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絶望してる時には明るい本ではなく、絶望を語る本を読むほうがいいという見方、なかなか斬新でありつつ納得感も。全部真面目に読んでないけど、確かに読んでみたいと感じる本も紹介してくれた。
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昭和39年、山口県生まれ。筑波大学卒。在学中に潰瘍性大腸炎にかかり13年間、入退院をくり返す。著訳書に『逮捕+終り「訴訟」より』『絶望名人カフカの人生論』『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』。妻と宮古島に暮らす~絶望した時必要なのは立ち直りの方法でも励ましの言葉でもなく、絶望の時を過ごすための絶望の本:ネガティブも必要でそれは文学の物語の中にある。太宰治の長短編小説『待つ』:カフカの日記や手紙:ドストエフスキーの長編小説:金子みすずの詩:桂米朝の落語:日本映画『ばしゃ馬さんとビッグマウス』:マッカラーズ原作の洋画『愛すれど心さびしく』:向田邦子脚本のテレビドラマ『家族熱』;;;読んではいけないのはディーノ・ブッツァーティの『七階』~何歳の人かなぁ~と考えながら読んでいたが、レコードとかカセットテープと出ていたので、あれ?と思いましたが意外と年でした。安倍晋三君と同じ病気ですね
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絶望した時にはあまり前向きな本や言葉に触れると逆効果。そんな時にオススメの本が何冊か紹介されていたので、今度読んでみたい。
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物語の力とは何か?私はずっとモヤモヤとしていた。物語や小説は「ただの作り話」で、そんなもの読んだからってただの嘘っぱちじゃないか、と主張されると価値がないように思える。なぜ私は物語を読むのか。読むことによって何が満たされるのか?言い表せない疑問があった。
この本に、その疑問への一つの答えが書いてある。
人間が絶望したとき、立ち上がれないときに、物語の世界が、絶望によりそうこと。
後半のおすすめの本の紹介も興味深いが、前半の絶望の状況と物語の関係の説明が衝撃的に真実を言い当てていると感じた。
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私が 絶望していたときには
残念ながら 本を一冊も読まなかったのですが
この 絶望読書を読んでいたら
きっと 心を慰めてくれる本を
探したのに
と残念に思います
きっと 今なら
少しは理解できるかも
と思って
お勧めの絶望読書を
読んでみたいと思いました
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著者自らの体験を交えつつ、絶望している間に読みたい本を紹介している。本だけではなく映画やドラマについても。
タイトルで手に取ってあまり期待していなかったけれど面白かった。
第1部、第2部、読んでは行けない本、など構成もハッキリしていて分かりやすかった。
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立ち読みで半分読み終わった。
本に吸い込まれた、、、
買って4時間ほどで読み終わっていた。
めくる手が止まらなかった。
自分には
心に響いたところに付箋を貼る癖があるんだけど
貼った付箋は40枚を超えた
いまうつ病真っ只中の自分を救ってくれた。
お守りの一冊だ。この本があれば、これからどんなことがあろうと大丈夫だと思えた。
ぜつぼうしたとき、いちばん大切なこと
絶望した時、まず何が必要でしょうか?
立ち直りの方法でしょうか?
励ましの言葉でしょうか?
それより前に必要なものがある、と私は思うのです。
絶望は[瞬間]ではなく[期間]
という書き出しで始まります。
絶望したときには、まずはどっぷりと絶望にひたり、あまりすぐに立ち直ろうとしないことが大切なのです。
海に落ちたら、誰だってすぐに浮かぼうとしてあがきます。海でいったん深くまで潜ったときには、あまり早く浮かび上がろうとすると、かえって潜水病になってしまいます。 本文より引用。
そんな素敵な、絶望に寄り添ってくれる本です。
そして、そんな絶望の時期にオススメの本や映画、ドラマを紹介してくれる本です。
決してただの励ましではなく。
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これは面白い本。わたしも数年間絶望していた経験があるからよくわかる。絶望しているときは励ましではなく共感を。一緒に泣いてくれることが一番うれしい。わかる、わかる。当時、ずいぶんと本にも救いを求めた。わたしの場合は、ナチスの迫害を逃れた人の本とか、ドリアン助川さんの本とか。苦境の中で生き抜いた人のもの、真に生きるとはどういうことかといったテーマのものが多かったかな。あ、赤毛のアンシリーズにもけっこう救われたな。ローラの「長い冬」とか、児童文学には素晴らしい作品が多いよなー
ただ、この本の中で著者が言われるように、特段、明るい本ではなく暗い本を、とは思わなかったのだけど。カフカの「変身」、読み返してみたくなった。
あとイタリアのディーノ・ブッツァーティという人の本も読んでみたい。『神を見た犬』に入っている「七階」という作品に興味がわいた。
p42
しかし、その人生の物語の脚本を書き直さなければならないときがあります。
とくに、絶望的な出来事によって書き直さなければならないときは、それはとても困難です。
人生が混乱し、本来の人生を失った気がして、新しい人生は受け入れがたく思えます。
そういうときそういうときに、なんとか脚本を書き直して、その後の人生を生きていくためには、書き直しの参考となる、物語が必要です。
それが、カフカの言うところの「必要な本」であり、「苦しくてつらい不幸のように……ぼくらに作用する本」ではないでしょうか。
