり、その中に誰にでもいくつかは興味が持てる質問があると思います。基本的には実現不可能な現象(冒頭の例みたいに)に対する思考実験をとことんやり抜くという内容で、考察過程はかなり科学的に詰めてあります。高校までに習う物理、化学、地学の知識でほぼ回答されているので、高校生ぐらいに本書に掲載されているような質問を投げかけて、各自で適当な過程を設けて科学的に考察して回答する、などの練習をさせれば頭の柔軟性とか、理論的に考えるとかのトレーニングになりそうです。これらの質問には唯一の正解など存在しない以上、回答者なりの仮定の設け方や思考の進め方があるのですから。穴埋め式の問題に慣れ切った硬直した思考パターンからの脱却には効果ありそうな気がします。