紙の本
テレビ向けコメントです
2016/04/25 22:04
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投稿者:nobu - この投稿者のレビュー一覧を見る
業界のことが書かれています。
もう少し突っ込んでほしかったですね。
建築家なもっとスマートなイメージが感じました。
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一般の人向けに分かりやすくしようとしてかなり端折っていますが、概ね建設業界の本当の問題点が書かれているように思う。
が、著者の最近の豊洲に関する言動は如何なものかと思う。世の中をあらぬ方向に扇動し、意図的に混迷を深めさせていると感じる。
この人が「ホンモノ」なのか判断がつかない。
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新国立競技場問題を2年前からブログで取り上げ、ザハ・ハディドによる案に疑問を呈していた建築士。その説明は素人にもとてもわかりやすくエンターテインメント性に富んだもので大変楽しく読ませて貰った。結局予算が限りなく膨張したザハ案は白紙撤回され、その慧眼ぶりが立証されたのだが、そんな著者が日本の建築業界が抱える重大な問題点の数々を鋭く指摘する。
10年前に世田谷に購入した小洒落た狭小住宅は、雨漏りが止まらず断熱性能もひどいもので、まったく呆れたものだったけれど、その原因となる建築業界の仕組みがよく分かった。現場の声に耳を塞ぐ業界はどこもダメになっていく。その典型的な例が示されている。
一般市民や為政者など建築の素人がどうしたら建築を正しく評価できるようになるのか。印象に残った逸話がある。「韓非子」の故事に、伯楽という名馬の目利きがいるのだが「伯楽は愛する者には駄馬の鑑定法を教え、憎む者には名馬の鑑定法を教えた」という。名馬というのは滅多に出会えるものではなく、一方駄馬はいくらでもいるのだから、普通の人にとっては駄馬を避ける事のほうがずっと役に立つ、ということらしい。同様に建築に対しても、すごく前衛的なデザインの建築の善し悪しを見るのではなく、その建築の目的に沿って要素を整理し、判断していくという地味で実直な方法を提案している。
特に街並みの景観や公共施設においてそうした判断基準を共有し、建築と一般社会との健全な関係を築き上げることが大切なのだろう。
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建築界の批判本と思って手に取ったが、建築を愛する方の提言書と感じながら読んだ。
日本の建築設計の歴史、変遷がよくわかり、人文科学的にも建築設計について考えることができた。
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建築の時代の流れ、建築家の歴史を書いた本。
アンビルドな女王ザハ氏とは、断片的な物体を支えなしに浮かそうとしていた。
丹下健三 モダニズム建築の先駆者
磯崎新 社会思想や歴史様式を取り出し再解釈した
建築家建築は時代の流行を見せている
ゼネコンは、総合商社のようなもの
これからは、リファイニング建築
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槇さんのヒルサイドテラス、丹下さんの代々木体育館は機能、芸術性共に最高作品だと思います。
建築業界は一部の方の非常識な行動、自己満足に汚されているだけで、全うな方もたくさんいるはずです。
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オリンピック会場の迷走ぶりは、なぜ「建築家」が出した案にこんなに問題があるのか?疑問に思っていたが、「建築家」といっても「芸術家」系の建築家とか、いろいろあるようですね。納得です。
「建築家」というものに、過度に期待するのは止めようと思いました。
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変な形の公共の建物ができる理由や、一流の建築家の設計なのに雨漏りしたりといった欠陥建築ができる理由がよくわかる。
しかし、味のある古い建築を次から次へと壊して、不細工な建物を建ててしまう風潮は何とかならないものか。
専門家会議とか審議会とか、役所が設定する会議が機能していない理由もなんとなく分かっていたがよく整理されている。大企業の会議も似たようなもんか。”お約束”で進められるものが多い。
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過剰なデザイン、下請け丸投げのゼネコン、偏った建築教育…。建築エコノミストが、現在の建築業界から数々の「非常識」が生みだされる原因を、「どや建築」などいくつかの視点で検証し、解説する。
タイトルは非常識,内容は常識。
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新書はほとんど読まないのだけど(普段は小説専門なので),何か惹かれて買ったら面白かった.いわゆる「建築家」が引き起こしている問題の分析に加え,現在のゼネコンの窮状にも触れ,今後の建築の進む道を提案している.最後の方にあった「伯楽は愛する者には駄馬の鑑定法を教え、憎む者には名馬の鑑定法を教えた」は,どこかで使わせてもらおう.
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東京都知事選挙は終わったけど、新国立競技場って、オリンピックまでに完成するんだっけ?
