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つまをめとらば みんなのレビュー

154(2015下半期)直木賞 受賞作品

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みんなのレビュー95件

みんなの評価3.7

評価内訳

95 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

新鮮な風が吹いたような

2016/01/30 08:19

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

第154回直木賞受賞作。
 直木賞としては久しぶりの時代小説の短編小説集の受賞である。
 表題作を含め6つの短編が収められている。
 作者の青山文平氏は受賞作家歴代二位の高齢受賞ということで話題となったが、現代では67歳の年齢だからといって驚くには価しないだろう。それにこの作品を読む限りにおいて、実に若々しい。
 選考委員の一人宮城谷昌光氏は、この作品を「知的でユーモア、爽快感がある」と評しているが、今までの時代小説になかったセンスのような気がする。

 一汁三菜が和食の基本と言われるが、青山氏のこの作品はその中に西洋風の汁やおかずがはいっているような感じがする。
 食する側からすれば、少し違和感を感じるかもしれない。けれど、それが美味であればその違和感もやがては満足感になるし、違和感そのものが新鮮に感じるようになる。
 青山氏の作品にそんな風味を感じた。

 「つゆかせぎ」という短編から青山氏の作風の魅力をみてみよう。
 妻に先立たれた主人公は妻が生前密かに戯作者であったことを知る。妻が嫁いできたのも、自分の俳句の才能を信じてのことだったということを今更ながらに思い知る主人公は、妻はいつまで自分のことを信じてくれていたか思い煩う場面がある。
 その後の場面に、「あまい、あまい」という甘酒売りの声がはいる。
 ここで、私は唸ってしまった。
 たまたまそこに甘酒売りが通りかかっただけであるが、懊悩する主人公の思いそのものが「あまい」と描くのではなく、甘酒売りの売り声に語らせる妙味は、いかにもでもある。
 青山氏のうまさはこういうところにあるのだろう。

 さて、表題作の「つまをめとらば」である。子供の頃よりの友達であった二人の武士が、時を経て再会してみれば、互いに知らないことばかりの日々を過ごしていたことに気がつく。
 一人は何度も結婚に失敗し、もう一人は一度も結婚していない。ところが、子供の頃にようにしばしば同じ時間を過ごしてみると、なんとも心地よい。年老いてこんな生活もいいかと思い出すのであるが、そこにもまた女人の影が。
 なんとも暖かで緩やかな作品だ。
 受賞作として、いうところなしの佳品である。

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紙の本

派手な殺陣はない作品ですが

2019/01/30 11:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「つまをめとらば」は第154回直木賞を受賞している。全く受賞に対して文句のつけようがない作品である。他の作品も派手な果し合いや殺人の場面があるわけではなく、というかたんたんと話はすすんでいくのだが、江戸時代も今の世の中も「女というものを扱うことの難しさ」ということにかけては何にもかわりがないということだけはわかった。といっても、私にそれほどの深い経験があるかときかれれば、「いや、それほどのことはござらん」としか答えようがないのであるが。「ひともうらやむ」の世津などは、何を考えているのかわからない。男の気持ちをもてあそぶのはいいかげんにしてほしい

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紙の本

女の本質

2016/04/30 22:48

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投稿者:オラフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

昔はオンナは女らしく、オトコは男らしくいることが求められていた。だから、時代小説にすることで、女の強さや危うさがくっきりと浮き彫りになる。
私自身女であるが、男というのは自身を強く見せているものの、本当は弱く決断力に欠ける性質を持つと感じていた。かいかぶりかもしれないが、男は頼りにならなくて、私のほうが男らしいと思うことがある笑。
“あらかたの男は、根拠があって自信を抱く。根拠を失えば、自信を失う。”
“けれど、女の自信は根拠を求めない。女は根拠なしに、自信を持つことができる。”
これを読んで、そうか!と思った。肝心要のとき、何故だかエビデンスがないのに実現できる!と思える攻めの自分がいた。これは私が女であるからだ。
現代は女性・男性の違いが曖昧になってきている。文化的な性の違いは悪いことではない。古き日本人の精神をもう一度思い出して、自分の女性としての精神や振る舞いを考えさせられる作品である。

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紙の本

いろんな夫婦についてのはなし

2016/04/13 18:04

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投稿者:よしくん - この投稿者のレビュー一覧を見る

直木賞受賞作です。
短い話が6つほどある本です。好きな話から読んでいっても大丈夫です。
少しエッチな内容もありましたが、すごくわかりやすい文章なので苦痛なく読めました。
ただし江戸時代の役職名がけっこう出てくるので、後日読んだ父がやや苦労していたようです。

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紙の本

現代に通ずる、夫婦の話

2016/03/11 10:28

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投稿者:nonnon - この投稿者のレビュー一覧を見る

武士の時代の話だと思って読み始めたが、現代の夫婦にも通ずる、また、夫の考え方、サラリーマンの考え方や勤め方等、心に響くものがたくさんあった。

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紙の本

優しい気持ちになれます。

2016/02/13 14:33

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投稿者:うえちゃこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

