紙の本
銀行での型破りな女性の活躍
2016/07/19 23:15
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は人気作家で元銀行員の池井戸潤が描く、サラリーマンを主人公とした物語である。しかし、その主人公は男女2人だが、実質的には花咲舞である。この種のお堅い職場でよくあるパターンであるが、とても言えない反論を堂々としかも淀みなく、頭取や上司の役員を相手に自分の考えを主張してしまう若い女性行員が主人公である。
男性はその付き添い的な存在で、ごくごくどこにでもいる一般的な人材である。一応調査役という地位にいる。昔は管理職、あるいはその一歩手前に調査役という役職名が付されていたが、今はもうそれを使っているところはないのではないか。
構成は一話読み切りで区切られていて読みやすい。当然複数話で一冊という組み立てである。また、飽きが来ない程度の長さなのでちょうどよい。そう、まるでテレビ化するために作られたような小説である。現に本書一冊分はテレビ化され、好評を博したそうである。さらに、本書の元ネタは所謂新聞小説で、某紙に連載されていた。
この第2シリーズもすでに放映は終えている。副題は「花咲舞がだまってない」である。元気があって大変面白い。サラリーマン化した組織体では皆その騒動の結末、否プロセスが自分に降りかかってくるのを恐れて、花咲舞から距離を置こうとするのだが、コンビを組まされている調査役は逃げるわけにはいかない。なぜ、花咲舞はわざわざ騒動になりそうなことに首をつっこもうとするのか不思議というわけである。
というわけで、現在本屋に並んでいる花咲舞シリーズの文庫版は本書しかないようだ。早く次のシリーズ、否、せめて第2シリーズを出版してほしいものだ。
池井戸の銀行シリーズでは、敵味方がはっきりしている。温和に話をしながら、実は敵対しているというケースは本書では見当たらない。はっきりしている敵の場合は、向こうが警戒をしているのか、緊張しているのか理由は不明だが、かなりの地位にあっても喧嘩腰でモノを言ってくる。これはストーリーが単純化され過ぎていて、あまり面白くない。
ただし、本書のスピード感ではそれは枝葉末節に過ぎず、そこにこだわっていると却って速度が落ちて長所が失われる。
紙の本
女だけど花咲舞にラブ
2020/04/18 22:06
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投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ラブと言うよりエールを送りたいのとその上司である「卯建の上がらない」相馬調査役にもエール(笑)。読んでいて思うのが花咲舞が主役だけど真の仕掛け人は相馬調査役というスジも見逃せません。これが現実かと思うと少しぞっとするけど(爆)。
紙の本
まあまあおもしろかった
2018/07/18 08:44
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投稿者:こたまきむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドラマを見たことがなく、この本を手に取りました。
銀行という組織の中で、長いものに巻かれず、正義感を持ってきちんと意見の言える花咲さんに、スカッとしました。
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重い本読みが続き、小休止が欲しく、池井戸小説を手に。8話が独立し、かつ全体で1つになっているという凝ったつくり。わかりやすい展開と設定ながらいつものようにはまる。380p強とやや厚手だが、1日で読める。軽快に読み進められる。
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分かりやすく活躍する。
銀行に限らず色々あるだろうが、確かにこんな風にしてみたい。
しかしダメな上司や、嫌味な上司に気に入られて出世もしなければ。
ダメな会社だ、と力を付けて転職しても結局同じ。
そんなことを考えながらも、物語として楽しめた。
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下町ロケットと下町ロケット2の内容がドラマ化されましたが、下町ロケットを読んで、そのストーリー展開の面白さに、池井戸氏のファンになりました。
今年GW中の米国出張中に「空飛ぶタイヤ」を読みましたが、先週の出張中に読んだのがこの本です。最後に書かれている解説によれば、この本はかなり以前(今から10年以上前の2003年頃)に書かれたもので、今ではこの本で書かれている内容は改善されているようですが、銀行の内情を研究したうえで書かれた面白いストーリーになっています。
主人公の、花咲女史は、美貌と鋭い鑑識眼を持ち、入行5年目にして、各支店の業務指導をするという素晴らしい実力の持ち主です。この文庫本には、合計8つのストーリーがありますが、読む勧めるうちに、花咲女史のイメージが頭の中で出来上がってきました。
私は知らなかったのですが、この小説の内容はドラマ化されたようですね、解説を書かれた日本テレビのプロデューサーが述べているように、この本が書かれた時代から時間が経過していている上に、映像化する上でかなり苦労されたようですね。
その点、読書であれば、自分の中で最高のキャスト・ロケーションを設定して読み進めることができ、8回シリーズのドラマを楽しませてもらった気分です。
2016年7月3日作成
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▶︎購入2016/08/14
▶︎2016/08/14-8/16
現代版「水戸黄門」スカッとする。放映されたテレビも見たかった。
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このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。
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面白い。
池井戸潤さんに外れなし。
花咲舞、ドラマで見ていたが、小説の方がもっと魅力的。
ドラマはドラマで少々コミカルで面白いが。
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カタルシス度がイマイチ。
もっともっともっともーっと貶して、
最後チョー大逆転んーー、スッキリだぜーー。
というかんじではなく、
ぐぬぬぬぬぬ.....そして反撃70%。
読んでいる方は、生ぬるいと感じてしまった。
意外とドラマではピッタンコな話かもしれない。
見てみたい鴨。
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ドラマは未視聴。
間違っていることを間違っているとハッキリ言えること、それが無理な自分には、花咲舞は輝いて見える。
話は2004年頃の銀行システムになるので、今現在で同様の事件は発生しないようです。
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軽く読めるが、話に深みがなく、ストーリーが単純。ドラマ化されているとのことだが、ドラマで観た方が面白そうだ。
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池井戸潤さんのTVドラマ「花咲舞が黙っていない」の原作(文庫化)。
一話一話(各支店の臨店)がで楽しめるし、全体を通しても(常務との確執)面白い。
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池井戸潤による花咲舞が黙っていないのシリーズ本
8つの短編が1つのストーリーにつながっていて面白い。
舞台は銀行。昔ドラマでも放映されたから有名な物語である。この本にも池井戸潤の勧善懲悪性がこの本でも遺憾なく発揮されている。
花咲舞が関わる先々の店で不祥事が起こり、解決していく姿は、単純なストーリーと感じる人もいると思う。ただ個人的には、漫画名探偵コナンみたいに、先が分かるけど何か癖になる面白さがこの作者の作品にはある。
この本にも他の池井戸作品同様、期待を裏切らない池井戸ワールドが広がっていた。
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実際は中央公論新社の文庫「花咲舞が黙ってない」を会社の同僚に借りて読了。
軽快に読み進め、通勤にぴったりだった。
でも繰り返して読む深さは無いかな、、
銀行内の闇は深い。コンプライアンスの意識も高まり、この当時のような手口は使えないだろうけど、実際体質はこんなものだろう。
リフォーム会社の手抜き工事ついて、一番迷惑を被るのはマイホームの夢を託してローンを組んだお客様であり、銀行じゃない!と上層部にハッキリ言えた舞がカッコ良かった。