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著者は心療内科医として、全国初の女性クリニックを開設した海原純子さん。復興庁心の健康サポート事業統括責任者を務め、現在は日本医科大学特任教授をされています。
もともと女性のストレス性疾患と向き合ってこられた著者ですが、今回男性のストレスに関する本書を書かれた理由についてこう言っています。
「現場にいて男性たちの『限界感』を感じるからだ。かつての終身雇用や年功序列が突然消え、人員削減の嵐が吹きまくり、(中略)ストレス要因の多い時代に適応できなかったり、これまで積み上げてきたキャリアを活かせずプライドを失ったり、新しいシステムに過剰に適応しようとしてがんばりすぎたりして、自分自身のアイデンティティーを見失っている悲鳴を感じるのである。」
グローバル化が進み、技術や顧客嗜好の変化が激しくまた複雑になっていく中、社内では人員は増えるどころかリストラで減っていく。一人ひとりがカバーしなければならない業務範囲は広がり、責任も重くなる一方。そこにかかるストレスは相当なものです。
本書では、そのようなストレス要因をアイデンティティーの危機という視点からとらえ、そこから回復するための提案について書かれています。豊富な診療経験に裏打ちされたその言葉の数々は、まさに限界感を感じていた自分の心にすうっと染み込み、腹にストンと落ちました。
では、僕がチェックした部分をまとめます。
・不安材料に対して、対策を考え実行し、そのことの専門家と話し合ったらそこで手放す、と自分に言い聞かせるといいですよ。
・能力主義の階層社会では、人は能力の限界まで出世してしまい、有能な平社員は無能な中間管理職になる。高い地位が高いスキルを必要とするということではなく、今までやっていた仕事と別の能力を必要とする、という意味である(ピーターの法則)。
・「捨てた人生」を拾ってみる。今、あなたが築いた地位や社会の中の場はきちんと維持する一方で、更にもっと高い地位や収入など外的条件を求め続けるのをやめてみる。そして外に向けて求めるエネルギーを別のものに向けてみる。それはかつて殺したり捨てたりしてきた「もう一つの人生」を一つ選んで今の人生に贅沢に加えてみることだ。贅沢に加えるというのは、「それで収入を得なくてよい」「それで評価されなくてもよい」「それで結果を出さなくてよい」、それをするプロセスに喜びを見出せることをする、ということである。
・メンタルヘルスを維持するのに不可欠なのは、深呼吸、適度に体を動かすこと、睡眠、気持ちを話せる仲間や家族、自然とのふれあい。
全体を通して読み進めていくと、それぞれの状況に合ったアドバイスを見つけることができると思います。
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男がつらいのは相対評価や「男」という役割分担で結果を追い求めるあまり感情を押し殺すことにあるのかな。
相対評価ではな自分のペースできる絶対評価の趣味を持つことの大事さが書かれていたことが印象に残った。
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最近,公私ともにストレスにさらされているので,その対策に読んでみた.まああまりヒントはないな.ストレスを軽くする方法は書いてあるけれど,それができないからストレスは溜まっていくわけで...
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悩みどころにつき「男性限定じゃないぞ」と思うこと、多々あり。(でも男のほうが弱さを見せられない的なところはあるのかな。。)
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自分が壊れていたと思う時期がある。リストラ扱いの自分を受け入れることができず仕事は無味乾燥なものになり、家庭に居場所はなかった。友達とアルコールのおかげで気を紛らせて何とか自分を取り戻したというか、別の自分になってみることで霧が晴れた。
だから「嫌な中で自分の居場所を見つけていく。自分の居心地をよくする」って言葉はスゴく賛成だ。環境のせいにするのではなくて、オイラが変わることの方が近道だった。しかも自分が憧れてきた人に変わろうとしたことで今まで見えなかったものが見えてきた。実は体を大切にしてちょっとだけ鍛え直しただだけだ。気持ちを鍛えるのは難しいけど、体力が付いてくるとしぜんに自信がついてきたから不思議だ。苦しいかどうかは自分が決めていたんだと思う。外で負け込んだ既婚男性が家庭に安心感を求めているっていうのは耳が痛かったな、オイラもそうだった。家庭を大事にしてこなかったオイラにはそんな甘えは許されなかったけど(笑)「男はなぜこんなに弱いのか」っていうタイトルでもいいかも‥
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ストレス対策としては以下の5つを整えると有効
•睡眠
•深呼吸
•適度な運動
•家族や仲間との会話
•自然とのふれあい
個人的には本書で述べられている首尾一貫感覚を持つことが良いと感じた
首尾一貫感覚は次の3つから成り立っており
•将来や先行きの見通しがつく
•何があってもなんとかなるという感覚
•起こることには意味があるという感覚
こうゆうことは起こりうることで自分としてはなんとかやっていけるはずだし大変だけど意味があると挑戦する姿勢を持つことが大切。
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中学生の終わりころから高校生の頃にかけて
なんだか女同士のメンドクサイ繋がりに疲れてしまい
男の友達の方がさっぱりしてて楽しいなぁ。。。と思った時期がありました。
それからしばらくしたらまた
『やっぱ、女同士サイコー!!』に戻ったんですけどね。
今、中年以降の男たちが危ないらしい。
仕事に邁進し社会的な地位を昇りつめていくことだけに凌ぎを削ればよかった時代は終わり、
努力しても報われず、仕事ではITの波から落ちこぼれ
家庭では孤立し、心を病んで著者のクリニックを受診する男たち。。。
男は弱みを見せず、泣きごとを言わず、仕事こそが生きがい
・・・そんな理想の男性像を信じて生きて来た男たちは自分のアイデンティティを確立することができず苦しんでいるのだ。
あの頃一緒にバカ話をして笑い転げた気のいい男子たちも、
今頃中年のおじさんになってもがいているのだろうか。。。
女たちよ、この前代未聞の男たちの危機を前に
もう少しだけ男を甘やかしてあげてみてはどうだろう。
女の懐の深さに、余計頭が上がらなくなっちゃうかしら?!