「ぼくらの内の氷結した海:つまり、これまでの物語にとらわれて、こり固まってしまった心を、「砕く斧」としての絶望の文学です。
P71
自分はいくら悲しみにひたっていようとしても、周囲がそれを許してくれないことも少なくありません。
たとえば、絶望で倒れこんで、立ち上がれない人がいるとします。
倒れた当初は、たいていの人が同情してくれますし、心から心配してくれるでしょう。
問題はここからです。
倒れている人が、「肩をかしてもらえるのはありがたいんですが、まだ無理なんです。前を向いて歩くどろころか、起き上がる気にもなれないんです」と返事をしたとします。
すると、さらにしばらくは待ってくれるでしょう。
でも、だんだんと周囲の人たちは、いらだってきます。
「せっかく人が肩をかしてあげると言っているのに、なぜ立ち上がろうとしないんだ」と、親切だったはずの人が不機嫌になってきます。
さらには「だいたい、そんなふうだから倒れるようなことになるんだよ」などと悪く言い始めます。
ついには、「迷惑だから、どこか見えないところに行って倒れててくれ」と見捨てむしろ憎み始めます。
p89
「私の気持ちは、誰にもわからない!」という気持ちを、本はわかってくれます。
それどころか、自分でもよくわからない、もやもやした気持ちまで、「まさにこういうことなんだ!」と感動するほど、見事に言葉で表してくれます。
UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)が行った研究によると、ストレスが高い状況にさらされたとき、「それを表現す���言葉がある」と、ストレスホルモンの放出が抑制され、ストレスが鎮まるそうです。
絶望し、孤独に陥ったとき、そういう気持ちを言葉で表してくれる本を読むことは、それだけで、絶望や孤独をいくらか癒してくれるのです。
それは実感としてもたしかですし、こういう科学的な裏づけもあるのです。
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なぜ絶望するのかといえばその先の人生を想像して期待してしまうからだ、恋人と想像した将来、創造性、創造性を落ち着けるにはまた創造性が必要であり本が必要だ。
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読みもせずに浮薄なものだろうと偏見を持っていたことを恥じる内容だった。物語による救済。
太宰治の「待つ」を初めて知り、青空文庫で読んでみた。なるほどこれは胸に迫るものだった。不安に立ち向かったりはしないし、できないのだ。ダメだとわかっているのに、待たずにはいられないのだ。
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"街の本屋でこのタイトルを見て、「絶望」と「読書」が寄り添う不思議と感じ、手に取ったことを思い出す。
人生に寄り添う読書であるならば、人生には良い時、悪い時、うれしい時、悲しい時、感謝するとき、罵倒するときなど、様々な状態があり、その状態に応じて読書というものを考えたのが、本書。しかも、絶望を感じているときにこそ、この本を勧めるという内容は筆者の体験を読むと、納得感が高まる。
著者が紹介する絶望読書お勧め本をメモしておく。絶望と言っても人それぞれ。どの本がその時の状況に寄り添うものかは、当事者にしかわからない。
太宰治
・待つ
フランツ・カフカ
・変身
・絶望名人カフカの人生論
・希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話
フョードル・ドストエフスキー
・罪と罰
・カラマーゾフの兄弟
金子みすず
・わたしと小鳥とすずと金子みすゞ童謡集
桂米朝(古典落語)
・桂米朝上方落語大全集
映画
・ばしゃ馬さんとビックマウス
・愛すれど心さびしく
テレビドラマ
・向田邦子「家族熱」
・山田太一「岸辺のアルバム」「ながらえば」「生きるかなしみ」
最後に絶望時決して読んではいけない本も紹介されている
ディーノ・プッツァーティ
「七人の使者・神を見た犬」脇功訳
「神を見た犬」関口英子訳"
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まさに、絶望の只中にいる私に、ソウルメイトが送ってきてくれた本。本当にありがとう。
正直、絶望の文字に恐れおののいていて、なかなか開けなかったのだけれど、もう、ほんと、その通りです、という内容で、とてもとても、救われました。
「とにかく、早く立ち直らなくては…」と、自分の気持ちから目を逸らすことで、乗り越えた気になっていたある日。突如として、蓋をしていた感情に襲われて、もう、どうすることもできなくなりました。
ただ、時間が過ぎることでしか、緩和できないほどの絶望は存在します。
「きっと大丈夫よ」「頑張って」「気持ちわかるよ」の言葉に、どうしようもなく傷ついてしまうこともあるから。そんな時には、無理せず、しっかり絶望に寄り添ってくれるものを。
とくに、第三章は、必見です。
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肝心なのは立ち直りの道を早く見つけることではありませんそこをどうかあせらないでください肝心なのは絶望の期間をいかに過ごすかということです
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古典にはバッドエンドが多いというのは、確かにそうだと感じていたし、的を射ていると思った。
水木しげるが戦地でお守りは捨てても「ゲーテとの会話」だけは捨てなかったことを知り、それだけ面白いなら読んでみたくなった。
絶望した時には読書しよう、実際リラックス効果あるみたいだし。
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書籍紹介の本が好きで結構な頻度で読んでいるけど、「絶望した時に寄り添ってくれる本」というアプローチは新鮮に感じた。