紙の本
砂漠を中心とした短歌集
2019/09/04 22:16
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投稿者:あいうえお - この投稿者のレビュー一覧を見る
句読点の使い方が美しい短歌集。砂丘律というタイトルだが、砂に関係の無い短歌も多く収録されている。
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家で読み始めたらなんだか通しで読み続けられず、合わないのかと思ったのだけど、すきな喫茶店でピアノの音楽とか聞き流しながら読んでいたらめちゃくちゃ一気に読めた。家で読む短歌じゃなかった。好きな歌がたくさんあるし、散り散りにある馴染みの無いきれいな語彙に、好きなお店を去りたくなくて愚図ってるときのような、はじまっていない後悔に似た気分を味あわせてくれる作者だと思った。
装丁、みんな褒めてるけど寒冷紗はいらなかったんじゃないかなーと思う。表紙の複雑な色味の写真の上に、無作為な白色がかぶってしまっていて、もったいない。綺麗な黄色の糸で綴じているので、その背を見せればいいのになー。でもあとがきは素敵でした。
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web某所で一句だけ抜粋して掲載されていた歌が素敵だったので、結構迷わずに購入したことを実は後悔したぐらい、書籍の1/3辺りからダレて来た印象でした。
恋愛の歌が多かったのだけどその恋愛がどれも余り上手く行かなかったのか… と思われる、だけど然程真剣でもなさそうな心情を描写した歌が多くて、もっと人生ガチで生きなさい!と心の中で怒鳴り飛ばしたくなりつつ、後半はもう残り物のご飯を一気に胃袋に詰め込む勢いで読了。
こういう事もあるのかと、いい勉強にはなりました。
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抱いたあなたが山女魚のように笑うとき僕はきれいな川でありたい
恋愛の機微が美しく描かれていると感じた
失恋の辛ささえも美しくみえる歌に心を打たれた
ただ、十分に意味を理解できていない歌が多いので、もう少し短歌のことを学んでから改めて読みたい
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中東在住の若き歌人による待望の第一歌集。口語短歌の新たな地平を切り開く歌の数々。優しさと切なさ、そしてハードボイルドな抒情。
詩とか短歌には全く詳しくなく、有名な歌人も教科書に載っている人すら怪しいレベル。当然今まで面白いとか思ったこともない。だけど、すごい本を見つけてしまった。どの歌も、つい口に出したくなるし、染みる。あー、こういう、だらだら文章にしたらくどいし何か違うんだけど、確かにこんな気持ちになったことが、私はある。それも何回も。何なんだ、千種創一さん。出会ったこともないのに何で分かるんだ。秋に読むとなお良いですよ。寝る前にベッドでめくりたくなる。装丁もいい。アラビアならではの、紛争や平和に関しての歌も、こんな風に表せるのかとびっくりした。新刊が出たので本当に楽しみ。
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胸に刺さった。
乾いた砂混じりの情景、夕日や雪、君への想い
そのころの未来なのだね 桃色に褪せたプラスチックのベンチ
線香のような松の葉ふみしめて君と海まで最後を歩く
図書館で借りて読んだけど、欲しくてアマゾン見たら7402円で泣いた