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海原純子さんの講演会にも言ったことがあるが、事例とその分析はやや簡単すぎるきらいはあるが、非常にわかりやすい。
今回の本は、男性という悩みを言わない方がよいという男性らしさに縛られた男性が現代において苦しんでいるということに焦点を当ててまとめられた本である。
男らしさに縛られて、隠れアル中になっている男性、評価が厳しい時代にあやふやな人事評価の中で苦しんでいる男性、上司や部下の関係の中で苦しんでいる男性、自分の未来に対して絶望して苦しんでいる男性、結婚する/しない選択の中で苦しんでいる男性、突然訪れた悲劇に対して、周りのサポートの中で復活してきた男性。
支援というのは4つあり、直接支援、情報支援、共感支援、援助への期待への支援があるそうだ。直接支援のみを支援と考えがちな男性は、他の支援も考えられるような柔軟な考えをしたいと思う。
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仕事に家庭に苦しむ「男」のため、心療内科医である筆者がこれまでに出会った、いろいろな「男」の実例を紹介しており、共感する部分も多く参考になる。
メンタルヘルスを維持するのに不可欠なのは、深呼吸、適度に体を動かすこと、睡眠、気持ちを話せる仲間や家族、自然とのふれあい。との基本的な考え方。
また紹介されている「首尾一貫感覚」は参考になる。①把握可能感(将来や先行きの見通しがつくという感覚)②処理可能感(何があってもなんとかなるという思い)③有意味感(出合うことや起こることには何か意味があると思えること)の3つの感覚である。
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タイトルから男性学の視点で書かれた本かと思いきや違った。
精神科・心療内科医である著者がエリート男性、正規社員の男性を診察したことから導かれたメンタルヘルスに関しての現在地のレポートといった感じ。
なので男性学寄りの本が読みたかったわたしのような方は「まぁ参考になるかな」といった程度で読んだ方がよい。
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社会的地位や責任、職の不安定、人間関係などからくるプレッシャーで心の病を持つ男性の実際を紹介。
このようになる男性はいつの世も居ただろうが、最近はとくに「限界感」を感じるそうだ。
対処方法は割と一般論。
深呼吸をする、適度な運動を心がける、睡眠を十分に取る、気持ちを話せる家族や仲間をたいせつにする、積極的に自然とのふれあう。
視点は面白かったが、得るものは少なかった。
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制度が変わり人員削減の嵐が吹きまくり社会の仕組みが様変わり、存在価値やアイデンティティーを見失った男性たちの「限界感」をひしひしと感じる。気晴らしでは乗り切れない、より根本的な対策が必要がある。
現役第一線で働く男性の事例多数。何も考えずに働いていれば幸せだった時代は終わっちゃったんですね。
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可もなく不可もなく…といったところでしょうかね。メンズはやはり社会的な動物ということでしょうか…僕はあんまりその、会社内での評価とか気にしないからその感覚がよく分かりませんでしたなぁ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
著者のストレス軽減策みたいのがつらつらと述べてあるところは読むのしんどかったですねぇ…そこまでつらつら述べなくていいよ、という…。
まあ、男女ともフルタイムで働く人が増えて、正規雇用が減って…社会構造が目まぐるしく変わる中で人々がそれにまだ対応できてない! って類の本でしたねぇ…さようなら。
ヽ(・ω・)/ズコー
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男らしさで苦労している人は多いと思われる。著者の女性目線で垣間見えてくる男性に対する苦労話の事例がかなりあるあるなので怖い
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所要時間:3.5
印象的な文章:人生の目標を「高い収入を得てみんなから称賛されたい」という承認レベルを求めると、次に進めずいつまでも地位を追い求めたり、地位と収入のために心をいつわることになりかねない。
オススメ度:
身内 4
身内以外 3
過去の自分(20歳) 4
未来の自分(60歳) 2
子供が【25】歳のときに読んで欲しい