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紙の本
もう一つの日本
2021/03/14 21:39
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投稿者:司馬青史 - この投稿者のレビュー一覧を見る
蝦夷共和国――。
それは、近代日本に芽生えた可能性、もう一つの大日本帝国の形。
幕末という激動の時代、明治政府の目指す日本とは異なる日本が示された。
榎本武揚が示し、実現した形。それが蝦夷共和国だった。
蝦夷共和国は、一般に言われる完全な独立国を目指したものではないだろう。また、その後の歴史を考えても、完全な独立国として自立する事は難しい。
榎本自身も日本から自立した、完全な独立国を目指したわけではないだろう。
では、榎本武揚が実現した蝦夷共和国とは何か?
それは、明治政府による中央集権の大日本帝国の否定。
江戸時代に完成した地方分権の流れを汲んだ大日本帝国。明治政府による本州、榎本の蝦夷共和国、そして琉球王国からなる連邦型の大日本帝国。
それこそが、榎本自身が夢見た近代国家・日本の理想ではなかっただろうか?
もちろん、これは筆者の勝手な想像に過ぎない。
しかし、今のような時代だからこそ、この本はあの時代のそんなもう一つの日本の形を考えさせてくれる。
歴史にifはない。しかし、それを考える喜びと今こそ必要な日本の形を思わずにはいられない。
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