世間を騒がした新国立競技場建設問題の発端は、技術的にも予算的にも実現不可能なザハ・ハディド氏の案を受け入れてしまったことだ。そもそもこのザハ氏、以前から「アンビルトの女王」と呼ばれ、絵に描いた餅のような建築物を設計してしまう有名人だったらしい。また、このザハ氏も例外ではなく、最近の建築業界では居住面や管理面を無視し、見た目の奇抜さだけを追いかけて、存在感のみを自慢する建築物が増えている。
著者はこうした自慢気な建物を「どや顔」ならぬ「どや建築」と名付ける。見事なネーミングだ。そんなどや建築を作ってしまう、非常識な建築業界を紹介する。
本書を読んで、どや建築が作られる一番の原因は、どや建築家の存在ではなく、役所が主催するコンペが問題だと思う。国立競技場のような大規模建築計画は、コンペを経て決定されるが、そのコンペ出席者は建築知識もない、責任もとらない素人ばかりだ。当然、見た目のカッコよさが注目され、長期的な維持管理や収益、周囲との調和などは2の次になる。
そんな建築業界の弊害を明らかにしてくれたという点で、今回の新国立競技場問題は評価されるべきか。これをきっかけに建築業界のどや建築ブームがなくなってしまうことを望む。
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ザハのあたりは、そんなもんだろって感じだけど、建築家達の独自文化が身近な公共建築物にも影響を与えてるのは、読んで見ると正しくその通り。残念なのは、どうしたら良いか?が、この本から読み取れなかった。
終章の施工業界の実態は、テレビでの発言機会が多い筆者は、声を荒げて世間に伝えて欲しい。
豊洲の問題も、テレビの人達が面白がって報道し傷が無いのに傷口を作って拡げるような事態を制止して欲しいところである。
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★建築家への無邪気な信頼★建築は総合芸術であり、デザインや構造、電気、調理、冷暖房と気密、植物、法制度、経営など理解すべき内容が広範にもかかわらず、建築家と名乗る人はすべてが可能だと漠然と思われているし、建築家の側も思わせている。建築士という資格とは別に、建築家という言ったもの勝ちの名称が蔓延していることがまさにその証左だろう。日本でのそうした無邪気さと問題を丁寧に指摘する。自ら建築士としての経験があり、一歩引いた立場となったからこそ書ける内容でもある。
コンペで叩き台として設計案や模型を作るケースがあるのは知らなかった。条件から導くだけの案なので報われない仕事だが、一般の人に理解させるには確かに欠かせない。コンペでは審査員は自分の分野のことしか理解できないという指摘も納得。だから新国立競技場の問題で安藤忠雄が「コストのことは知らなかった」などと言い出すのだろう。新国立競技場の経緯を誰かきちんと総括していれば、ぜひ読みたい。
デザインは万人が意見を言えるが、逆に正解はない。だから建築家は哲学のようなよく分からない文脈を持ち出すのだろうし、磯崎新のように説明力で大家に駆け上がるような気が以前からしていた。著名建築家はみな高学歴なのもそのためではないか。オリジナリティーの呪縛も同じ理由だろう。もちろん実際に優れた建築も生じるので、一概に切り捨てられないのが難しいところだが。
著者の言っていることはすごく納得できるが、ただ世間には広がらないだろうな。業界の中にいる人とその周辺の人までしか届かないような気がする。一般の人はそこまで建築に関心がないだろうから。
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「プログラマは大工」「SEは建築士」など、われわれの仕事はよく建築の仕事にたとえられたりします。
システムの全体構成を示す「アーキテクチャ」も、まさに建築のこと。
そんなわけで、建築という仕事がどういう仕事なのか、かねてから気になっていました。
そんな折に、新国立競技場問題から建築業界の構造的な問題を描いてみます、と銘打たれたこの本を見かけ、つい、買ってしまいました。
筆者の、建築(家)とはこうあるべき! という思いに、共感する部分・共感しない部分は人それぞれと思いますが、
ふむふむと思えるところはそれなりにある本でした。
新国立競技場問題や、建築という仕事に興味がある人だけでなく、
これから家建てようという人にとっても、参考になる本かもしれません??
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・建築家の3つのタイプ
1)建築士
2)建築家
3)表現建築家 どや顔をした建築を生み出す
・建築の良し悪しを決める基準がないので、審査委員が気に入りそうな
設計案を出しておけば選ばれやすい。
・公共コンペに不可欠なのは、第三者的な視点をもつアドバイザーと
施設利用者も参加する、本当の意味での「計画の検討」
・一般の住宅建設は、主に町の大工さんが行うものであった。
・建物は、古ければ古いほど、価値を増す。
・本当に守らなければいけないものは、身近にある。
・業界基準のかっこいいは、その瞬間だけ。
業界で評価されるデザイン性により、雨漏りが発生しやすくなっている。
・表現建築家が、自己表現に邁進した建物では、
雨漏りのクレームが、いまだに日常茶飯事である。
・わが国の建設業を担っているのは、ゼネコンを頂点とする
元請け、下請けシステム。
・スーパーゼネコン5社
(清水建設、竹中工務店、鹿島建設、大成建設、大林組)
大手ゼネコン、中堅ゼネコン 10数社
・建設業への女性進出の支援を行うべき。
労働時間が決まっていて、残業がない。日給制。