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借りたもの。
理系な精神科医と文系なカウンセラー、彼らが精神疾患者、うつ病の人達をどの様に”治す”のか、両者の違いと連携から、患者/クライアントをカウンセリングする流れを簡潔にまとめた本。
本に一貫してあるものは、精神科医とカウンセラーの相互互助ないし連携の必要性を強く訴える。
それは心の病を、精神科医が「疾患として」性悪説に基づき解釈するのと、カウンセラーが「人間性として」性善説に則り解釈するという違いからくるためらしい。この表現に納得。(どっちも大事でバランスとる!)
具体的な治療の話では、あるうつ病患者の症例と、治療の大まかな経緯(OMCIクリニックにおける)を紹介。
精神科医による薬物治療を全否定しない(一種類の薬に万能薬・特効薬は無いため)。
その中でも、精神科医とカウンセラーの連携が何故必要なのかが明示されている。
現実問題、なかなかそうは行かないと思うが、精神医学・心理学双方にメリットが有るように思う。
私は精神科医でもカウンセラーでもないのだが、理想的なモデルケースを頭の隅に入れておくと、カウンセリングなどを受けた時の良し悪しがわかる、ひとつの指標になるとも思った。
※余談
日本は(気質的に)原因究明型のフロイト心理学寄りなのだろうか……アドラー心理学も今、大人気だが。
認知行動療法など、特定の療法には偏っていないようだった。
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よくよく考えてみれば、カウンセラーが医療機関や社会現場に入って、そこの専門職と情報交換をして協業しながら働いているカウンセラーって少数だなと改めて気がつかされた。患者(クライエント)に対面するにあたって、カウンセラーは人間理解を重点におき、精神科医は生物学的な薬物治療に対応するために疾病診断に重きをおく。精神科医やカウンセラーにかかるのもいいけど、両社が連携して治療にあたってくれるような医療機関に困ったときにはかかりたいなと思った。
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精神科医とカウンセラーの人の仕事について普段どのように役割分担して連携しているのか詳しく書かれています。
関西のテレビでお馴染みの関根アナはカウンセラーもされていたんですね。知りませんでした。
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ドラマとかだとカウンセラーに対して信頼を置いていないお医者さんがたくさんいるイメージだったけれど、こんな風に協力体制ができているところもあるのかと感動した。でもきっと情報共有したり治療について話し合ったり難しい場面も多いのだろうなと思った。
わたしはなんでも自分でやらなきゃって思う傾向が強いから、自分の専門外の部分についてはきちんと頼るってことを心がけないといけないな。
また、心理側の専門家としてクライエントに対する見立て、意見をきちんと言える自信をつけよう。でも人の意見も聞けるように謙虚でいること。バランスを大事に。
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精神科医療やカウンセリングに関わる人にとって、基本的だけれどもとても大切なこと、土台になることがわかりやすく書かれている。精神科領域や臨床心理領域でこれから働く人、経験の浅い人が読むのに適している。私も現職場に入ってもっと早い時期に、この本に出会いたかったなと思う。