紙の本
読み途中
2016/02/18 23:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:坪井野球 - この投稿者のレビュー一覧を見る
まだ読み終えてません。
なぜレビューを投稿したかというと、星ひとつの評価にすこし驚いて確認したところ、(おそらく)ブクログ経由の未評価が機械的に星一つとして処理されているようで。
いい本(かはまだ通読してないのでわかりません)が、誰も得しない形で嫌われてしまう状況が厭だし、公平性を担保する意味でも星4つ暫定的に付けてみました。
本当はサイト内掲示板なり、要望欄なりにアクセスすべきと思いますので(このあとそうします)、不適当でしたら削除してください。
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【読み返すたびに泣いてしまう。読者の思いと考えを、これほど的確に言葉にしてくれた少女漫画評論は、ほかに知らない。――三浦しをん】 少女マンガが初めて論じられた伝説の名著!書き下ろし自作解説。
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少女マンガについての本。
とはいえ少女マンガだけの話じゃないから、萩尾望都しか読んだことのないぼくでもぜんぜん楽しい。
楽しい文体だけど、けっこう難しいような気もする。でもやっぱり楽しいから読めちゃう。
最初の、倉多江美論からして、「倉多さんの世界では、通常の世界よりも三分の一だけ、水分が足りません」と来る。なにをもってそんなことを言うのかと思えば、中点(・・・こういうやつ)の数である。何を言ってるんだと読み進めるうちに不思議と納得してきて、あっと言うまに読んでしまったものである。
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著者の少女マンガ批評です。前篇では、倉多江美、萩尾望都、大矢ちきと猫十字社、山岸凉子がとりあげられています。
わたくし自身が多少その作品に親しんでいるのは萩尾と山岸ですが、この両者にかんしては、著者の文章のなかではかなり正統な批評のスタイルで書かれています。本書が著者のはじめての評論作品ということもあり、また両者の作品の文学性に真正面から向きあおうとした結果なのかもしれませんが、もうすこし後年の著者であれば、またちがったスタイルがえらばれていたのではないかという気がします。
とくに山岸凉子論では、「性」という問題をかかえ込んでしまった「少女」の運命を、河合隼雄の児童文学論にも見られるような上空飛行的な視点から論じているところに、多少違和感をおぼえます。もっとも、河合があくまでユング的な魂の成長というテーマに議論を回収していくのに対して、著者は「少女」たちが世界へと解放されていく方向性を見いだそうと努めている点に、ちがいがあるということは可能でしょう。大塚英志らによる後年の「24年組」論でくり返し論じられるテーマをいち早く掘り起こしたものとして、著者の先駆性は認められるべきだと思います。
倉多作品にかんしては、そのなかで用いられている「点」に注目するところから、その作品世界全体についての批評をみちびきだしてくるなど、著者らしいユニークな着眼点が示されています。