紙の本
心あたたまる?
2016/04/09 20:16
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投稿者:われもこうと - この投稿者のレビュー一覧を見る
ガソリン生活とは何か?わからずに読み進めていきましたが、
主役が登場人物の一家の自家用車。自家用車に感情が
あって乗せている家族が体験するミステリーを何だか
ほのぼのと解いていく、優しげな内容。
紙の本
ミステリーというほどでもない爽快感
2016/03/19 16:07
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投稿者:おがちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯には長編ミステリーと書いてあったが、他の作品ほど謎が多いわけでもない。
語り手が自動車という、いままで聞いたことのない設定だが、このことが話をより面白くする。
ある事故の真相は途中でだんだんとわかってくるのだが、その真相の証拠には文字通り仰天。
紙の本
センス溢れる良書。
2022/03/31 04:45
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投稿者:yino - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の語り部は緑のデミオ。持ち主である望月家にふりかかる事件(?)を、自家用車の視点から追うことになりますが、あくまで読み手も「車が知り得る範囲」からしか情報を得ることが出来ない点が面白い。人間達の掛け合いも、車同士が好き勝手にあれこれしゃべる掛け合いも、伊坂節が効いていてセンスとユーモアたっぷり。また、「自身の意思で物事に介入出来ない車の主観」というのが正に読者の視点とリンクして、全編通して臨場感も抜群になっていると思います。良い本でした。
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愛車たちが駆け回る
2021/07/16 14:40
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
息を吹き込まれたかのような車たちに、愛着を覚えてしまいます。伊坂幸太郎の物語のバックには、仙台の街並みがピッタリですね。
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楽しくも怖い物語かも
2017/04/28 16:45
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
自動車が人格(車格?笑)を持っていて主人公の家の緑色のマツダデミオの目を通して全体の物語が語られていきます。
全体としてはのんびりとして楽しくもあるのですが、そこで描かれる「悪」は私たちの日常で実際に似たようなことが起こっているかなり酷いもので、それだけにより一層「悪」の存在が恐ろしくも感じられます。
人は自分がいくら普段から善を行い、他者に対して害も迷惑も与えずに生きていても、邪なものや悪しきものに巻き込まれることがあるのだと書かれていて、そのことを注意深く読むとこの作品はかなり怖い作品でもあります。
それでも、やっぱり読後感が清々しいのは伊坂さんの作品の最上の特質だと私は思っています。
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投稿者:らいぶらり - この投稿者のレビュー一覧を見る
自動車が主人公なのが新鮮。主人公ではなかったが初期の「かかし」が出てくる『オーデュボンの祈り』に似た楽しい作品。登場する人間は、善人、悪人、どちらともいえない人々。自動車からの視点なので、乗車していない間の出来事が軽妙なミステリーになっている。
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まさかの車!
最近の伊坂さんはその世界観に入り込むまでに時間がかかる。
一度入り込めばもう止まらないけど、そこまでが今回は長かった、、
でも間違いなくおもしろい作品
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緑のデミオ(緑デミ)とその所有者・望月家が巻き込まれた、二つの事件を軸に進む物語。
駐車場でのんびり隣家のカローラと世間話していたかと思いきや、謎のフード男に盗まれたり、片側1車線道路を逆走したりと、クルマも色々大変だ。所有者贔屓だったり、他のクルマ達を思いやったり、貨物列車を尊敬したり、人情味(?)溢れる緑デミにいつの間にか愛着が湧いてくる。
時折、自分という存在がいなくなった後の望月家に思いを馳せる緑デミに、胸がきゅんとした。だからこそ、このラストはとっても大好き!
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久しぶりの伊坂さん。”陽気な〜”とか”チルドレン”に近いニュアンスを感じる。亨くんのキャラクタが良い。
ただちょっと中だるみ感はあったかな。読み進めるのが辛かった。最後の〆も伊坂さんらしくない感じがした。ほっとする終わり方なんだけど。。
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途中からワイパー動きっぱなしでした。
由紀夫ファミリーとの絡みはもっと欲しかった。
絶対細見氏と勲さんなら気が合うに決まっているのに!
