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紙の本
物語の力と政治
2021/09/20 10:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L療法 - この投稿者のレビュー一覧を見る
存する神話群から、『古事記』以前の元神話群が、どのように編纂されたのかを問う。
『古事記』は最も洗練されたものであり、政治的編み物として、半ば死んだ神話との指摘は重要で、明治以降も、日本神話は編纂されてきた。
半ば死んでるとはいえ、偽神話ではなく、日本の深層に力を振るうもので、物語がもたらす力の大きさと、その効果を意識していた、政治的な意識。
古代日本で文化人は、渡来系の人が多く、中国や朝鮮などの史書の編み方なども参考されたのだろう。
魏の国に、鬼道の国と捉えられていた、呪術的心性は、断片的であり、改変や、偽造などもあり、詳らかではないが、比較神話学や、文化人類学的知見が、おおよその姿を捉えようとしている。
ここ何年かで、敗戦以来の日本の書き換え作業が行われて、一応教育を受けてきたはずの人々までもが、それに乗っかっていくのを見ていると、神話とは常に蠢くものであると感じる。
紙の本
日本の神々の信仰からその神々による国家形成にまで迫った興味深い書です!
2020/03/21 10:42
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、私たちが知っている神話の世界に登場する神々、例えば、天照の神やイザナミノミコトなどはもともとは一地方の霊格であったにも関わらず、どのようにして日本神話を代表する神々にまでなっていったのかを探った画期的な一冊です。同書は、歴史学、民族学、比較神話学といった学問領域を駆使して、古代の信仰や祭祀の形成から古代国家の形成にまでに迫ったに興味深い書となっています。内容構成も、「第1章 イザナギ・イザナミ神話の形成」、「第2章 スサノヲ神話の形成」、「第3章 アマテラス神話の源流」、「第4章 伊勢神宮とアマテラス」、「第5章 日本神話を歴史とするために」といったテーマで解説されており、読者を惹きつけてくれるものとなっています。
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