紙の本
メソポタミア文明を築き上げたシュメール人が残した神話16話を収録した貴重な書です!
2020/04/18 09:43
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、古代シュメール人が残した神話や伝説を16話厳選して収録した神話集です。同書の神話は原典に忠実に翻訳し、適宜注釈を付けて読み易くなっています。シュメール人というのは、世界四大文明の一つチグリス・ユーフラテス川の流域に栄えたメソポタミア文明を築き上げた人々で、彼らは楔型文字をもち、多くの神話を記録していました。同書では、これらの記録された神話の中から、比較的有名な「洪水伝説」や「エンキとニンフルサグ」、「ギルガメシュとアッガ」、「ウルの滅亡哀歌」、「イナンナ女神の歌」、「ババ女神讃歌」、「シュルギ王讃歌」、「悪霊に対する呪文」などが収録されています。シュメール神話を読める非常に貴重な一冊です!
電子書籍
シュメール人の神話
2022/04/07 20:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
シュメール人の神話が複数載せられている。世界最古の物語であるシュメール神話について訳と解説がわかりやすく面白い。
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粘土板に楔形文字で記されたメソポタミア文明下のいろいろな物語の翻訳本。ギルガメシュ王の話が載っていたので読んでみたが、掲載量が少なくてちょっとがっかり。あと、ゲ本の散逸、破損が多く空白となっているところも多く、素人にはちょっととっつきにくい。物語風になっている本があれば、先のそちらを読んで、さらに興味があればこの本を読むと良いと思った。
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おそらく最新の日本語訳であろうシュメール神話集。手っ取り早くシュメール神話を読みたい人にはかなりオススメ。神話だけではなく讃歌なども収録されている。
文章は叙事詩の翻訳ともあり、頭に入ってきにくい部分もあるが、滑らかな文章にするための修正が()付きで施されているので、なかなか理解できないというほどではない。
解説が短くとも詳しく物語やその背景について語っているので参考になる。
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シュメール神話のみを扱った書籍。古代の文章ということもあり文字の欠損が多くて読みにくいが、シュメールについて知りたいのであればオススメです。
価値観がぶっ飛んでいて不謹慎な描写も多いですが、そこが面白いです。
シュメールの格言と諺の紹介があり、こちらは現代と通じることがあるので、現代人はシュメール人と同じ悩みを抱えているのも面白いです。
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シュメール神話や当時の格言、哀歌や讃歌などいろいろなジャンルの文を取り混ぜて収録されている。洪水伝説のみならず「〇〇の頭を高くする」という表現や楽園の元描写?と取りざたされているらしい部分など、聖書との文化的つながりを確かに感じられた。イスラエル民族の痕跡が発見される800年以上前の文化が受け継がれているのをこうして目の当たりにすると感慨深い!また、女神イナンナとの結婚を巡り農夫と牧夫を引き比べて争う歌など、けっこうコミカルな部分があって面白かった。
1960年代?の本だった「ギルガメシュ叙事詩」にも収録されていた「イナンナの冥界下り」もこの本では大幅に分量が増え、物語らしい体裁が整っていて、考古学的発見やその研究が進んでいることがよくわかる。何十年か後には、また新しい物語、新しい断片、新しい読みが読めるのだろうか?
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古代オリエント学者 杉勇氏、尾崎亨氏によるシュメール神話の翻訳アンソロジー。「洪水伝説」や「イナンナの冥界下り」など有名な作品をはじめとして16の神話や諺・格言集まで収録されています。学術的な翻訳のため物語として楽しむには少し難解だと思います。また、独特の繰り返しも多く、やはり歌や朗読など音として聴くものなんだと思います。格言や諺では時代が移り変わっても人間の本質はあまり変わってないなと感じるところも。せっかくなので旧約聖書やギルガメシュ叙事詩などと比べて読むのが楽しいと思います。