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たまにはデバイス業界の本も読んでみる。
デバイス業界の様々な企業の事例から、ニッチ(=他社と何らかの差別化をすること)で高収益を確保できるということを論じている。ニッチの実現方法も様々。
個人的に響いたメッセージは、「規模(外部)よりもニッチ(内部)を優先する」、「外部委託できないものが付加価値の源泉」。
半導体業界の事例も多く、自社周辺の業界知識に乏しい自分には勉強になった。
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産業ピラミッドの頂点には商品・サービスの企画企業(appleなど)がいて、その下に部品メーカーやEMSなどがある。
企画は確かに利益率が高いが、サプライチェーンの管理・構築やブランディング、販売網などのバリューチェーン全体の最適化を行う必要があり、簡単ではない。
部品やノウハウを提供する企業してニッチを狙うべきだと本書は指摘している。
ニッチを狙うべき理由は
・シェアが高くなると利益率は高くなる(規模の経済、学習効果等)
そのためにはGEやコマツのように勝てないならやめるという視点が重要。
ニッチの狙い方として
・部品メーカーや企画会社にノウハウを提供する会社(ニッチの定義から外れている気もするが)
・Teir2でニッチ分野を作る
・メーカーに納める(FA機器や、回転寿司業界の自動にぎりマシーンなど)
を挙げている。
最後にはニッチ企業の例を紹介している。
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ニッチの定義は自社にしか出来ないという事。
ニッチであるかの確認は、他社で代替出来ないか?顧客が困るか?を問う。
ニッチは景気に業績が左右されにくい
ニッチになるには、人と違う事をする事を考える
ニッチであることは、安定経営が第1目標であれば王道の戦略になる
ニッチに投資する事で、ニッチ事業に対して顧客が要求してくれるため、さらなるニッチ化を進められる
・ニッチ産業を始めるときに、市場の成長性などの外部環境よりも、自社が他社に負けない自信があるかと言った内部環境を元に、対象を判断すべき
・何でも出来る総合メーカーも、各事業領域のニッチトッププレイヤーには勝てない時代になってきていて(=フラット化する世界の考え方)、ニッチ化が安定した経営につながる
・技術でニッチトップになるのか、ビジネスモデルでニッチトップになるのか、やり方は色々ある
・ニッチ化の方法として競合を止めるやり方があり、競合に対して知財を提供する(インテルやARMのライセンスビジネス)、部材を供給する(日本のメッキ薬液、要は液晶パネルはレッドオーシャンだけど部材供給はブルーオーシャン)、機械を供給する(三菱電機)、競合に投資する、がある
・他の企業の領域を下手に侵さない、顧客の領域を侵さない
電子部品って最終製品や技術の流行りに影響をモロに受けるけど、食品だと受けないなと思った。
食品関係での同じビジネスモデルってあるかな?というより食品はさらに最終製品の流行りの影響を受けちゃうな…
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ちょっと柔らかくしすぎてて、何にでもニッチを当てはめすぎてるきらいはあるものの、分かりやすく過去と現状を解説し、将来のヒントも盛り込まれておる。他も読んでみよう。