紙の本
自然を愛する警部
2017/05/16 09:39
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投稿者:J・P・フリーマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカのある田舎町で起きた殺人事件。ファレル警部は山中を駆け回って真相に近づいていく。町の近くで行われているシェールガスの採掘に嫌悪感を抱くファレル警部。その理由はのちのち明かされるのだが、そればまた悲しい。ファレル警部と撃ち合って犯人が死亡したため、犯行の動機が曖昧になってしまった。最後はもうちょっとすっきりさせてほしかった。
紙の本
事件よりも
2017/08/19 10:48
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投稿者:読書はじめました - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白くなかった。
事件よりも、周りの環境の描写が多すぎて正直、読むのがシンドイ。
いらない部分を削って、もっとスッキリと読めるようにして欲しかった。
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とある町で起きた事件を追うミステリなのだが、その主題となるはずの事件よりも、主人公ファレルの人生というか眼差しをみつめることに夢中になっていた。
たたずまいからして美しい。
翻訳が上手いのもあるのだろうが、原文も端正なのだろうなぁ。
難点があるとすれば、自分の語彙にない言葉が多く使われていたので「あれこれなんだっけ」となってしまった箇所がいくつかあった。
まだ未読の方へのアドバイスを送るなら、わからない言葉があれば、さっくり調べたほうがいいです。
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私立探偵をヒーローに据えたハードボイルド小説が減ってきている。或いは「売れない」ためなのか翻訳されない。本作の解説で、評論家・霜月蒼が言及している通り、生業ばかりでなく、その舞台も都市部から地方都市へ、さらには厳しい環境の辺境の地へと移っている。主題も、家庭の悲劇からマイノリティなど米国の抱える闇を捉え直して、ミステリに組み込み始めている。私立探偵という職業がもはやリアリティを持ち得ないのではなく、〝現代のハードボイルド小説〟を構想する上で、都会に住む〝孤高〟のヒーローよりも、ドロップアウトして地方生活を送る者、または土地に根差しながらも〝アウトサイダー〟である者の方が、社会的なテーマをより深く掘り下げ、明確にしやすいということなのかもしれない。
ハードボイルド小説のヒーロー像も変遷していく。その流れの中で、トム・ボウマンのデビュー作「ドライ・ボーンズ」は、〝これからのハードボイルド小説〟の本流となる力強さを秘めていると感じた。導入部一行目から引き込まれたのだ。
死体が見つかった日の前夜、わたしは眠れなかった。三月半ばの雪解けの時期だった。
主人公の独白は内省的でありつつ己の現状を達観しており、動的でありながらも情感に満ちた文体(無論、翻訳者の腕如何だが)で、眼前の情景を時に読者自身にも語り掛けながら綴っていく。ガス採掘の利権で揺れる町。ネイティヴの絡む不可解な死体の発見。色と欲と麻薬、暴力の連鎖。本筋とは関係なく時折挿入される亡き妻とのエピソードが決して邪魔にならず、〝余所者〟として事件に執着する主人公の動機が、喪失と疎外感の中で形成されていることが分かる。森林の中に投棄される鉄屑の山。そこに吸い寄せられていく敗残者。過去に生きる者の幻視。濃密な退廃感。関係者の過去へと遡り、徐々に「わたし」は真相へと近付いていく。
プロットや登場人物が整理されておらず混乱することもある。だが、それでもなお読ませるのは、この物語の持つ空気感、世界観が、今後のハードボイルドを切り拓く可能性までも感じさせるからに他ならない。
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厳しい自然に囲まれた田舎町ワイルド・タイム。雪解けの季節のある日、銃痕があるうえ野生動物に荒らされた青年の死体が発見された。町で唯一の警察官ファレルは被害者の身元を洗うが、開拓時代から自分の身は自分で守ってきた住人たちは協力的ではなく、シェールガス利権や薬物の蔓延も捜査の行く手を阻む。やがて、法を信じない人々の暗い過去にたどりついたファレルは…アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞作。
雰囲気は悪くないが、筋立てがぎくしゃくしていた。
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暗い。
淡々と物語が進んでいくのでドキドキ感があまり感じられなかった。
読んだ後もふーんで終わった。
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210/407pで挫折。Amazonレビューから引用
“説明的描写が多く、話が回りくどかったのと、なかなか前に進まなかったので、前半で挫折しました。スピード感がない。私はダメでした。”
解説にある「アメリカでは本書を形容してcountry noirという」ことから「沈黙の森(ボックス)」などをそうぞうしていたのだが。また「翻訳ミステリー大賞シンジケート」でもフィドル演奏のことを紹介してたり、期待は高まったのだが…。
結果的には、上記のAmazonレビューと同じ感想だったな。