「残り全部~」の検問エピソードも判りやすくて嬉しい。
また読み返したいな。
初版限定掌編のファイアーバードには吃驚。そこも出しちゃっていいんだ!?と(笑)
阿部和重さんには許可をとっている、ということなんでしょうかね。
もっともっと緑デミ・ザッパと亨たちの活躍を見たかったなぁ。続編希望です。それも亨は大人になる前の話でお願いします!
で、ラストにはやりすぎだよ~!と思いつつも泣かされました。
「やあ、ザッパ」
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車目線で語っていく奇妙な物語。
車社会での噂話は人間社会よりも深いかも…
主人公の緑のデミオの持ち主、望月家は父親を亡くした母を始め長男、長女、次男の3人の子供がいる。
ある有名女優とたまたま出会ったことがきっかけで、動き始める人間関係。
なかなか面白かった!
2022.3.16
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以前、別の作家が冷蔵庫を擬人化している小説を読んだけど、比べものにならない程、この本は面白い。
ただ、土地柄なのか輸入車の登場が少ないのが残念。
もちろん、小学生の男の子、魅力的だよ。
あと、キャッチコピーイベントに参加してみた。入選するといいなぁ、まぁしないか。
助手席に彼女を乗せると、ボクのプジョーは心なしか元気になる。(備忘録)
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読んでタイトルの如く、車の視点から語られる物語。
と、思いきや、車の視点から語られる部分はあるものの、人物視点の物語も織り交ぜられつつのため、話としては非常に理解しやすく、すんなりと頭に物語が入ってきた。
緑のデミオを持つ4人家族の望月家と、仙台の有名人である荒木翠が、とあることをきっかけに関わりを持ち、いきなり荒木翠が交通事故に巻き込まれて他界する。望月家の長男である良夫と次男で小学生の享は最後に荒木翠と関わった人物として記者が接触を図ってくる。ひょんなことから、非日常的な出来事に関わった望月家と、望月家が所有する車の緑のデミオ視点で物語が進んでいく。果たして、物語の行き着く先とは?
割と最後は、伊坂節炸裂!といった感じで、ほっこりしつつ、にんまりするラストを迎えたと思った。あと、個人的に最後の最後が本当に好きな終わり方で、思わず「そうに違いない!」と思ってしまいたくなった。出来すぎかもしれないけれど、そういう素敵な話があってもいい、と。
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伊坂幸太郎の、車を語り手においたファンタジーミステリ。
近作では、どうも正義と悪の対比をテーマの一つに扱うことが多く、個人的にはあまり好かないが、本作もそれに該当する。
しかし、陽気で暢気でストレートな車たち、あるいは家族の会話や思いが、他作に比べて決定的に温かい。小説として、とてもバランスがよい。
また、自動車視点、という珍しいスタイル下であるからか、ユーモア溢れる比喩や皮肉も、初期作品張りに頻出する。これも、雰囲気と相まって読み心地の良さを強めてくれる。
伊坂作品であろうがなかろうか面白い、と思うことはここ数年ではじめて。
4+
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車同士が会話できるという設定、最初は?と思ったけど、
細かい作り込みで本当に引き込まれた〜
プリウスに対しては「燃費の良さから来る余裕なのだろうか」とか、
「持つべきものは、良き対向車だ」とか、楽しい表現が多すぎて書ききれない!
人間のほうの登場人物も、
人のいい主人公・頭のいい子ども・やけに勇敢なお母さん
と、いつもの伊坂さんらしいキャラばかりだし、
お楽しみの作品間のリンクもあり、サービス感満載の作品
緑デミもザッパも黒ニコもかわいくてしょうがない
華麗な走りを見せるブルーバードにも感動
ストーリーもわかりやすいハッピーエンドだし、
もうこれは、ワイパー動いてしまう!