町民だけでなく武家に嫁いだ女たちにも随分自由な時代だったのでしょうか。
なんだかこの時代に親しみを感じました。
どの話にも、力強く生きる女たちへの男たちの優しいまなざしが、美しい文章の端々ににじみ出て、しばし心地よい読後感にひたりました。
ここに収められた6つの話のなかで、最後のお話「つまをめとらば」は「つゆかせぎ」「逢対」の後日談と感じるのは私だけでしょうか。

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紙の本

快い読後感

2017/01/21 19:15

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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る

良い読後感のある作品でした。
戦が無くなった江戸時代に生きる武士に託して、「人はどう生きるか」を見事な読み物に仕上げられています。

現代も閉塞感に覆われているとは度々言われていますが、戦が無くなった太平の世の武士の多くも似たような、あるいはそれ以上の閉塞感を感じていたのでしょうね。戦をする者という一番の存在意義が失われた時代なのですから。

第154回直木賞を本作で受けられていますが、それに値する作品だと思います。

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紙の本

6編それぞれに

2016/03/20 11:52

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投稿者: - この投稿者のレビュー一覧を見る

直木賞受賞作ということで、6編の短編を一気に読みました。どの作品にも、それぞれの味わいやユーモアが感じられて、おもしろかったです。審査員のどの方もおっしゃっていたようですが、藤沢周平さんの小説と似たような雰囲気がただよっていて、山田洋次さんに映画化していただきたいです。一人ひとりの人間がどこにでもいるような、悩みをかかえながら人生を送っていく、そんなイメージで読んでください。

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紙の本

短編より長編が向いていると再認識

2015/08/22 18:15

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投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る

青山文平の作品としては少し物足りない感じがする。時代背景などはしっかり書かれていて質の高さを感じるのだが、ストーリーがあまりよくない。読後の満足感がこれまでの作品ほど高くはなかった。そもそもこの作者のじっくりした粘りのある書き方は短編より長編に向いている気がする。長編だとその細かい考証や丁寧な描き方によって話の奥行が深まるが、短編だとそれが生かしきれない印象を受ける。今回の作品も、題材はそれぞれにいいものを扱っているので、できたらこれを長編、せめて中編くらいの長さで読めたらよかったなと思う。
もっともこういう辛い評価をしてしまうのも、本格時代小説を書く作者、という期待と信頼があるからなのだが…。

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紙の本

きっと新感覚の時代小説。

2018/11/15 23:36

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投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

歴史小説とは、史実を元にして、あやふやな部分に
肉付けをして活写するものと思っています。
これに対して時代小説とは、舞台装置をその時代に合わせた、
史実に残らない自由な物語と思っています。

でも自由とはいえ、その時代のもつ雰囲気ってあると思うのですね。
この小説は、その固定的な思い込みを、いい意味で
裏切ってくれました。

直木賞受賞ということで手にしました。
歴史・時代小説は数えるぐらいしか読んでいないため、
期待と不安で読み始めました。
結果的に自分の趣味とずれた部分はありますが、
新感覚の時代小説だろうとの印象を受けましたので、
そこをお伝えしようと思います。

庶民的な武士というと言葉がおかしいのですが、その他雑兵の
武士たちが嫁をもらった時のあれこれを書いた作品です。
武士といっても、江戸の太平の世の中です。
仕官して禄を戴けるかどうか、高いお役目を得てお目見えの身分に
なれるかどうかといった、小役人たちが主役です。

天女様と評判の女性と結婚したり、つゆかせぎというちょっとした
娼婦まがいの日雇い女と出会ったり、左遷された先に住んでいた
気性の激しい女とやり取りをしたり。

意外なのは、女たちはいずれも町人という設定なのです。
名もない女たちがたくましく生き、のほほんとした小役人どもを
尻に敷き、振り回すのです。
女は分からん、怖いといい、男所帯の平穏さに心安らいでいます。
そもそも小役人とはいえ、町人に近すぎる感じに違和感が
あるのですが、お武家様ではない等身大感を出すことで、
現代の読者にピントを合わせています。

これまでの時代小説の女たちは、男を立てる形で、表には出ずに
たくましく生きるという描かれかただったと思うのです。
この作品では、女たちを全面的に押し出して、
男目線でやきもきする様を描いています。
時代小説風の現代小説のように感じました。

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紙の本

出来不出来

2016/02/06 22:49

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投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

表題作の「つまをめとらば」は、子供の頃から親しい年配男2人の女性感、夫婦感といったところか。下働きにきた佐世に注目。ただ、6編全体、文章にリズムがないため読み辛い。最初の「ひともうらやむ」は、後半が粗く、ち密な物語が望まれる。直木賞受賞に際しては、山本周五郎、藤沢周平の流れと紹介されたが、むしろそれは、先に同じ賞を獲った葉室麟氏で、青山氏はかなり劣る。

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2015/09/29 21:43

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2016/01/10 09:03

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2015/12/23 22:20

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2016/02/29 09:19

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