紙の本
『いい写真』の答えは...
2017/05/05 16:04
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投稿者:栞理 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「いい写真」はどうすれば撮れるのか?
ストレートなタイトルに惹かれて読みました。
本を手に取ると,まずは表紙の写真に目を引かれます。どこにでもいるようなおっさん,おばちゃんが二人並んで立っている,なんの変哲もない写真ですが,印象的ではあります。まあ,こういう被写体でも上手く撮れるのがやっぱりプロのテクニックなんだろうな,と思いながらページをめくっていきますと,筆者のいう「テクニック以前」の話に考えさせられることしばしば。
そして,第6章の最後まで読んだ時に,なんで表紙の写真が魅力的な写真だったのか,理解できたと言いますか,ストンと腑に落ちました。
読了して,ちょっと写真への向き合い方,考え方が変わったような気がします。カメラを楽しむ人に,ぜひ薦めたい1冊です。
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撮影技術よりも心構え的な部分にポイントをおいて写真の撮り方を解説している本。行き詰まったときに読むとヒントを得られるかも。
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技術的な話でなく、写真を撮るときの心構え(というよりはもうちょっとゆるいニュアンス)的なお話。終始穏やかな語り口でさらっと入ってくる。
12
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いつからか、天気がいいからカメラを持って子どもと出掛けよう、ということが多くなっていた。
「雨の日でなければ見えてこない景色が必ずある」
ほんとうにそうだ。以前は知っていたはずのことなのに、気付けば機材の扱い方ばかりに詳しくなり、絵になる写真ばかり撮っていた気がする。
心が動いたときにシャッターを切る。
当たり前だけど一番大切なことを、やさしく思い出させてくれた一冊です。
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『私が写真を撮るうえで一番気をつけているのは、「写真を撮る側の一方的な押しつけにならないようにする」ことです。』という言葉が響いた。私は人を撮るのが好きなのだけど、押しつけになってしまってないか、自分のこれまでを省察する機会を得られたように思う。
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目次:第1章 「いい写真」ってどんなもの?、第2章 きれい、第3章 かっこいい、第4章 おいしそう、第5章 かわいい、第6章 うれしい、第7章 写真展で「いい写真」に見せる
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写真の撮り方関係の本は、技術的な側面を解説したものが多いが、この本は、写真を撮るという事の本質をやさしく解説したもの
写真を撮るということは、表現することであり、創意工夫することで、肉眼でも見えない「何か」を表現できる。
筆者が言っているように、いい写真を撮るためには、自分とのコミュニケーションが重要である。自分がなぜこの写真を撮りたかったのか、自分と、被写体と対話をすることで、撮りたかった、表現したかった写真の核に迫ることができる。
いかに考えて写真を撮っているか。そのために準備を怠らない。スポーツ写真だと、考えているとシャッターチャンスを逃してしまうので、「見るのではなく、感じてシャッターを切る」必要もある。
要は普段から写真を撮るという事をよく考え、準備し、いざ撮るとなったら、感覚を使い逃さずシャッターを切る。
まさにアスリートですね。
また筆者が大事だといっているように、被写体と対話するということ、被写体と自分が向き合い、ゆっくりよく観察し、感じたことをどのようにしたら表現できるかを試行錯誤する。
表現者が皆苦労していること。
自分を客観的に観れること、自分の情熱、感情、感覚を冷静に観ながら、そのエモーションを表現できること。
簡単ではないが、これが少しでもできると、表現者なのだと思う。
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2018/06/25読了
小物を撮る際には「空白」「余白」を作る、利用する。
子どもの魅力を記録するときは、まず子供がカメラに対して興味を持たなくなるまで待つことから。
目線の先に空間を作ったり、小ささと対象になるものを並べてみたり
世界の大きさや親と並ばせることもいい
工夫は様々。写真のうまくなる方法としては
技能より機材より、「撮りたい」という気持ちを大切にする
心が動く瞬間をそのまま撮ること。
写真を撮る ということは「残す」ということ
機材やテクニックももちろん大切だが
それ以前に、撮りての気持ちこそ上達の一番だということ。
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「いい写真」を自分なりに解釈してみると、『明確な意図を持って撮影し、その意図が正確に表現できている写真』になろうか。
その意味でデジタルカメラでの撮影には否定的だ。デジカメは撮影にほとんどコストがかからないから、とにかく撮りまくる。そして後で膨大な画像データから偶然撮れたベストショットを選ぶのが普通である。つまりそこには撮影者の意図が入り込む余地がほとんどない。
この本を読んでもその考えは変わらないが、ベストショットを選ぶ作業にもセンスや才能が必要であることを理解した。一概にデジカメ趣味を否定したのものでもない。
結局「良い写真」を撮るための必要条件は、回りの世界から何かを感じとる豊かな感性であり、その感性を正確に写真に落とし込める撮影技術は十分条件に過ぎない。本書は感性にフォーカスを当てた珍しい撮影指南書であり、多くの学びを得た。