紙の本
太平洋の深海底で見つかった巨大火山の謎を追った興味深い科学書です!
2020/02/13 10:55
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、2009年に発見された日本から約1500キロメートル東の太平洋の深海底にある高さ30キロメートル、面積は日本の国土に匹敵する超巨大火山について、それがどのように作られたかのかを地球規模のプレート理論などを使いながら、解説した画期的な科学書です。内容構成も、「第1章 海底に世界一の火山を発見」、「第2章 世界中に分布する超巨大火山」、「第3章 マグマをつくる地球内部の運動」、「第4章 大陸を分裂させる巨大火山」、「第5章 地球をつくる巨大火山」、「第6章 大量絶滅を引き起こした巨大火山」と地質学、地球学に興味がある人にはたまらない内容となっています。ぜひ、一度、手に取ってお読みください。
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海底火山の迫力
2015/12/30 12:22
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投稿者:ぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る
海底にある巨大火山の話は初めて知りました。
壮大な地球の営みを知ることができ、非常におもしろかったです。
人間の悩みなど、吹けば飛ぶようなものですね。
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地球上の陸と海底に、2 億年以内のものだけで108の巨大火山 LIP (Large Igneous Province) がある。そのことも大きさも知らなかった。太平洋の赤道下にあるオントンジャワ海台が大きいが、知っている地形では今デカン高原になっているデカン・トラップが LIP で、6600-6550 万年前に噴火した時の溶岩が固まったものである。
LIP の調査、説明から始まり、マグマが地球内部でどのように生成されるか、プレートテクトニクス、生物の大量絶滅と LIP 活動の関係までを説明してくれる。
研究すべきことが山積しており、研究者が不足している分野である。
方々で断片的に得た地学の知識が一つに結びつき、とても面白かった。
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現在活動中の火山は世界中に数多くあるが、1億年前には日本列島の何倍もの大きさの超巨大火山がいくつも活動していて、プレートテクトニクスによる巨大大陸分離の動力源になっていたらしい。
それを探ることは、そもそもマグマはどのように生成されるのか(マグマは基本的に地表近くの地殻とマントルの境目でしかできない)、マントル対流はどうやって起きるか、地磁気はどう起きるか、何故反転するか等の疑問の解明につながるという。
まだまだわかっていないことだらけのようだが、わかっていないことを知ることも面白い。
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超巨大火山はどうできたのか? 大陸移動やプレートテクトニクスの原動力を生み出すマグマとマントルと、地球内部のふしぎな関係が見えてくる。
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御嶽山噴火などどうしても個々の火山に目が行きがちな火山学。それよりもスケールの大きい研究についての本。
プレートテクトニクス、プレートの沈み込みと火山の関係、溶岩プルーム、などについて学べた。
プレートが沈み込むとき大量の海水がマントルに引きづりこまれそれが岩と混ざることで融点が下がりマグマが上昇できる、と。地球とはなんと不思議な星か。
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●マグマがどのようにしてできているのか、実のところわかっていない。様々なマグマ成因論が提案されているが、その場を見ることができないため確かなことは言えないのだ。広い宇宙のことはおろか、この地球のことでさえまだわからないことがたくさんあると思うと、感慨深くさえある。
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https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057380