紙の本
作文アレルギーは治るかもしれませんが
2015/12/27 20:42
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:栗太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書を読むと、作文アレルギーは治ると思います。今まで書くことに苦手意識を持っていた方も、40分で何かしらの文章は書けるようになるでしょう。そういう意味で、役立つ一冊です。ただ、決して40分で「小説」が書ける本ではありません。
講座で生まれた実際の作品例が載っているのですが、料理に例えると
野菜や肉を切って、とりあえず火を通しました。食べてもお腹は壊しません。素材の良さと、食べる人の状態(腹ペコとか)によっては美味しいかも。
という段階です。
これで「ショートショートが書けました!」と言うことは、業界を盛り上げるどころか、かえってショートショートに対する評価を下げるのではないかと危惧します。
それではいかんと思ったのか、後半には又吉直樹さんとの競作ショートショートも載っていて、こちらはもちろん、人様にお出しするキチンとした一品になっています。
とりあえずお腹は壊さない食べ物から、家族が喜ぶ美味しい家庭料理、金を取って人に食べさせることができる料理、特別の日のディナーに選ばれる料理と、料理にも段階は色々ありますが、本書を手にする人は、少なくとも家族に好評で、お裾分けしても恥ずかしくないレベルの料理が作れるようになると期待したのではないでしょうか?
でも蓋を開けたら、包丁を持って野菜を切ってみましょう。ちょっと肩透かしでした。
また、40分のワークにも疑問が残りました。講座で使用されるメソッドは、確かに誰でも出来る(むしろコンピュータが得意そう)便利なものですが、ガチャガチャポン方式で作り出した作文に、何の意味があるのでしょう。
帯に「小学生からシニアまで、自分の隠れた才能に驚いた!」という言葉があるのですが、私はその人たちに聞きたいです。
40分で誰でも書ける物を量産して、それであなたは満足ですか?
小説を書くと言うことは、単なる作文から一歩も二歩も進んで、自分にしか出来ない何かを表現することではないですか?
色々書きましたが、作文アレルギーのお子様には、良い一冊だと思います。
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実際には44分ですね。まあ大切なことではないですが。
変わった言葉の組み合わせを作って、そこから話を組み立てていくというテクニカルな話に終始してるのでこれぞハウツー本!て感じで好きでした。ちょっと自分でやってみた感じだとこう…変わった言葉を作る段階でつまづいてしまったのですが、方向性としてはわたしにもあっていそう。
どんな小説講座でもそうですが人によって向き不向きがあって、万人向けの講座なんてないのだろうなという気はする。
901
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うーん。発想力が貧困なせいか、あるいは1人でワークをやったせいか、それほど盛り上がらなかったなぁという感じがある。
むしろこれ、パーティーゲーム向けに洗練したら面白そう。
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ショートショートと言えば星新一。
小学生の頃、星新一が好きでよく読んでいました。
この著者は星新一の影響を受けてショートショート作家になったそうです。
ショートショートの書き方のアイデアがわかりやすくて読んでいると自分でも書けそうな気がしてきます。
なんだか久しぶりに星新一が読みたくなった。
この著者の本も読んでみようかな。
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実際に書いてみた。最初はできないと思っていたが、ワークシートを使ってみたら、作ることができた。タイトルはおにぎりの秋。言葉集めから始めて不思議な言葉を作るのがおもしろかった。
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2017/4/23読了
又吉さんのショートショートも収録されてあった
物語の主体やキーを生み出す発想力をトレーニングする
時間制限を設けることで
アドレナリンを加速させる、など、勉強になることも多々あり。
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名詞を探す。全部で20個。
名詞から思いつくことを書く。
名詞と動詞の組み合わせから不思議な言葉を作る。
不思議な言葉から想像を広げていく。
どんなときにどんな良いことがあるか、
どんなときにどんな悪いこと、それ以外のことがあるか。
設定を考える。主人公は?ほかの登場人物は?どこで起こった?いつ起こった?
物語の筋=プロットを考える。「起承転結」「序破急」
それから?それから?と問を重ねる。
参考図書
ボッコちゃん(星新一)、仕掛け花火(江坂遊)、四角い魔術師(井上雅彦)、帰郷(太田忠司)、どうぶつ図鑑(北野勇作)、ショートショートの広場1、黒いカーニバル(レイブラッドベリ)、短い夜の出来事(江坂遊)
星からの1通話(黒井千次)、くんぺい魔法ばなし(東君平)、1千1秒物語(稲垣足穂)
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読書記録です。まだの人は参考になれば。
「ショートショートの本なのに、前置きがすっかり長くなってしまいました。」と著者自身も書いてますが、この前置きがすごく参考になりました。私も星新一のショートショートから、読書にハマったクチなので「読んだら書きたくなる、書いたら読みたくなる。」ただしこの「読んだら」のとっかかりがなかなか難しい!
小学生から毎年提出を迫られる課題図書の読書感想文の宿題。喜んでやってましたっていう子はほとんどいないと思います。そういう読書が苦痛でしかない子どもには、どんなにおもしろい本をすすめても読まない…このメソッドで「書いてみる」から始めてみるのはおもしろいと思いました。我が子にはもう遅いけどね…(^_^;)
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タイトル通り、誰でも書けるように実践的なワークが書かれています。
初めてショートショートを作ってみたのですが、
30分くらいで、とても楽しみながら書けました^^
何より、頭を使うので、本当に作家さんってすごいなぁと改めて思いました。
【シュワシュワのスイカ】
これは、水の代わりに炭酸水を使って丹精込めて作られたスイカだ。
ざくっと包丁を入れると、パチパチと炭酸が弾ける音がする。
食べるとシュワシュワとして、まるでフルーツポンチを食べているよう。
ゆっくりと運ばないと炭酸が抜けてしまうので、育てるのが難しい。
そのため、誕生日や結婚式など、特別な日に食べられる高級品だ。
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書いてみたい!と思わされる本だった。
スモールステップで進んでいくので誰でも手軽に取り組めそう。
小学生も夏休みの宿題に書き方のわからない読書感想文を書かされるより、本書の手順でショートショートを書くように言われる方が余程楽しく考える力も文章力も着くだろうなぁ。
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確かにこの程度なら気軽に始められそう。でも後半にある作品例は押し並べてレベルが高い。特に「ニュース缶」なんてとても秀逸と感じた。さらにそれを凌駕しているのが、最後に披露してあるプロの作品。即興で次々とアイデアを捻り出し、その一つ一つをうまく散りばめた作品として仕上げてゆく構成能力には瞠目した。
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単語と単語から思いついたことを合わせると物語のメインテーマが簡単にできてしまうことに驚いた。
普段、子供の時と比べて頭固くなってるなと思わされることが多いけれど、これなら自分でも楽しく作れそうと思えた。
又吉直樹さんとのコラボ作品がとても面白かった