紙の本
『オイレ夫人の深夜画廊』
2017/09/24 20:55
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:百書繚乱 - この投稿者のレビュー一覧を見る
雪で列車が止まりイェーデシュタットのホテルに泊まることにしたフランツ
夜間専門の書店「オイレ夫人の深夜画廊」に立ち寄ると、木彫りのライオンがガラスケースにおさまっているのを見つける
それは、子どものころ近所にあった建材店のグライリッヒさんが戦争に行くときにフランツがプレゼントした手づくりのライオンだった
思い出したいものに出会うことのできる不思議な画廊、ライオンをきっかけにフランツの思い出によみがえったのは...
『ドローセルマイアーの人形劇場』(あかね書房1997)、『アルフレートの時計台』(偕成社2011)につづく“邂逅の町”イェーデシュタットをめぐる三部作の完結編、2016年刊
ドローセルマイアー、クラウス・リヒト博士も登場して20年がひとめぐり
投稿元:
レビューを見る
やりたいことがあること、それが何なのか自分でわかっていること。というのが、実はとても幸せなことなのかもしれない、と思わせてくれるお話でした。
まるで空気のように、不思議なことがそこにある世界観が楽しいです。同じ世界観で書かれた作品が他に2作あるとのことなので、いずれ読んでみたい。
投稿元:
レビューを見る
ベルリンからミュンヘンに向かう列車が雪のためとある駅で停車。列車が動くまで街のホテルに泊まることになった主人公は、夜になると開く画廊を訪れる。古本屋と画廊を兼ねたその店で、オーナーのオイレ夫人と知り合ううち、自分の本当にやりたかったことに気付く。
本の装丁は小学3~4年生くらいでも読めそうだが、内容はもっと大きい中学生以上かも。
投稿元:
レビューを見る
面白かったです!
児童書だけど、中高生にも読んでもらいたいですね。
将来を悩んでる子とかに、ぴったりな一冊だと思います。
投稿元:
レビューを見る
冒頭からしてもう引き込まれ。こういった西洋的感覚が書ける作家とか、凄いなぁ。
ミケルの庭とか、充たされざる者とか、何か忘れ物をしちゃったような感覚の話が結構好きだったんだな、と気づきました。
三部作だったとは。
これは文庫になったら買います。
投稿元:
レビューを見る
哲学を学んでいるフランツは、大学を移ることにした。移動の途中、たまたま見知らぬ町で途中下車することになったフランツは、夜間専門の古本屋「深夜画廊」を訪れる。そこでフランツは自分が子どものころに作ったライオンと再会する。いくつかの不思議な邂逅を経て、何かを忘れているともどかしい思いで深夜画廊を再び訪れたフランツは、自分がほんとうにしたいことに気づく。
*これもまた岐路に立った青年の選択の話。やりたいことが見つかった幸せ。
投稿元:
レビューを見る
見知らぬ町で途中下車することになったフランツは、駅で聞いた「深夜画廊」という名の書店に心ひかれた。夜間専門の古本屋で、2階は画廊になっているらしい。なにげない思いでその店をたずねたフランツは、そこで運命を変える不思議な体験をすることに。
投稿元:
レビューを見る
天候のせいで途中下車することになったフランツ
そこで「深夜画廊」という書店に出会う
そこは、運命を変える大切な物に出会える場所
過ぎてしまったあの時に出会える場所
不思議だけど心あたたまる1冊
投稿元:
レビューを見る
JBBY2017選書リスト
テーマ:3
文章・ストーリー:3.5
不思議な雰囲気の話。斉藤洋は和風な作品のイメージが強かったが、ドイツを舞台にしたこの話も違和感なし。語り口は安定していて、自然と物語世界に入っていくことができる。
ドイツの大学生の青年が、雪による電車の立往生で偶然立ち寄ったオイレ夫人の深夜画廊がきっかけで、自分の進む道を再発見する話。
主人公や登場人物はみな成人(と思われる)。また、説明なしにドイツの大戦時に実在した撃墜王と思われる人物が出てくる。児童書というくくりではあるけど、作者の趣味に走ったような?小学生には難しい。ちょっと背伸びをしたい中学生~?でも心に残るのは大学生以上の大人なのではないかと思う。